THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,112 真夏の北運河サウンドエナジー4 PART1

2015-08-24 16:29:54 | Live Set List

2015,8,23(SUN)

先月からはじまったSTA毎月小樽でのライブ攻勢、2ヶ月目に突入です。

サッポロのバンドなのにもうすっかりと小樽超常連組に認知されている感のある我々ですが、当たり前のようにスケジュールにも組み込まれています(笑)

小樽で演奏する時のみ限定で「THE OTARU TRANSIT AUTHORITY」と名乗りましょうか!?(ほんのジョークさ)

毎度の事、メンバーは相変わらず流動的ではありますが、ノリにノッテきたSTAの2015年、再び乗り込んできたぜ、小樽~~!

5年前までは8月といえば巨大ショッピング施設のテラスにて花火大会との連動でライブイベントが組まれていましたが、それに変わって4年前からはじまった「北運河公園噴水広場」企画。

STAは最初からの参加でめでたくも今年連続4回目。今年は総勢39バンドが出演しましたが、フル参加はSTAを含めても3バンドなのですよ!(主催者のバンドは除外ね)これって快挙ですね。今後もこの記録は更新していく所存であります。

さて、短い北海道の夏は道産子ミュージシャン達の血がここぞとばかりに解放的沸騰値に達します。

ここで楽しまなきゃあね、ってな具合で。ただ、毎度のことながら唯一の心配事はお天気。

屋外ライブの大敵は雨。楽器や器材が濡れちゃあ台無し。皆さんもずぶ濡れじゃあ浮かれ気分も一気に滅入っちゃいますよね。

週間天気予報に釘付けになる時期でもあります。先月の「浅草橋ライブ」初日は記録的な大雨で大変だったそうですが、今回は全く心配無し。

台風が2つもやって来ているというのに、北海道はさっぱりとした空模様。

快適な残暑といったところでしょうか。

こうなればやることはただ一つ、ライブに100%燃焼することのみ。

22日(20バンド)と23日(19バンド)の二日間催されたライブイベントの最終日にSTAは出演。

初日にはマサの盟友でもあるマコト&タカシ率いるエリック・ジョンソン(すげえ!)カバーバンドSRB,ヨッシーがゲストベーシストのJ-ROCKゴールドリスト、そして主催者バンドのザ・パーティーズSP(2ステージ)はシャネルズなどを演奏してくれました。他にも豪華なバンドが大挙出演。

最終日もそれに負けないくらいバラエティに富んだ布陣がズラリ。

午前11:00から夜9時までがあっという間に経過しちゃいました。

そのライブ全編を目撃しようと勇んで札幌から小樽入りすると、最初に出迎えてくれるのが巨大でカラフルな名物観覧車です。

STAのLINEでも先頃ちょっとした話題になりましたが、この観覧車は新聞記事によりますと来月には撤去されてしまうのだとか・・・。

シートには北海道らしく暖房設備があり、ここでしか聴く事のできないゴスペラーズの歌も流れているということで当初は人気があったのですが、それも急速に尻すぼみとなり2011年を境にディスプレイ化されていたそうです。

今後は台湾の遊戯施設に売却予定だとかで、そこでもキラキラと優雅に回転しながら多くの人々を和ませてほしいものです。

STAがマリンフェスタライブ時には遠くの後方に聳え立っていた図がもう見れなくなるわけです。

さて、会場に到着後、速やかに楽屋でもあるお洒落で風光明媚な石造りの倉庫に楽器類を運び込み、全スタッフの皆にご挨拶(音響、司会、照明、総合担当など)。もちろんバンド仲間達も広場のあちこちにゆったりとくつろいでいるのでそれぞれに会釈。名カメラマンのイワちゃんもベストショットを常に狙って走り回っています。

ミキサーのシンちゃん&イガラシ君もニコヤカに再会を喜び合います。マサはその時に卓担当用STAタイムテーブル、編成、セットリスト、VO&CHOの位置やマイクの本数、ワイヤレスの詳細記載用紙を手渡します。照明には初めてLEDを導入したそうです。イワちゃんいわく光の効果がかなり違ってきていかしてるよ!とのこと。

前日もかなり盛り上がったようです。

公園の片側には運河、逆サイドには国指定重要文化財である旧日本郵船小樽支店の重厚な建物、中央には噴水、もう一方には赤い靴の親子の像とブランコ、角地には石造り公衆トイレ、そしてフリーマーケット、飲食店、テーブルとイス、燦然と目をひくのがイベント名入りステージです。

