沖縄県が、本部塩川港でのベルトコンベア設置を許可したため、辺野古への土砂海上搬送が加速するとして、県民の怒りが高まっている。
職員にコロナ患者が発生したというのでしばらく交渉が延期されていたが、明日(6月15日・火)、やっと北部土木事務所長との交渉が再開される。5月25日に提出した質問事項は、5月26日の本ブログに全文掲載しているので参照されたい。
ベルトコンベヤの設置申請は昨年1月から出されていたが、県は、1年以上も許可を出せなかった。我々はその頃から県に許可するなと申し入れていたが、明らかに県民の反対の声に許可できなかったのだ。ところが県は、今年の4月分から、「濁水対策が改善された」という理由で許可を出してしまった。
濁水対策というのは、周囲に土嚢を並べ、土砂の仮置き桝をコンクリート製から鋼材に変えたこと、そして濁水処理プラントを設置させたことである。しかし、周囲の土嚢は抗議する県民を排除するためのもので、濁水処理プラントが必要なほどの汚濁水が発生することもない。ダンプトラックのタイヤ洗浄装置の汚濁水をそのまま放流させていることでも分かるように、「濁水対策の改善」というのは許可を出すための弁明に使われているにすぎない。
そもそも汚濁対策というのなら、降雨時の作業を中止させることがまず必要であろう。
今年3月2日の県議会定例会の一般質問で、自民党の末松文信県議がこの問題を取り上げた。そこでも土建部長は、「汚濁水が発生しないよう協議している」と答弁している。末松議員は、それでも執拗に許可を出すよう迫り続けた。県が許可を出したのはこの本会議直後の3月末である。
しかし、そもそも何故、一民間業者の許可申請が県議会本会議のテーマとなるのか? また、県は何故、個別の、審査中の案件だとして回答を拒否しなかったのか?
たとえば先日も、沖縄平和市民連絡会が、防衛局が提出した設計変更申請の問題について沖縄県と意見交換の場をもった。しかし県は、「審査中なのでお答えできない」として、内容についていっさい回答を拒否し続けた。
一民間業者の許可申請をめぐる末松県議とのやり取りは、県議会本会議で議論されるべき事項ではなかった。
(以下は、3月2日の末松議員の質問の議事録の一部である。)