2017,5,21(SUN)
THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY(S・T・A)
MASAによる恒例自主企画「リブレーション」も遂に42回目を迎えることとなりました。
このリブレーションというタイトルは、シカゴの記念すべきデビューアルバム「シカゴの軌跡」最後に収録されている長大なるインストウルメンタルから命名したもの。
邦題は「開放」。トロンボーン奏者ジェームス・パンコウによるアドリブ合戦が凄まじい傑作。ロック、ジャズ、ソウル、ファンク、そしてアバンギャルドなジャンルまでジャンルの壁を軽く超越するほどに幅広く導入されたなんでもありの世界!ということで、まさしくこのイベントタイトルに相応しいと思います。
この日、北海道日本ハムファイターズはバファローズに3連勝して同率4位に食い込む活躍を見せてくれました。
車載テレビで応援しつつ、多少曇り空ではありましたが、この日のライブ会場に到着しました(PM4:40)。
場所は札幌市西区二十四軒に位置する「ライブ・ハウスBURN」
STAがお邪魔するのは、ほぼ2年ぶりで2回目。
でも前回の場所は琴似だったのですよ。あの時、すでに移転準備中だったわけで、ここに引っ越してから丸2年が経過したそうです。
オーナーの和尚さん(このニックネームの由来は秘密・・・)は、一昔前に札幌界隈で名を馳せたバンドのドラマーだった方。今もライブハウス経営と並行してありとあらゆるバンドでスティックを振るい、他のライブ会場も渡り歩いてもいます。
今年1月のマサ企画リブレーション夕張編(ファイブ・ペニー)にも4バンドを引き連れて賑やかに参入してくれたのも記憶に新しいところ。あいかわらずアクティブだねえ。
その時にパーソンズのカバー・バンドで男顔負けなメガトン・ヴォイスで魅了してくれた女性シンガーのネネさんも、バーンのスタッフとして奔走してくれました(美味しいドーナッツの調理も担当)。
そして絶対に忘れてはならないのがもう一人の女性スタッフ、サヨちゃんです(ドリンク・バー担当)!
彼女もマサの企画ライブ「リブレーション」に「わかば」としてベース&ボーカルで何度も参加。札幌だけにはとどまらず夕張にも来てくれました。
で、小樽・雪明かりの路ライブ・イベントの際に、彼女がタイバン同士のマサと和尚さんの橋渡しをしてくれたのが縁でお付き合いが始まったというわけですね。
サヨちゃんもレディース・トリオバンドで現在ショーヤなどをカバー演奏して頑張っています。
会場一番乗りしたマサは、早速和尚さんと積もりに積もった愉快なお話で盛り上がっちゃいました。
そうこうしているうちに続々とやってきましたよ、バンドマン達!(PM5:30)
ほとんどの人達がこの会場は初。和尚さんによる手作り感いっぱいのホールを見渡して、もう闘志を燃やしています(笑)。
横長のステージ後方に燦然と聳え立つ「BURN」のフラッグ。
もちろんあの第三期ディープ・パープルが堂々狼煙をあげた泣く子も黙るへヴィーメタル・アンセムが店名になっているのは誰でもわかることですね。
インパクト絶大なる、いかしたネーミングだ。
時間がもったいないので速やかに楽器のセッティング、ケース類の搬入、着替えなどを各自でこなしていきます。
和尚さんのセンス良いセレクトによる洋楽BGMが軽快に流れる中、刻々とその時は迫っています。
リハーサル無しのぶっつけ本番で臨む、まさにやりがいのあるイベントです。
イメージを膨らませる者、ストレッチに汗する者、飲食やトークに夢中な者と様々。
琴似店から有名だった、店内のあちこちに設置されている名物の水槽には綺麗で可愛らしい熱帯魚達が優雅に泳いでいて、観客たちに愛想を振り撒いています(本当だよ!それにしても物凄い量の魚たち。種類も膨大)
あっという間に、観客席は埋まってしまい立ち見もいます。
いつものようにマサがマイクを手にご挨拶、そしてライブの主旨から注意事項、全6バンドを丁寧に紹介。