家族連れや外人観光客、カップルや小さな子供達とすでに賑やかな光景が広がっていて、まさに「SATURDAY IN THE PARK」の歌詞のよう。

 

ちょっと早めに開演(AM11:00)

初参加「E子」はRED HOT CHILI PEPPERSを全曲カバーの男性若者集団5人組み(G,G,VO,DR,B)。マサは個人的にもこのバンドが見たくていち早く会場入りしました。

我々世代にとっての音楽は世紀末(聖飢魔Ⅱではない)の頃、ちょっと退屈になっていたのですが、このレッチリは孤軍奮闘アグレッシブにロック界を牽引してきたアメリカのバンド(オルタナティブ・ミクスチャー・ロックとでも申しましょうか)。

それらの曲を「E子」はライブ2年半ぶりだといってたけど、そんなことものともせずにアクティブにトップバッターという重責を乗り越えて立派に果たしてのけたのでした。ヤングパワー炸裂。

旭川、小樽、札幌と居住地バラバラのメンバー達は大学時代の友人繋がりなのだそうです。いいですねえ、青春を共にした野郎共で再度ロックするなんて。

ドラムがハシリ気味だ、とボーカルがMCで語っていたけど最前列にウチワを手に応援していたギャル達に励まされつつも完奏。

「キャント・ストップ」「スロー・ア・ウェイ・ユア・テレビジョン」「ダニー・カリフォルニア」「スカーティッシュ」「ゲット・オン・トップ」、ラストはレッチリ代表作「バイザウェイ」でフィニッシュ。

 

セカンドアクト「REKID」は全曲が日本の伝説バンド、ザ・ブルー・ハーツのカバー。

札幌からこちらも初出演組。

マッツ率いる「脳天チョッパーズ」も同ジャンルですが、こちらも勢いのあるサウンドを展開。

全員黒Tシャツに統一した男性4人組み(VO,G,DE,B)。

VOはシュアーの骸骨マイク持参で雰囲気を醸し出していますね。ギターのチューニングがちょっと狂っていたけど5曲を大熱演。

「キスしてほしい」を手始めに、手拍子をもらいながら「終わらない歌」、「リンダ リンダ」では観客が白い三日月タンバリンで応戦、「人にやさしく」「情熱の薔薇」と一気に畳み掛ける内容も濃厚で素晴らしい。

 

3番目も札幌から初出場「SO☆EN」

このイベント主催者の他ライブは出演経験あるそうですが「北運河」は初。

このバンド、活動歴はそうとう長いですが「桑園」という地名からバンド名を命名したのかな?

男性4人組(G,VO,B,DR)

全員黒シャツで統一、SO☆ENのロゴ入りというなかなかに手の込んだものを着用。大人の一味違う渋めなロックを聴かせてくれました。

U2魂の叫び「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」で存在感を明確に提示した後は、このイベントにしては珍しく唯一4曲のオリジナル「飛べない天使」「ソー・ロング」「光と影」「スィート・ハート」を披露。これも自信の表れでしょう。

彼等はCDも製作販売しています(8曲入り)

VOのアクションも独特でかっこよく、ギタリストのマエ氏はテクニシャンとしても有名です。

彼はローランドJC-120アンプを巧みに、かつエモーショナルに操っていました。

 

バンド入れ替え中には前半をお馴染みの男性司会者ミシマ君が担当。こなれた話術で広場にたたずむ観客をあきさせることなく名進行役を担っています。

PAから流れてくるBGMはミキサー主任シンちゃんの好みなのか、チャック・べりー「ジョニーBグッド」。HEY!ロックンロール。

 

4番目はそれまでのジャンルとは一線を画すクラブジャズバンド「PKB」

STAのファニーがメンバーの一員として在籍。

STAのメンバー達はそれぞれに他でもプロジェクトに携わっているので多忙なミュージックライフを送っています。

よほどの好き者でなければ勤まらないほどのハードスケジュールをどいつもこいつもニコニコしながらこなしているのですから感服。

だから一つのイベントに掛け持ち出演なんていうのも全然珍しくありません。今回はトロンボーンのタクがスカバンド「ダメンズ11」にて前回に引き続き出演予定だったのですが、メンバーの都合で急遽キャンセル。

