昨日(9月3日・火)、沖縄平和市民連絡会が、防衛局の大浦湾での護岸工事強行、安和桟橋出入口前で大勢の警備員がネットフェンスで歩道を封鎖して土砂搬送を再開している問題について、道路管理者である沖縄県土木建築部への申入れを行った。県は、土木建築部統括監、道路管理課長、海岸防災課副参事らが対応した。
大浦湾の護岸工事強行については、後日、まとめるので、ここでは死傷事故を起した安和桟橋出入口部での搬送再開について、問題点を説明したい。
1.再開にあたって、県に、事故原因・安全対策の説明は行われていない
知事は6月28日の死傷事故の後、防衛局に対し、「事故原因が究明され、安全対策がされるまでの間は、土砂搬出作業を中止する」よう指示した。しかし、防衛局は8月21日に県にメールで搬送再開を通知しただけで、搬送を再開した8月22日、調達部長が県庁に来て8月15日の要請書について説明したが、安全対策等については概要を話しただけだったという。この日、土建部統括監も、「県への具体的な説明はまだ行われていないと認識している」と明言した。
2.しかし、県は搬送の中止を指導せず、「話し合いの場」の設定を求めているだけ
我々は、「県への説明がないのであれば、知事の指示に反した搬送再開なので、県は当然、搬送の中止を指示すべきだ」と求めた。しかし、統括監らは、「県としては防衛局との間で、事故の再発防止策について話し合いの場を設けることができないかと調整を続けているところです。搬送の中止については指導を行っていません」というだけだった。
3.安和桟橋出入口の歩道部を、大勢の警備員がネットフェンスを持って封鎖していることについても、「現時点で指導を行うことは困難」と放置
9月2日のブログでも指摘したが、防衛局は再開後、安和桟橋出入口部にネットフェンスを持った警備員を大量に配置して封鎖し、長時間にわたって歩行者を通行させない状態としている。道路管理者としてそのような行為を中止するよう指示すべきではないかという要請に対しも、道路管理課長らは、「現時点で、道路法に基づく指導を行うことは困難と考えます」と黙認する姿勢を示した。ネットフェンスについても、「防衛局との話し合いの場を作ろうとしているので、そこで何法に基づいてネットフェンスをやっているのかを確認したい」というだけだ。
それでも皆が次々に安和桟橋出入口の封鎖の状況等を説明したところ、「そんなに長時間、歩行者の通行を止めているというのは今日、初めて聞きました。県としても確認します」とやっと認めた。
夜、今日(9月4日)、安和桟橋に入ったダンプトラックは934台にもなったという連絡が来た。再開した8月22日当時は、250台程度だったが、防衛局はますます強引な方法でダンプ搬送を加速している。
警察が完全に防衛局、業者の下請機関になってしまった今、県民は県の毅然とした対応を待っているのだが、これではもうどうしようもない。