内容(「BOOK」データベースより)
謎の老人の活躍としくじり。ストーカー男の闖入。いつしか重なりあう、生者と死者の声―古びた洋館に住む女四人の日常は、今日も豊かでかしましい。谷崎潤一郎メモリアル特別小説作品。ざんねんな女たちの、現代版『細雪』。
読書備忘録
母、鶴代と娘、佐知で暮していた牧田家にひょんなことから雪乃が来て、その後輩の多恵美もやってきて4人で・・・と思っていたら、昔っからお庭の一角に住んでいる山田さんもいた。
古い洋館が雨漏りで水満たしになったときに、山田さんにお願いしようって・・・えー!山田さんって80才のおじいさんじゃなかったっけ?でも山田さんは忠誠心があるのか・・・お元気です。
その雨漏りのお陰で佐知は・・・幸せの予感
この家の主人は事情があって居ないというか、すでに亡くなっていて居ないのだけれど・・・いるんです。
幸せを願って見守っているのです。
そしてカラスがよくしゃべります。
カッパのミイラもあります。
こういう暮らし方もいいかも。
別に家族と一緒に暮らさなくたっていいのだから・・・友達だけじゃなくて、誰かの母親がいたり、だれかのおじいちゃんやおばあちゃんがいたりと・・・
谷崎潤一郎メモリアル特別小説作品。ざんねんな女たちの、現代版『細雪』って書いてあるけれど、そんなこと気にしないで読んだら、すっごく楽しかった。