でもファニーだけがPKBにて札幌から初参加。この日STAただひとりの掛け持ち。というわけで、マサとほぼ同じ時間帯に早々と会場入りしていました。

ファニーは他にもシロクマ君と組んでいるリーダーバンド「ムラカミバンド」、そしてビッグバンドもやっているのですから(仕事も楽器&音楽関係)日々のほとんどが音楽漬け(ギターも弾くし、コンサート鑑賞もしょっちゅう)。

さて、この5人組はKB(HAMMOND XK-1),ALTOSAX,TB&FL,TP&FLUG,DRという編成。

オール・インストウルメンタル、しかもギター&ベースの弦楽器がいない変則編成(まあこのジャンルならば珍しいことではありませんが・・・・)。

よってソロの応酬がしこたま盛り込まれています。

ベース音は鍵盤で奏でられています(初期のシカゴみたいとはケンの弁。ボビーはフットベースでしたが)。

3人が女性、男性が2人。ファニーが実質上のサウンドリーダーでSTAとはまたひと味違う彼の側面が垣間見れましたね。

ペットとフリューゲルホーンを交互に持ち替えての余裕と貫禄のプレイ。マサのリクエストにより近々STAでもこのフリューゲルホーンを吹くファニーの姿を拝めますよ。

手拍子に迎えられて「NEVER CAN SAY GOODBYE(ジャクソン5)」、「DOWN IN THE VILLAGE(メトロポリタン ジャズ アフェア)」「FEEL LIKE MAKIN’ LOVE(マリーナ ショウ)」「STREET LIFE(クルセイダーズ)」「SHAKE IT(ファイブ コーナー クインテット)」

 

5番目は札幌から初参加(6バンド目までは初が続きます)dream come trueのカバーバンド「DORIGUM」

STAと今年春先にゴールドストーンでタイバン組んだときが小樽初体験ライブだったらしいのです。

ドリカムはどの曲も万人受けするほどに名曲揃いだなあとしみじみ改めて思った次第です。

観客の誰もがニコニコ笑顔で歌っていますからね。

7人編成でもちろんボーカルは女性。

DR,B,AS,CHO,G,KBのうち男性は弦楽器とリズムセクションのみ。あれ!?よくよく見てみるとイバニーズのギターを弾いているのはAXIAのスーパーベーシスト、アミヤくんではないですか。ビックリ、彼はギターの腕前もセンス抜群です。KBの女性はこの日3バンドの掛け持ち。一番の働き者ですね。他にもヒコとのTOTOバンド「セブンスワン」にも在籍。合計6バンドをこなす売れっ子。どこのバンドもスコアがないので大変みたいですが。

個人的にはベーシストが黙々と職人気質なラインをフィンガーピッキングの良い音で滑らかに紡ぎだし光っていましたね。

ライブ内容は、どれもがヒット曲ばかりで「うれし たのし 大好き」「ゴー・フォー・イット」「あの夏の日の花火」、グッとムードを変えてシリアスなイントロから「何度でも」、メンバー紹介を絡めた「決戦は金曜日」で晴れやかに終了。

 

テーブル席でAXIAの花形ギタリスト、クルさんともマサは再会。ガッチリと握手しました。

どのバンドも趣向をこらしたステージングでとても勉強になります。

アベさんも真っ赤なシャツと靴という涼しげな派手派手ファッションで颯爽と現れてエネルギー全開踊りまくり、首にはシルバーのサンバホイッスルを下げて、どのバンドのステージにも熱いエールを送っています。

天気は晴れたり曇ったりの繰り返しですがとても過ごしやすいので良しとしましょう。

2日連続のイワネ名カメラマンは「どうにかしてステージと重要文化財建造物を一緒に激写したい!!」と悩みつつ常にアングルを探っています。

キョウコ嬢&タッキーともマサはご挨拶。お二人は今回客として来たそうで、次に出演するバンドのドラマーは彼等のバンド、シュガーレスのメンバーです。

 

札幌からの初参加組「花の首飾り」

このバンド名からもわかるとおりジャンルはGSですね。

顔ぶれはマサとはお馴染みの連中ばかりで全員男性の5人組み。

ここには元々ギタリストとしてテイクオフのヒコも在籍していたのですが、そこからKBはヒロ、そして以前はドラマーだった懐かしのヒデがギターとボーカリストで在籍です。ヒデはグレッチのチェット・アトキンス・モデル(テネシー・ローズ、昔はテネシアンと呼んでいました)を肩から下げてステージ中央にスタンバイ。(ジュンもヒロとは3人編成のオリジナルバンドを組んでいるのでオフの時に仲睦まじく立ち話。)

