知人の別荘から車に戻り、4km程離れた山の麓の池まで走り、池の畔の林を歩く。ここは先週も歩いた場所だ。先週はというとベニイグチが沢山出ていて、他はあまり印象に残っていない。夏の終わりには、このところ、いろいろな珍しいきのこが出る場所なので、またやって来たというわけ。冒頭のイグチ、いつも出会うと考えてしまう。そして、一つを裏返してみて思い出す・・・・
ナガエノウラベニイグチ
納得のいかない名前。変色性の強いものとそれ程でもないものがあるように思う・・・・
スオウシロオニタケ
先週、出始めていたナラタケモドキは沢山出ている。
キクバナイグチ
山から細流が池に流れ込んでいるのだが、その細流の両脇に広がった林の中を歩いている。最近の雨で林の中の表土はかなり流されてしまい、きのこには環境が悪化している。
コテングタケモドキ
んんん?
ベニイグチ
只今、変身中??
あれ? コガネヤマドリ? ダイダイイグチかな?
コテングタケモドキ
?
ニセアシベニイグチ?
切ってみた。短い管孔。ちょっと樹脂臭いチーズ臭あり。
ニセアシベニイグチ
ベニウスタケ
・・・・ 何だ?
ヤケノアカヤマタケ?
Amanita sp.
Amanita sp. 毎年、この時期にこの場所でみている。
アカヤマドリ
林を出て、一度、道に戻り登って行く。やがて、傾斜がきつくなり山への登る道をさらに進んだ。
あ、また。少し前に写した不明種と同じ。傘も柄も、周囲が乾燥しているので目立ったヌメリは感じないが、触るとペタペタと指が張り付くような感じがする。
ヌメリコウジタケ
このイグチの柄は周囲が乾いていても、ぬめっていた。
多分、マルミノアヤメイグチ
そして・・・・、また出会った。
知人の別荘の脇の斜面にでる水色のイグチ、Aureoboletus sp. に良く似ている。傘が水色ではないけれど。。。鮮黄色の孔口、赤い染みのある柄、姿形・・・・
幼菌:Aureoboletus sp.
切ってみた。目立った変色性はないが、徐々に褐変する。老菌には柄の表面や孔口に赤い染みがでるが、若い菌でも切ると柄の内部に赤い染みがあった。これもAureoboletus ヌメリコウジタケ属のきのこだろうと思われる。
大切なことを書き忘れていた。このイグチには特有の匂いがある。チーズ臭できのこを切らなくても手にとって匂いを嗅げば分る。ニセアシベニイグチもチーズ臭があるというが、この日、較べてみたがニセアシベニイグチのチーズ臭には樹脂臭さも加わるようだ。
さらに進むと・・・・
これは・・・・
知人の別荘の裏斜面で沢山見たもの。ウラベニヤマイグチの孔口が黄色versionだ。かなり離れたこの山で見たのは初めてだった。でも、この山ではウラベニヤマイグチはここ数年見ている。やっぱり、ウラベニヤマイグチに極めて近い種であることは間違いないだろう。
そして、その近くにまたAureoboletus sp.
水色のアウレオと違う呼び名が欲しいところ、クリーム色のアウレオということにしよう。
この位にして山を下ることにした。下る途中・・・・
ヌメリコウジタケ
現在のところ、Aureoboletus sp.で名前のついているものはヌメリコウジタケ(Aureoboletus thibetanus (Pat.) Hongo & Nagasawa)だけだろう。
北陸のきのこ図鑑には、ミヤマヌメリコウジタケ(Aureoboletus sp.)が記載されているようだ。
Tylopilus sp.
相変わらず分らない。
車に戻ったのが午後3時半。まだ暗くなるまでには時間がある。、最後の場所を目指して走った。