



ニューヨーク近代美術館の学芸員ティム・ブラウンは、スイスの大邸宅でありえない絵を目にしていた。MoMAが所蔵する、素朴派の巨匠アンリ・ルソーの大作『夢』。その名作とほぼ同じ構図、同じタッチの作が目の前にある。持ち主の大富豪は、真贋を正しく判定した者に作品を譲ると宣言、ヒントとして謎の古書を手渡した。好敵手は日本人研究者の早川織絵。リミットは七日間―。ピカソとルソー。二人の天才画家が生涯抱えた秘密が、いま、明かされる。

キュレーターなんですよね。キュレーターがキュレーターを書く。
今年、いちばんの本・・・まだ今年は始まったばかりですが、良い本に出会えました。一日中夢中で読んでいました。
第一章 パンドラの箱 2000年 倉敷
岡山の大原美術館の監視員・・・実は美術史論壇を賑わせたオリエ・ハヤカワ
何が始まるのだろう?と第一章からわくわく
「夢」と「夢をみた」
ピカソの絵が下に描かれているのではないか?
最終章 再会 まで、知らない世界が興味深く書かれていてすごい吸引力でぐいぐい引き込まれました。
そして 最終章 再会 で感動。
このあとはどうなったんだろう?・・・余韻が・・・もう終わってしまうのね、この本は・・・
ルソーの作品は オルセー美術館展 で「戦争」と「蛇使いの女」をみています。
この本を読んだ後だったら、きっと見方が違っていたことと思います。
そして何より、ルソーの作品もみてみたくなったし、大原美術館に行ってみたくなりました。
学芸員かと思っていたら監視員なんですね、美術館にいる方は・・・学芸員の資格持っていないからって思っていたけれど・・・もう無理ね。