時代を反映してかどの曲も短めで、演奏している彼等も「あれ!?さっきはじめたばかりなのにもうエンディング!!??」と焦ることも度々だそう。だから必然的にたっぷりと曲目も膨大。

GS全盛時代に青春を謳歌した世代の当時の若者達がこぞって最前列に集結してゴーゴーをこなしていました。

ヒロがMC担当で進行。「神様、お願い(テンプターズ)」「エメラルドの伝説(テンプターズ)」、「愛するアニタ(ワイルド・ワンズ)」では客席から「アニター~~~!」と声が飛び交っていました。

「青空のある限り(ワイルド・ワンズ)」「君にあいたい(ジャガーズ)」、彼等のバンド名でもある「花の首飾り(タイガース)」、ラストは「君だけに愛を(タイガース)」で締めくくり。

 

STAのメンバー達も続々とやって来ました。道中LINEでブラス隊はマイクやワイヤレス持参か、のやりとり。気軽な打ち合わせが便利なご時勢ですな。会場ではSTA連中は気ままにブラブラしている者、即ドリンク購入している者、楽器の準備をする者、集合写真を撮りあう者、寝不足で居眠りしている者、ボーッとしている者、まだ来ていない者と様々・・・・。

 

札幌から、この日の目玉バンドの一つでもある「AXIA」の出番です。堂々3年連続3回目。

全曲カシオペア・インストウルメンタルでの男性4人組(DR,G,B,KB)。

本当ならば倍の時間、もっと観て見たいバンドです。

野呂一生役のクルさんはもちろん野呂モデルのヤマハを携えて、安定感の指捌きを駆使してクールに聴かせてくれる超絶技巧派(MCも兼任)。

ベースのアミヤ君も最近入手したというヤマハのパッシブBB持参。このボデイには彼が心底敬愛してやまない櫻井氏の直筆サイン入り。前回はTUNEの5弦でしたね。マサとは楽屋で「アクティブはバッテリー・チェックや交換作業が厄介。もう少しプレイヤーの事を考えて欲しいもの」と意見が一致で盛り上がりました。DRは残念ながら在籍が来月までなのだそうです。

AXIAは時間厳守が鉄則、そして修行僧のごとくひたすら鍛錬に勤しんでいるというすこぶる真面目なテクニカル軍団。演奏する姿を観ているとおもわずお口あんぐり状態に陥ってしまいます。

爽やかな風が吹き抜ける中、目はプレイを一瞬たりとも見逃してなるものかとステージに釘付け。

「TAKE ME」で幕開け。

ベーシストがギター方向を指差して、なんと2曲目で早くも「アサヤケ」が飛び出してきたではありませんか。

シャープなカッティングのイントロから観客全員のハートを鷲掴み。

「日差しがイマイチ弱いですが、この会場は大好きな場所です」と述べてから「ちょっと短めの曲を」と紹介してはじまったのが「TIME LIMIT」

早くも最後の曲「ドミノ・ライン」ではもうすでにお馴染みとなった、火を噴くようなスラップ・チョッパーベース&ドラム乱れ打ちのソロ・バトル。

これでもかあ!というくらいにあらゆる奏法で火花散る攻防を繰り広げてくれます。これを観れただけでもここに来た甲斐があったというもの。次のAXIAがすぐに観たいものです。

 

楽屋控え室は午後5時まで子供達の遊具場でもあるために、ちびっ子たちが無邪気に駆け回ってはしゃいでいます。キャッキャと笑い声が絶え間なく響き渡っても、そんな中でマサとヒコは来月「ゴールドストーン・タイムテーブル」の話し合いに真剣、こちらも夢中です。

 

札幌から初出場の「ON THE RAILS」もSTAとはクラップスホールでタイバン経験がありますね。小樽ライブは久しぶりとの事。

男女合わせて5人編成の洋楽ロック系カバーバンド。

KB嬢は「DORIGAM」に引き続き2度目の登場。他はB,G,DR,VO。やっぱり弦楽器奏者ゆえにナチュラルフィニッシュでローズ指板の5弦ジャズベース&ストラトキャスターに自然と目がいっちゃいます。