早々と熱気ムンムンだ。期待度大だね。
華やかに開演を告げます。
1、WOODBLOCKERS
PM6:30~6:55
すでに説明は不要かもしれませんね。
この日最小人数の男性トリオ編成。唯一バーンの常連バンドの彼等は最初からリラックス・ムード全開で和んでいます。
版画家という別の顔も持つギター&ボーカルのアイタ氏(オレンジのグレッチ。6120ナッシュビルを持参したフェンダー・ツィード・アンプに直結。茶色の革製ストラップに新調)
ウッドベースは白い100円シール(!?)をボディにペタリと貼ったお茶目なシロクマさん(会場設置のヤマハアンプ使用)。
カホン&シンバル&パーカッション担当はトヨさん。
会場設置のヤマハ・ドラム(シルバー・シェル)、ギター・アンプ(マーシャル&レイニー)は使わず。
マサのバンド名コールを合図に「恋の街札幌(石原裕次郎)」でスタート。
この日の出演バンド中、一番渋い曲を届けてくれたのが彼等でしょうね。
オープニング・アクトにはもったいないくらいの布陣。
アイタ氏の声が裕次郎節にピッタリとはまっています。はじめて夕張ライブで聞いた時の衝撃は忘れられません。
裕ちゃんにそっくりで味わい深い喉を開巻から惜しげもなく聞かせてくれます。
シロクマさんもそれに負けじと、十八番のウッドベースをクルクル回転プレイ。
相棒のトヨさんも黙々とカホンを叩き込み、手が砕けるのではないか?と心配になるほどにシンバルをヒットします(本人曰く全然へっちゃらなんだそう)。
アクセントのメリハリが秀逸。気合の入り具合が半端ではない。
「ありがとうございます!ウッドブロッカーズです!!(イエイ!)。トップバッターは久し振りです。まだまだ会場が暖まっていないので一生懸命頑張ります。いつも暗い歌ばかりなので(笑)・・・」
カホンから手拍子に入り「1・2・3~!HEY!!」メンバー全員で掛け声。
「蒼い星くず(加山雄三)」
サロペットジーンズにサングラス姿のアイタ氏による、フィンガー・ピッキングのナチュラルトーンが心地よく響いてきます。
シロクマさんもサングラス装着というコワモテなルックスなのですが、首にさりげなくかけられた白手ぬぐいが1ポイントですね(笑)。
寡黙にリズムをキープし続ける頼もしきトヨさんは、トレード・マークともいえる髭と炎のバンダナ・スタイル。
実はこのファイヤー・ファッションには数年前からマサが着目していて、トヨさん&シロクマさんに入手先を聞いていたのです。
でも中々見つけられずにほとんどあきらめかけていたところ、この日トヨさんが会うなり「お土産だよ!」と炎のバンダナ・キャップを手渡してくれたのです。
予期せぬプレゼントに狂喜乱舞ですよ。
今後はここぞという時の勝負ロックの際には大切に使わせていただきますね!トヨさん、ほんとうにありがとう!!
懐かしのGSに引き継がれるのは「ウラ・セラ・ディ東京(ザ・ピーナッツ)」
じらし気味のイントロが上手い!
歌謡界最高峰の女性ツインVOによる不朽の名曲をアイタ氏が歌ってもまったく違和感無し。むしろ新生面を垣間見れて贅沢なるヒトトキ。
曲の配列もほどよく琴線に触れる流れを伴っていて憎い限り。
エンディングではウッドベース・ソロに入り、トヨさんがマレットを手に待機・・・・と、アイタ氏が一言「最近、しょっちゅうやることが違うよね(笑)。それじゃあトヨさん、入れないよね(爆笑)。俺も手を出さないようにしている!!・・・・・石狩挽歌(北原ミレイ)」
日本の心だねえ・・・としみじみ・・・滲みるなあ。
アイタ氏による男の哀愁漂うニヒルな歌声。
どんなジャンルもスムーズにこなす柔軟なる姿勢に拍手喝采だ。
底知れぬ隠し玉連発。まだまだ秘めたる熱き言霊に期待しちゃおう。
「どうもありがとうございます(とここで真っ赤なバンダナで顔の汗を拭きつつも・・・)。札幌、東京、石狩ときたから今度は大阪に行きますか!?・・・・大阪ラプソディ(海原千里・万里)」
