チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

防衛省、個人情報開示請求の審査請求を3年近くも審査会にも諮問せず、たなざらしに!

2019年07月25日 | 沖縄日記・辺野古

  防衛省の情報公開法・個人情報保護法の趣旨を無視した違法・不当な行為がまた明らかになった。

 2016年当時、辺野古の海上警備業務を受注した業者が、60名にも及ぶ船長やカヌーメンバー等、海上抗議行動を行っている市民らの顔写真や氏名等のリストを作成し、個人名を記載した行動記録を防衛局に送っていたというとんでもない事件が発生した。表現の自由の侵害、個人情報違法収集という重大な違法行為であり、絶対に許されない行為だった。

 そのため、個人情報を違法に収集された船長5名が、2016年7月10日、防衛局に対して、自分たちの個人情報がどのように収集されているのかを知るために開示請求を行った。しかし、防衛局は9月1日、「文書は存在しない」として不開示決定をしてしまった。当該の文書の写真は、地元新聞でも大きく掲載されており、不存在ということはありえない。そのため、私は、同年11月、当該文書の開示を求めて行政不服審査法に基づき審査請求を行った。

 

 「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」では、開示決定に対する審査請求があった場合は、「情報公開・個人情報保護審査会に諮問しなければならない」とされており、審査会による審査が行われる。

 しかし、今日(7月25日)、防衛省の情報公開室に問い合わせたところ、2016年11月に行った私の審査請求は、まだ審査会に諮問さもれておらず、防衛省が抱えたままであることが明らかになった。

 本年1月28日に問い合わせた際は、「3月中には審査会に諮問したという通知を出す予定でやっています」ということだったが、今日は、「諮問のための書類の作成中で、諮問は何時になるかは分かりません」というのだ。まもなく審査請求から3年になってしまう。このような防衛省の対応は、審査会制度を無視した違法・不当行為と言わざるをえない。

 大臣官房文書課情報公開・個人情報保護室が防衛省を対象として行った「平成18年年度政策評価書」によれば、「不服申立て事案の事務処理の迅速化について」(H17.8)という文書が出されている。そこでは、不服申立てから諮問までの期間は次のようになっている。

 諮問件数  221件

  30日以内  54件、 31日~90日  43件、 91日以上 124件

 この政策評価書では、「審査会に諮問する場合には、---不服申立てがあった日から30日以内に、その他の事案についても特段の事情がない限り90日以内に行うこと」とされている。私の事例のような、3年近くなっているのに、まだ審査会にも諮問されていないというのはあり得ないことなのだ。

 審査会に諮問されてもすぐに結論が出るのではない。多くの案件が審査会にかかっており、審査にはそれこそ年単位の時間を要するだろう。

 このような実態を放置している防衛省の責任が問われている。



 

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