曲目も王道の路線と通受けするようなニンマリ路線の半々でバランス感覚が絶妙。

「ホワイト シスター(TOTO)」「カム・トウ・マイ・エイド(シンプリー・レッド)」「プライベート・アイズ(ホール&オーツ)」「ロザーナ(TOTO)」「サムシング・ハプン・オン・ザ・ウェイ・トウ・ヘブン(フィル・コリンズ)」と珠玉のMTV80年代オンパレードの様相を呈しています。

 

それにしても毎回常々思うのは、小樽の観客の皆さんはライブのエンジョイ方法を心底熟知しているようでどんな曲だろうがバンドだろうがドッとステージ前方ダンススペースに駆け寄って即座に一体化しちゃうのですから恐れ入っちゃいます。

あそこで盆踊りを列組んで繰り広げている方々も目撃しちゃったもんね。

司会者から会場周辺での無断駐車車両や落し物の呼びかけアナウンスが随時行われています。

 

札幌から初出場の「BUD BAT'S」は一部メンバー変更してのライブ。5人編成。

このバンドはSTAとあちこちで何度もタイバンを組んだ仲。なんといってもここの売りはボーカリスト、ヨシエちゃんの男顔負けのド迫力ヴォイスに尽きます。(他のバックはDR,KB,ヴァン・ヘイレン・モデルのナチュラル・メイプル指板G,3トーンサンバーストにローズ指板のジャズベーシスト)

それも一段と磨きがかかったようで。

ファッションもスーパーフライ顔負けなくらいにサイケデリック風に着こなし曲目にピッタリ(初めて観ました)。

本人も「曲同様より派手にいこうと視覚効果も狙いました」とのこと。とっても似合っていてナイスセレクション。

彼女の声質、声量、声域、好みを考慮してのセットリストも好感が持てます。

いつものように出だしはジャニス・ジョプリンのアカペラで聞く者全てが泣いて腰を抜かす(ある人が言っていたけどジャニスのシャウトはどれも哀しい響きがある、と。本当に私もそう思います)「メルセデスベンツ」

これ一発で、それまでざわついていたテーブル席の皆がビックリしてステージに振り返るという図は何度も観てきました。

そのままメドレーでドラムビートにのって「ジャニスの祈り」に突入。このリフはロック界において5本の指に入る名フレーズだと思われます

これで掴みは完全にオーケー。3連発ジャニスで「メイビー」の後には、色合いの異なるこれまた人気の女性シンガー、リンダ・ロンシュタット「ヒート・ウェーヴ」で観客はツイスト三昧。この曲はポール・ウエラーが結成していたジャムでもカヴァーしていて私はそちらをコピーしたものです。日本ではメンタイロックの元祖サンハウスが「もしも」の替え歌(あえてそういわせてもらいますよ)で有名です。

キャロル・キング作のGFRのバージョンで「ロコモーション」(オリジナルはリトル・エヴァ)。日本ではゴールデン・ハーフもカバー(私はこれで知りました!)していましたね。

6曲目までが女性シンガーの曲で「ワイルド・ワン(スージー・クアトロ)」

タイトルどおりイントロのワイルドな雄叫びは御見事の一語。先述のマサの知人いわく「スージーのシャウトには希望を感じる」

的を得た一言ですね。

ヨシエ嬢の個性溢れるボーカルをフルに押し出した流れに敬服。ラストのみチャック・べりー「ジョニーBグッド」でしたが全く違和感なし。

申し分無しの1曲ですが、やはりヒネリがきいていて実はジョニー・ウィンターのテイクを参考にしているのだそうです(ジョニー繋がりの洒落っけでしょうね)。メンバー紹介と軽いベース・ソロで大団円。

 

ここでライブも折り返し点。

司会者もFM小樽の女性DJ,ヤチヨ嬢にバトンタッチ。バンド・セッティング中のPA・BGMはアニマルズ「悲しき願い」

(サンタ・エスメラルダでも尾藤イサオのバージョンでもないです)

 

初参加「八神純子FOREVER MGグループ」は札幌と苫小牧のメンバーからなる男女5人組で,結成当初3つの目標は「野外ライブをやること」だったそう。1つは実現できたのですが、あとの2つは結局教えてくれなかった・・・気になるね。

編成はヤマハBBサンバースト(ローズ指板)のベーシスト・ニシムラ氏、DR,KB,そしてVOのミッチョン、あれっれれ・・・ギタリストはどこかで見た顔だとおもったらMSZのみっちゃんだあ!

