毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「学びに立ち合える嬉しさ」No.1539

2015-12-18 22:17:24 | 日本語

今日の夕方、我が宿舎で一年生4人の聴解補習をしました。

日頃プライベートなエリアをはっきりさせる私としてはかなり逸脱行為ですが、

寒い中、10分歩いて教室まで行くのが嫌になりまして(^_^;)。

約束の時刻ギリギリに、遠くからぶっとんで走ってくる彼女達4人と

通訳を買って出てくれた韋彤さんを見て、

(電話でちょっと遅れると言ったらいいだけなのに、ああ、なんてカワイイ)と心が緩みました。

今日は直前まで校内マラソン大会があり、それでギリギリになったとのこと、

外は寒いのに、みんな顔を真っ赤にして汗をかいているのです。

そんな彼女たちに対して容赦することなく、宿舎でさっそく勉強を開始しました。

なぜこの4人が選ばれたのかというと、

授業中の練習で最も間違いが多かった人たちだからです。

次のようなアクセント問題で、

私が読み上げる単語のアクセントを当てるのです。

例)あい : A|い○   Bあ (ピンクはアクセントが高いところ)

なおす:  Aなおす   Bな|す

あに :  Aあ    B|に

あね :  Aあ   B|ね

どうわ:   Aどうわ   B|うわ 

めんどう: Aめんど|う   Bめんどう

 ・・・・・・とまあ、こんなのが延々と続くのですが、

この9月まで全くかほぼ日本語と関係ない生活を送ってきた学生たちにしてみれば、

雲をつかむような感じなのでしょう。

しかし、一通り平板・頭高・尾高・中高型というアクセントの復習をして

(私の真似をして繰り返して言うだけ)、

もう一度、練習問題をやってみると、たった30分ほど練習しただけなのに、

えんさん10問ミス⇒2問ミス

ちんさん7問ミス⇒2問ミス

ちさん7問ミス⇒4問ミス

ちょうさん6問ミス⇒4問ミス

と、全員間違いが減りました。

もちろん本人たちも喜びましたが、私もこんなに即効があるとは思ってもおらず、

すうっと脳にインプットされていく様子を目の当たりにして、

感動を覚えました。

四声以外の言語の有様が自然に身体に入っていくことで、

何かが彼女たちの中で変わると私は思います。

幅が広がるというか、許容量が増えるというか、たかが言語、されど言語です。


ちょうど1時間の勉強の後、宿舎に一番近い第一食堂(最古の食堂)で

一緒に晩御飯を食べ、

日本人の先生と(と言うより、日本人と)初めて一緒にご飯を食べた記念にと請われ、

写真撮影をしてさよならしました。

知日派がここから生まれるのですからねえ、シミジミ……。


 

コメント (2)
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