なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

退院

2016年03月18日 | 
である。あーあ、もちっと「ゴロゴロ猫ニャンライフ」を楽しみたかったんですが・・・・・・。
 
 ということで、入院話。

 とはいえ、結局全部分かっちゃうわけですよ。治療も看護も投薬も、その内容・意味・目的等々。従って、不安感0。自前の知識がまあ凶と出ることもあるんだろうけど、基本的には吉なわけで。

 今回は入院手術術後管理退院という、よくあるパターンの流れでしたが。

 主治医の方ともお話したんだけど。腹腔鏡手術ってのがありますね。これは邪道ですよ。入院前の診察でやなこった、って断ったんだけど。群大の話があるから、だけじゃない。
 腹腔鏡の手術の実態とは。闇夜のクレーンゲームという感じなのさ。狭~~い術野で真っ暗闇の中、しょぼい明りを頼りにちょこちょこ小さいはさみを動かすという。相当訓練しないと、いや、訓練したって危険率は高めになる、に決まってるんです。学生の頃、外科実習の時に渡された「べしべからず集」の中にあった「術野は大きく取るべし」というのに最初から背いてるんだもの。
 この術式は、適応症も限られてる。今回切除することになったブツ、切開しなくちゃ引っぱり出せないサイズだったし。腹腔内でばらす?そんな事やったら、腹膜炎になります。
 痛くないってのもどうだかねえ?術野を確保するために(おそらく)酸素ガスかなんかを腹腔内に吹き込む、それが吸収されるまではかなりつらい、と聞いたこともある。
 今は腹部から下を手術する場合には、まず硬膜外鎮痛をやります。だから、切開手術でも以前よりうーんと楽に過ごせるんですわ。今回は午後手術して、夜には「お義父さんと呼ばせて」を見てました。笑えないのがツラかったけど。だから、痛くなさそうだから、とか、負担が軽そうだから、とかというのは、あまり受ける側の根拠にならないと思う。マスコミの煽りを鵜呑みにしちゃダメです。

 自分としては、今までいろんな手術をして感じてるのは、いつもいつも開けてビックリ「ウッソ~~~~~!!」と喚きたくなるくらい、予測と違うことが多いのよ、手術部位の状況って。まあこちらは獣医療だから、非侵襲で体内をのぞけるのはレントゲン&エコー程度だけど、じゃあ、MRI撮ればバッチリ分かるかというとそうでもない。今回自分をMRI撮影して、分かるってこんな程度かい、と思いましたもんねえ。腹腔鏡で手術すると、手術部位の全貌を理解するのにかなり時間がかかるのは確実で、麻酔時間もかかる、結局適応症じゃない、という判断になれば切開術に移行することになっちゃう、なんか、時間の無駄が多そうだ。

 でねえ、切除した奴をどこから引っ張り出すのか?と聞けば「臍から」なんて、マトリックスみたいな事を言われてぞわぞわしました。ジョーダンじゃありませんよ~~。

 ということで、切開手術。時間は2時間ほどだったらしい。事前に麻酔科医の方に「メニエールだか突発性難聴だかの既往症があります。覚醒期に眼振が出るかも」なんてお話したら、注射麻酔を選択されたようだ。こういう話は、ちゃんと申告するほうがいいわけですよ。結局術後めまいは0でした。楽勝の経過だったんじゃないかと思う。

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