マイケル・シェンカー大好き人間だからフライングVを持っているのは当然としましても(この楽器で認識しました)へヴィーメタル一本槍かとおもったらJ-POPSにも精通しているんだね。

本人は自分の音が本番中全く聞き取れなくて(全バンド、リハーサルなしのぶっつけ本番です)最後まで冷や汗をかいていたんだそう。そんな風には見えなかったし、「全体としても気持ちの良いバランスだったよん」と教えてやりました。

(数年前から八神純子の静かなブームが再燃しているようで、彼女の北海道公演を観にいった知人がけっこう周りにいます)

リリース当時はコンポーザークレジットで物議を醸しだした「パープル・タウン」、次の曲は演奏前に女性客から言い当てられてしまった「水色の雨」、そして「MR,ブルー(私の地球)」メンバー紹介も絡めて「ポーラスター」。

よくよく聞いてみると難しそうな曲が多いですが、伸びやかなボーカルで魅了してくれました。

 

「NO FUSE BREAKERS」もSTAが小樽ライブに出演する際には、よく同じ舞台を踏んでいましたね。

地元小樽で活動している4人組男性ばかりのバンド。

STAと同じくこのイベントには4年連続4回目の登場。VO,G,DR,B体制はロックバンドの基本です。

チェリーレッドSGを弾くお髭のギタリストは、マサの友人でパーティズのメンバーとしても前日2ステージをこなしていました。

ここの基本ジャンルは筋金入りのパンクロック。

特にベーシストはいつ観てもシド・ビシャスにそっくりです。白のプレシジョン(もちろんローズ指板)を低く構えて大股開きでフラットピッキング。細身の体系に茶髪ツンツンヘア。いつもは革ジャン、もしくは上半身裸なのですが、この日は白いTシャツ。

「なあんだあ・・・シャツは普通じゃん」と思うなかれ。前面には大問題となったあのエリザベス女王の目を隠して安全ピンがプリントされています。

この日は24時間テレビの番組内でダイゴが100キロマラソンを完走したと話題になっていましたが、それを巧みに取り上げ「ダイゴはBREAKERZだけど、俺達はノー・ヒューズ・ブレーカーズです!」とMC。

ここいらあたりから、最前列のイスに陣取ったお客の男性がステージに向かって音楽性についていろいろと意見を飛ばしていましたが、威勢の良いパンクロックバンドだったらあれは一触即発ですよ。デンジャラス!!

「カモン・エブリバディ(エディ・コクラン)」「ジェニ・ジェニ(リトル・リチャード)」とオールディーズでロックンロールの基礎講座演奏。

アメリカン・パンクの元祖ラモーンズ2曲「ドウ・ユー・リメンバー・ロックンロール・レディオ」「ロックンロール・ハイ・スクール」で本領を発揮して、とどめは勢いのある沖縄ロック「小さな恋の歌(モンゴル800)」。

 

PAスピーカーからのBGMは「ザ・ドック・オブ・ザ・ベイ(オーティス・レディング)」

 

札幌からの初登場「W-PROJECT」はAORを演奏してくれる男女メンバーによる6人組。

ツインボーカル(男女)という組み合わせもこのジャンルをこなすのには最適。

DR、B,VOx2,G,そして女性KBは「ドリガム」「オン・ザ・レイルス」に続いて3度目のステージ、お疲れ様。

ベースがウォッシュバーンの5弦、そしてギターが青のタイラーを弾いていたのでちょっと底のところは機種が気になりましたね。

AORとは日本の音楽界でのみ通用する表現でして「アダルト・オリエンテッド・ロック」の略称。

リラックスして、ちょっぴりお洒落な気分に浸りたい時、聴くには最適な音楽ですね。

やかましいロックには正直いってうんざりという人にもこの手の音楽は耳に心地よいのではないでしょうか。

男女ツインボーカルをフルに活用した曲「イージー・ラバー」でスタート。

EW&Fのフィリップ・ベイリーとジェネシスのフィル・コリンズのコラボソングとして大ヒットしましたね。

オリジナルは男2人の歌声ですが、ここでは上手にそこのところを振り分けていました。男性シンガーはギロも担当。

お次はオリヴィア・ニュートン・ジョン初期の傑作バラード「そよ風の誘惑」

私、彼女の存在はこの曲で知りました。デビュー時はオーストラリアのカントリーシンガーでしたが、絶世の美人シンガー登場で当時の音楽小僧どもは誰もが彼女にほのかな恋心を抱いたものです。

