8月5日、具志堅隆松さんたちが、遺骨混りの南部の土砂問題について防衛省交渉を行ったことは、5日のブログで説明した。
質問事項と防衛省の回答文書を下に掲載する。防衛省は、どの質問に対しても、ほとんと同じ回答文を読み上げているのだ。質問内容に対する口頭でのやり取りでも、「繰り返しになりますが----」として、同じ回答文を読み上げるだけだ。
「まだ決まっていない」と逃げることは許されない。候補地とすることを認めれば、今後、県の承認を得る手続きはなく、そこからの土砂採取を止める術はない。
県の対応も疑問である。県は、防衛局が提出した辺野古・設計変更申請を不承認としたが、南部の土砂問題は不承認の理由に入れなかった。不承認の際、知事は「具体的な採取場所は契約段階で決定されますから、現時点では決まったものではなく、南部地区の土砂が使用されることについては直接、今回の審査には反映させておりません」と述べた(2021.11.25)。防衛局のごまかしをそのまま認めてしまったのだ。
今日(8月9日・火)、具志堅さんはこの問題について、沖縄県の池田副知事、土建部長らと面談された。具志堅さんの、「国に、戦没者を冒瀆する非人道的な計画を撤回するよう県として意見してほしい」という要請に対して、池田副知事は「『国に意見するタイミングは見極めなければならない』と述べ、担当部局で検討する考えを示した」という(8月9日 RBCニュース)。
しかし、この間、とんでもない対応を続けている国が、県からの「意見」で方針を変えることは考えられない。今、県に必要なことは、従来から述べてきたように、設計変更申請の不承認の理由に南部の遺骨混りの土砂問題を追加する、あるいは、この問題で設計変更申請を再度、不承認とすることである。県の毅然とした対応が求められているのだ。