チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

<資料>沖縄防衛局長の審査請求書と執行停止申立書。 染谷さんが亡くなられてちょうど1年

2015年10月14日 | 沖縄日記・辺野古

 10月13日(火)翁長知事がとうとう辺野古新基地建設のための埋立承認を取消した。就任以来10ケ月、多くの県民が待ちに待った待望の「埋立承認取消し処分」だ。ゲート前の座り込み行動の参加者たちは連日、湧き上がっている。

 ところが翌14日(水)、沖縄防衛局長は公有水面埋立法を所管する国土交通大臣に対して、翁長知事の「埋立承認取消し処分」の取消しを求める行政不服審査請求を行った。また、その裁決が出るまで執行停止を申し立てた。

 行政不服審査法は、第1条(法の目的)にも明記されているように、国民の権利救済のための法律で、本来、国が不服申立することはできない。しかし、防衛局長は無理を承知で行政不服審査法を使い、ともかくなんとしても知事の「埋立承認取消し処分」を形式的に「無効」にしようとあせっている。執行停止の申立に対する沖縄県知事の意見書の提出期限は10月22日だから、国土交通大臣は早ければ10月23日にもこの執行停止を認めるだろう。知事の「埋立承認取消し処分」は「無効」とされ、防衛局はがむしゃらに事業を強行し、辺野古はまさに修羅場となる。

 この「審査請求書」(58頁)と「執行停止申立書」(66頁)を入手した。膨大なものだから、その扉の頁だけを下に添付しよう。内容の問題点については後日、説明したい。

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 昨年10月19日、抗議船「なずき丸」の船長・染谷さんが大浦湾で亡くなられた。昨年から始まった今回の辺野古新基地建設反対運動の最初の犠牲者だ。私と染谷さんは同じ船長仲間。よく一緒に海に出ていただけに、今も彼の死が信じられず、また、無念でならない。

「追悼・辺野古新基地建設反対運動に命を捧げた染谷さん」(2014.10.20 チョイさんの沖縄日記)

 このブログでも少し触れたが、染谷さんが亡くなられた経過については不可解な点が多い。特に「なずき丸」のプロペラの異常な破損が当時から問題になっていた。海底の岩礁等にあたった傷ではなく、まるでペンチで折ったような大きな傷がついているのだ。

 しかし、海上保安庁は当時、その訴えを聞こうとしなかったため、ご遺族や仲間の人たちが本土の専門機関に鑑定を依頼した。この夏、やっと「プロペラの折損は、表側に向けての力が加わったことによる曲がりが認められ---なんらかの外部の力によって発生した可能性は否定できない」という鑑定結果が出された。すなわち、航海中に海底の岩礁等にあたって破損したのではなく、なんらかの人為的な手段で破損したのではないかと鑑定したのだ。そうなると、昨年10月18日の夜に破損されたものと思われ、翌10月19日の染谷さんの不慮の事故との関連が疑われてくる。

 「なずき丸」をめぐっては、当時から、プロペラの破損だけではなく、係留ロープが外されていたり、染谷さんの航海日誌が破り捨てられているなど、不審な点が多かった。そこで、当時の関係者らが、今日(15日)、那覇地検に「刑法第261条」(器物損壊罪)違反容疑で告訴した。なんとしても事実を明らかにしたいというのが、関係者の皆さんの願いだ。

          (告訴の後の記者会見)

 

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