「クール・ナイト(ポール・ディビス)」「キッス・オン・マイ・リスト(ホール&オーツ)」「ブレイク・ダウン(ボズ・スキャッグス)」の合計5曲をプレイ。

会場からは「こんなに古い曲はなかなか演奏してくれるバンドがいないから嬉しい!」との声(さきほどのおじさん客ね。皆、苦笑いでうなずいていました)。

 

バンドの入れ替え中、PAからはテケテケギター炸裂「ヴェンチャーズ」が唸りをあげています。

マサが楽屋に入ってみたら、どこかの男の子がスタンドに立てていたベースをジャランジャランと無邪気に弾いていてちょっとビックリ。

 

札幌から「ウコーピオンズ」がやって来ました。2年連続2回目の参加。

バンド名を聞いてピンときた人はそうとうのジャーマン・メタル愛好家。

大御所スコーピオンズ中心にへヴィーメタルを徹頭徹尾演じきってくれました。

久々に爆音の渦に包まれてエキサイトしました。

FVみっちゃんも「即お友達になっちゃったあ!」と私にウキウキしながら語ってくれました。

マーシャルの1ハーフアンプ(2段積み)持込みで長髪、髭がいかにもといった風体で男性ばかりの5人組。

VO,GX2、B,DRという編成。

ツインギターはそれぞれに見栄えのよいメーカーをセレクト。オレンジ色のストラト(メイプル指板)にディーンのマイケル・シェンカーVモデルだあ!(ベースはミュージックマン)

スコーピオンズのルドルフはマイケルのお兄ちゃんだし、フライングVもルドルフのほうが使用は先でそれを見た弟も気に入って愛用するようになったんだよね。

ドイツのへヴィメタなのに、なぜかここのボーカリストはクィーンのフレディ・マーキュリーそっくりな「リトル・フレディ・ウノッキー」。

オールバックヘアーに髭、革ジャンに真っ白いピチピチパンツとシューズなんですから一目瞭然。

というわけで、やっぱりオープニングはあの「ドンドン、ダン!!」の「ウィー・ウィル・ロック・ユー」

こいつをかまされたら、誰もが足踏みでリズムをとっちゃうよね。広場の後方まで皆が総立ち。

サビでは大合唱。でもボーカルはしっかりクラウス・マイネを彷彿。

そのままスコーピオンズ4曲にイッキなだれ込み。

黄金期のライブ栄えする「ブラックアウト」から、龍ちゃんアルペジオによるバラード「スティル・ラヴィン・ユー」では一転してしっとりと陶酔のボーカル。

重い横揺れ8ビート・ドラムに触発されて「THE ZOO」ではギターのノビがお得意のブルージー・フレーズ連発。

メンバー紹介から「ハリケーン」に至ってはベースの破壊帝王タナカはステージをおりて天高く拳を突き上げる。ヴォーカルの頭にはフライングVをこすりつけ。汗まみれの全力疾走ライブはいつ観てもやっぱり血沸き肉踊るよね。

ライブ後も殺到した観客と写真撮影にも応じてサービス。

来年はクィーンのコピーバンドとして出演することを虎視眈々と狙っているそうです(このウコーピオンズ欄のみ彼等のライブレポート一部参考にさせていただきました)

 

小樽のベテランバンド「くろもり」はSTAと同じく4年連続4回目の出演で男女8人組。小樽では良くご一緒していますね。

黄色い衣装がよく映えるKB女性の後方にB。管楽器は2管でTB,SAX。DRと女性VO,ツインギターの編成。

3トーンサンバースト(指板はローズ)のギタリストはボーカルも兼任。トロンボーンはうら若き女性。男性サックスプレイヤーは本番直前まで芝生上にて譜面台に向かって指慣らし。

大人の洋楽ロックを和気藹々とした雰囲気の中で繰り広げてくれました。

シンのお気に入り、スティーリー・ダンのドナルド・フェイゲン「H・ギャング」がトップに演奏されるのだからおのずと期待も高まるというもの。

AORの重鎮2人のナンバー、まずはボビー・コールドウェル「ホワット・ユー・ウォント・ドウ・フォー・ラブ」、そしてボズ・スキャッグス「ジョージア」

マサのフェヴァリット・ソングでもあるノスタルジックなイントロが印象的な「イーチ&エヴリワン(エヴリシング・バット・ザ・ガール)」

トドメはフランスのハウスデュオ、ダフト・パンク「ゲット・ラッキー」でした。

 