トヨさんによるカホン・ソロが凄まじい。とにかく見せる、見せる!シンバルの連続乱れ打ち。
血沸き肉踊るとはまさにこのこと。
万雷の拍手を浴びつつもクールな佇まい。
演歌の人気曲を、これほどまでアグレッシブにパワフルに展開しちゃうんだから大したものだ。
メンバー紹介を済ませた時、和尚さんから「次は福岡の曲!」とリクエスト。
「何やればいい?福岡の夜??(笑)。ええっと、もうすぐ夏になりますが、我々もいろいろな所で演奏します!・・・・夜が来る(小林亜星)」
思わずウイスキーが飲みたくなる(私は下戸ですが・・・)大人の男の体臭がプンプンと匂いたつような哀愁のブルース。
ギターのアルペジオが味わい深くて、それに乗るアイタ氏の低音スキャットがハードボイルドだぞ!。そんじょそこいら辺にたむろしている若造共が束になって挑んできても到底叶いそうもないウッドブロッカーズ伝家の宝刀。
さりげなくアーミングで締めくくって「ウッドブロッカーズ、ラストの曲です。今日は最後まで楽しんでいってください・・・雨の御堂筋(欧陽韮韮)」
切なく咽び泣く珠玉の歌謡曲に、会場全体から手拍子が沸き起こった。
楽しいなあ!物凄いことをやっているのに、さらっと披露しちゃう技量なんて天下無敵。
最小人数だとは思えないクォリティ。
鉄壁のトライアングルは不滅の共同体だね。
2、四入囃子
PM7:05~7:30
BGM「ダンシング・クイーン(アバ)」
「シー(エルビス・コステロ)」
今回の出演バンドは、マニア泣かせなジャンル目白押しです。
特に前半戦タイバンは際たるもの。
中でも代表格がセカンドアクトの四入囃子。
そうです!今年の澄川モダンタイムにおけるマサ企画「リブレーション」にも出演してくれた猛者集団。
他のイベントでは何度もご対面していて、意気投合。マサたってのラブコールに快く応えての連続エントリーです。
個人的にも待ちきれなかったよ。
序盤からこれほどまで濃厚なる内容に浸り続けていては、バチが当たるのではないかなあ・・・!
不動の男性4人組。
サウスポー・ドラマーのミョウテン氏は、ついこの間コミュニティFM番組でマサがDJとしてお世話になったばかり(あ!メイン・パーソナリティのナオコリンもバーンに来てくれましたよ!)。
売れっ子ベーシストのトサッチとマサは旧知の仲。今回も愛器ムーンの黒ジャズベースを携えての登場(ローズ指板)。
ヴォーカル&ギター&MCのGAS氏(この愛称の由来も秘密ね)はキャピトルの黒Tシャツを着こんで、お馴染みフェンダーUSAストラトキャスター(メタリック・ブルーのボデイ・カラー。ローズ指板)を使用。
キーボードのTKくんは2段構え(プロフェット6 SEQUENTIAL&NORD ELECTRO5HP)。
ハイ!このバンド名からピンときた方は鋭い!
ジャパニーズ・プログレッシブの伝説「四人囃子」をリスペクトするあまりに、同じ志のメンバー達によって結成されたのが「四入囃子」。
もうそれを聞いただけでもひれ伏してしまいますよ。
心底、好きなんだねえ、わかるよ、その気持ち。
モダン・タイムの時にもマサは身を乗り出して食い入っってしまい、「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」では不覚にも鋼の涙腺が崩壊してしまい、お涙ちょちょぎれてしまいましたが(なんせ本家本元を70年代に札幌で原体験しているオタクです)今回はいかに・・・・?
カウント1・2・3・・・・!
やってくれましたよ!てっきり無難に(そんなわけないかあ!?笑)四人囃子からぶっ飛ばしていただけるのかと思ったら、嬉しい裏切り行為・・・・衝撃のフォーカスで幕開けだ!
曲名は「ハーレム・スカーレム(カナダのハード・ロックバンドではないよ)」
フォーカスをセレクトしたのはミョウテン氏。しかもヨーデルが斬新な代表曲「ポーカス・ホーカス(悪魔の呪文)」ではなく、こう攻めてくるとはこだわりまくってますねえ!
