気ままに自転車ツーリング♪

70代になり60代からの散歩が中心となりました。50代は健康維持のため何かスポーツをと、消去法でサイクリングでした。

『私は二歳』

2016-01-25 22:15:49 | 今日見た映画(ビデオ、TV含む)
「私は二歳」は「吾輩は猫である」あるいは「ブリキの太鼓」を彷彿とさせる作品だ。
いや、それ以上に現代的な示唆に富んでいるようにも思う。
二歳児から見たそれを取り巻く大人社会への目線がいい。

50年以上前の古びた映画だと言わずに今の若い人たちにも見てほしい。
子育ての大変さ、親との同居の齟齬、近隣とのつきあい、
でも、「もう一人ほしい」の言葉にあるように家族を形成することはともに生きることの素晴らしさを言っているようにも思う。

奥さんの言葉にもご主人の言葉にも実感がこもっており、二歳児の坊やにもわかっているようだ。
おばあちゃん役の浦辺粂子の新聞を見て若さのゆえの暴走事故の記事に「一人で大きくなった気で」という言葉にも温かいまなざしが感じられる。
そうではいけないよ、自らの命を粗末にしてはだめだよとのメッセージが伝わる。

一人が気楽と嘯かないで新たな家族を築く大変さをパートナーとともに味わってこそ生き甲斐があるというもの。
それを忌避してしまうには人生のだいご味を経験できないのは惜しい気がする。

辛苦があるから喜びも大きい、と思う。
そう、辛い上り坂を超えれば快適なダウンヒルを楽しめることが期待できるのだから。
保証のかぎりではないが。快適な下りの予想がダートということもある。
坂を上りきった先にさらに坂が続くこともあろう。
が、そんなことを先回りして考えるのでなく前向きに行きたいものだ。

今だから安心して見れるのかも知れぬ。
子育てに積極的に関わったわけでもないので。
結果、いまだに頭があがらないOrz
それでもいいのだ。

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原題 Being Two Isn't Easy
製作年 1962年
製作国 日本
配給 大映
上映時間 87分

監督 市川崑
脚色 和田夏十
原作 松田道雄

キャスト
ぼく(小川太郎) 鈴木博雄
お父さん(小川五郎) 船越英二
お母さん(小川千代) 山本富士子
おばあさん(小川いの) 浦辺粂子
おばさん(小川節子) 渡辺美佐子
お母さんの姉 京塚昌子
アツシちゃんのおかあさん 岸田今日子
中年の医者 浜村純
太郎君の声 中村メイコ

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