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『京様式経営』末松千尋著

2004-11-01 23:31:06 | 今日読んだ本
末松千尋著『京様式経営 モジュール化戦略 ~「ネットワーク外部性」活用の革新モデル~』
日本経済新聞社2002-08-21発行 

1.問題認識
なぜ京都に優良企業が集まるのか!?最先端の経営理論でその革新手法を解明!文化・風土の影響から、地球規模で広がるモジュール&インターフェース戦略への展開までを詳述。(本書帯より)

2.京様式経営=京様式企業の特色  (ブックカバーより)
① 世界の市場で、あらゆる企業とオープンな取引関係を築き、高いシェアを握っている。
② 系列を否定し、自主独立路線を敷き、自己資本比率が高い。
③ 最終製品にこだわらずに、一つの技術に特化している。
④ 独自の哲学を持つ個性的な創業者がおり、それも技術系が多い。
⑤ 京様式企業の商品が当初は日本市場で受け入れられず、米国で成功し、その実績とブランドで逆輸入したという歴史がある。
⑥ キャッシュフロー会計、実力主義の徹底など「合理的な経営」を実践。
⑦ 独立独歩、「自分は自分」という独創性を持ち、日本的な他人同調指向がない。

3.本書で取り上げられた京様式企業
京セラ、村田製作所、ローム、堀場製作所、日本電産、オムロン、サムコ、コフロック、ニチコン、トーセ、オンリー ほか
京様式企業は、一般企業の「失敗を許さない体質」、「不明確な責任と役割」、「不明確な評価」の対極に位置した経営を実践。(p.182)

4.「ネットワーク外部性」とは
「外部性」とは、自らと関係ないところで起きることが、自らに影響をおよぼすこと。
「ネットワーク外部性」とは、「ネットワークに参加するメンバーが増えれば増えるほど、得をする構造である」というネットワークの効果のことである。広義には、「他者との関係を活用して、利益の総和を増やし、それが自らの利益も増やすというウィン-ウィンの関係」。(本書まえがき より)

5.「モジュール&インターフェース戦略」とは
複数の異なる企業の持つ、複数の異なるニーズに対応するアプローチ法として、一社一社個別にカスタマイズして対応する考えに対し、「共通部分はモジュールとして抽出し、その組み合わせと部分的なカスタマイゼーションで複雑なニーズに対応しようとする考え方」(p.165-166)
モジュール&インターフェース方式の要 構造 (p.250)
・ カスタム・メード部-サービス付加価値で全体価値の向上→各ソリューション本部
・ メニュー選択部-基本部分からのモジュール化→誰が責任を持ってデザインするか?
・ 基本モジュール部-モジュール/インターフェースの的確な設計→研修事業部、eソリ

6.情報システムに関連する事項
・ 「ITは手段」が徹底され、「ITの導入の前にまず、業務の仕組みを標準化することが必要」(P.195 村田製作所)
・ 「業務改革が行われ、業務が明示化・標準化された後で、情報システム化が行われる」(p.202 堀場製作所)
・ 「情報システムを導入すればすべてが解決するのではなく、業務、仕組みがしっかりと整備されていてはじめて情報システムが成立する」(P.271 ローム)
・ 担当者に頼み込んで「温情」で何とかしてもらっていたものを、「冷酷に」徹底されなければ情報システムは機能しない。組織的なソフトの側面が重要。(p.200)

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2 コメント

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松山千尋ではなくて (kazz)
2004-11-02 12:59:48
末松千尋さんですよね。
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著者名 (クロタマ)
2004-11-02 21:16:44
失礼しました(汗

早速修正いたしました。

ご指摘ありがとうございます。
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