夕闇迫る頃にジュリーのコピーバンドが満を持して現れました。

と言ってもマサの友人達による男性5人組み「沢田研COVERクラブバンド」だよ。札幌から2年連続2回目の参加。

VO,G,DR,B、KBという編成でSTAとは古い付き合いの連中ばかりです。ギターのヒコ、今回はおとなしくこのバンドのみの参加なんだけどそれだと妙に物足りなく感じちゃうからなんとも不思議なのです(相変わらず毎月のライブスケジュールはビッシリ)。

でもちゃっかり歯弾きと頭上奏法を愛器のブルーギターでものの見事、豪快に演じていました。見せるところはしっかりと見せる姿勢は脱帽モノ。

カズはいつもギター&ボーカルなんだけど、今回は歌のみに専念していました。

彼はキャロルのコピーバンドもやっていて、そちらでジョニー大倉役に徹しているからバランスとしては正解ではないでしょうか。

ステージサイドからカズはマサにアイコンタクトを送ってくれました。

往年のジュリーファンだったら、ジッとしてはいられないでしょうね。膨大なヒット曲の中から選んでくれたのは「ダーリン」「ストリッパー」「カサブランカ・ダンディ」「勝手にしやがれ」「ポラロイド・ガール」の5曲。

もうステージ前はもみくちゃでワヤクチャです。「ジュリーと叫んで!」と酔客がステージに登ってきてマイクとタンバリンを奪っちゃったので一時騒然となりましたが、すぐにスタッフになだめられ後方に降ろされて事無きを得ました。お互いに節度ある大人同士なんだから最低限のマナーだけは守って皆で楽しもうじゃありませんか。どのバンドも多忙の合間にスケジュールの調整をして、たっぷりと時間をかけアイディアを出し合い、練習に汗水たらし、この数十分の本番に思いのたけ全てを託して望んでいるわけですからね。いわばステージ上はミュージシャンにとっての聖域なわけです。その場はどのような人でも無断で土足で踏みにじる事は決して許されません。

 

ジュンがいたく感銘を受けた「OVERLAP QUININE」は札幌から3年連続3回目の出演。

このバンドもSTAとは近い時間帯に同じ舞台でタイバン経験があります(先月も2回)。

ロングカーリーヘアにハット、ジーンズ姿のスレンダーな女性ボーカルをフューチャーした5人組。B,DR,VO,G,KBの編成。

ギターはPRS、ベースはチューンでこの日唯一の6弦です。

彼もマサのスペクターに興味深々で楽屋にて「良い音してるよね」と言ってくれました。ネック・グリップ感覚や反り調整についての好みも相談しあいました。

ボーカルの女性が「音楽と小樽をこよなく愛するバンドです」と序盤にアピール。

1曲目は「テル・ママ(エタ・ジェームス)」

このバンド、レパートリーの豊富さはピカイチですね。

いつの時代も数多くのカバーを排出しているスタンダード中のスタンダード「ヴィーナス(ショッキング・ブルー)」はイントロ一発でやられちゃいます。

「アイ・フィール・ジ・アース・ムーヴ(キャロル・キング)」と硬軟の使い分けも天下一品。

「小樽最高!」とファイターズの矢野謙次選手ばりに叫ぶとクラッカーが炸裂して更に白熱。

再度ギターのカッティングが琴線を震わす「ロング・トレイン・ランニン(ドゥービー・ブラザース)」

ここからはモータウン・ビート・サウンド・コーナー2曲で「アイ・ウォント・ユー・バック(ジャクソン5)」「恋はあせらず(スプリームス)」

小樽のライブイベントで最も多く色々なバンドに演奏されているであろう「君の瞳に恋してる(フランキー・ヴァリ)」では定番の観客が輪になってクルクルと歩き回りボーカルへの順次ハイタッチと洒落込んでいます。これの仕掛け人はコダマ君さ。

 ラストソングはSTAといつも被ってしまう「ヴィークル(アイズ・オブ・マーチ)」

でもこちらにはブラスセクション不在のためにキーボードがメインフレーズを担当。

STAとはその部分も含めて、ボーカルがまったく色合い違いなので研究材料として申し分ないです。ギターソロではトリッキーな技連発で

たとえばナットとペグ間を指先で大胆にグイグイ押しまくって一種独特のトレモロ効果を演出。音も見た目もアクロバティックでしょ。あまり強く押しちゃうと弦が切れたりチューニングが狂ったり、ナットが磨耗しちゃうからご用心。

 

PART2へ続く・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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