今日(10月25日・日)は、朝から孫の小学校の運動会(コロナ禍のために短縮版だったが)。その後、お墓参りへ。心地よい秋晴れで、久しぶりにゆっくりとした休日を過ごした。
今まで、辺野古の変更申請に関しては様々な問題点を指摘してきた。さらに、美謝川の切替についての不可解な経過について触れておきたい。
美謝川は大浦湾の埋立予定地に流れ込んでいるため、川筋を切り替えなければ事業を進めることはできない。そのため防衛局は、当初の埋立承認申請では、キャンプ・シュワブの第2ゲート近くに暗渠を造成し、大浦湾の埋立予定地背後に流すという切り替える計画を提出していた(下図の「青ルート」)。
ところが防衛局は、2014年9月、辺野古ダム下流部500mほどをそのまま残し、河口部は延長1022mの暗渠に切り替える設計変更申請を県に提出した(下図の「赤ルート」)。辺野古ダムに構造物を設置する青ルートは名護市法定外公共物管理条例により稲嶺名護市長(当時)との協議が必要となる。防衛局はいったん協議書を提出したが、協議書を取り下げ、赤ルートに変更するとしたのだ。
防衛局は赤ルートへの変更の理由を、「工期が短縮できる」「効率的かつ着実に事業を進めることができる」と説明していた(設計変更申請書)。当時は仲井眞知事だったが、埋立を承認した仲井眞県政でも赤ルートは環境への影響が大きいとして難色を示したため、防衛局は2014年11月に赤ルートへの設計変更申請を取り下げてしまった。
それでも防衛局は、その後の県への回答文書でも、「辺野古ダム下流側500mについては、環境保全の観点から、取り下げ後も現状のまま残す方針に変更はありません」(2014.12.1)、「美謝川下流域を現状のまま残すことを前提とした切替ルートの変更について、設計変更承認申請を行う考えです」(2014.12.4)と、あくまでも赤ルートを基本とすると説明していた。そして、環境監視等委員会に対しても、赤ルートでの環境対策を提案し、水理模型実験まで行うとしていたのである(2015.1.6、2015.6.5)。
防衛局は本年4月21日に県に設計変更申請書を提出した。しかし、それ以前に環境監視等委員会に対して、美謝川の切替について、赤ルートではなく青ルートに戻すとは一切説明していない。(3ケ月後の7月28日の環境監視等委員会に青ルートの環境対策を諮ったが、従来の赤ルートを青ルートに変更するという説明はない。)
県にも「設計変更承認申請を行う考えです」と言っていたのであるから、今回の変更申請に続いて、さらにもう一つの変更申請を予定しているのであろうか?
2014.9 の変更申請の理由は、赤ルートが「効率的かつ着実に事業を進めることができる」というものであった。今回は、効率的ではなく、着実に事業を進めることもできず、環境保全の観点も無視して青ルートに戻すというのであろうか?
ともかく、今回の変更申請は環境監視等委員会の了承を得ずに提出されたものである。これほどまでに環境監視等委員会をないがしろにする防衛局のやり方は許せない。
いずれにしろ、まもなく名護市長との協議が始まる。名護市への早急な取組が必要であろう。