フォーカスはショッキング・ブルーと並ぶ、70年代のオランダを代表するプログレッシブ・ロックバンド。
このカバーは初体験。
S・T・Aのギタリスト、ノブも聞き入っていますよ。
クラシックの要素を多分に含んだスリリングなる展開。
GAS氏はスキャットもこなしつつ、名手ヤン・アッカーマンのジャズ・テイスト溢れるギター・ソロで様式美の極致を駆け巡る。
とにかく先の読めない進行は圧巻。目まぐるしく曲調が変化する様はプログレ好きならば、悶絶してのた打ち回る事でしょう。
激しい場面からメローに繋がり、日本人の誰もが好む叙情的なるソロへ。
とにかく曲が長い(今回も全3曲!)のだけども、微塵も贅肉のない完璧なる構成ゆえに瞬きするのも惜しまれるほど。
シンセとギターの音作りが、ドップリと古き良きあの輝いていた時代へ誘ってくれます。
GAS氏MC「はい、ありがとうございます!何せ曲が長いのであと2曲となりました!四人囃子で・・・・なすのちゃわんやき!!」
40年以上前にこれほど緻密に入り組んだ完成度高き曲を生み出した四人囃子。それを今目の前で再現してくれている四入囃子というバンドは貴重です。
頭がこんがらがってしまいそうな、変態的で心臓に絶対良くない変拍子が縦横無尽に炸裂。
ミョウテン氏のボンゾを彷彿とさせる大砲のような豪快無比なる爆音と、トサッチと共に的確に支える繊細かつワイルドなるビート。
四入囃子というフィルターを通して、目まぐるしき官能のフィールドに踏み入る事のできるシアワセは絶品。
個性派馬鹿テク集団が繰り広げる、鬼のごとき凄まじいばかりのリフの応酬に言葉を失ってしまいます。
ブレイクの難関も力技で乗り切る。ストイックなまでに貫き通す男気。
「最後の曲は13分です・・・・・四人囃子といえばこれ・・・・一触即発!!」
TKによるノイジーなシンセサイザーがプロローグ。トサッチによるカウント「1・2・3・4!!」
この瞬間からすでに会場の空気は正真正銘の一触即発モード。
さあ、どっぷりと浸かりきってください。めくるめく音と音との格闘技。火花散るリズム隊。
いやはやなんとも中間部でのGAS氏による味わい深きボーカル(なんとその最中にチューニングまでこなす!)を突破口に、起伏のダイナミズムに酔いそうだ。
ピンク・フロイド風、EL&P風、YES風、キング・クリムゾン風・・・・ミョウテン氏がドラを力いっぱいに叩くとディープ・パープル風へと、音楽形態がカメレオンのごとく変化するのです。全体に散りばめられたありとあらゆる豊富なるエッセンスがぶつかりながらほとばしりでる。
TKくんはスコアを次々に素早くめくっては、終いに鍵盤を肘で弾きまくり。
官能的なるギターソロでは華麗なるアーミングも交えてドラマティックに演出。
再び前半へ戻ってからも熱を帯びるギター。
あの頃をリアルタイムで知っている者にとっては、陳腐な解説なんかいりませんね。
観ていて無意識のうちににやけてしまうんだから、今改めて自信もって痛感しました。
新しい、古いという能書きなんて全くナンセンス。「温故知新」とは、さすが昔の人は良い事おっしゃる。
四入囃子のステージが終わった瞬間、誰もが金縛りのように凍り付いていた場面が全てを物語っています。
3、CONCEPTION
PM7:40~8:05
BGM「ダンシング・クイーン(アバ)」
3番手に控えしは、四入囃子も一目置くこちらも一筋縄ではいかないテクニカル集団。
四入囃子と同じ編成の男性四人組み。しかもやはり全3曲(メドレー含む。もっとたくさん聞きたいよ!)。
全曲インストウルメンタルでカシオペアをカバー。
なんであれだけの超絶技巧プレイを涼しい顔してサラッとこなせるの?と誰もが思うはず。太刀打ちできませんよ~!
それもそのはずで、札幌界隈では泣く子も黙るテクニシャン、アミさん率いるバンドです。
AXIAではチョッパー・ベース・ソロを弾き飛ばしまくっていましたが、先月もマサS・T・A企画「リブレーション」で「40高中」バンドにて貫禄のギター・ソロを見せつけてくれたのは記憶に新しいところ。
今回は4人全員が偶然にもヤマハ一色に染まっていましたよ(ここいらへんもカシオペア精神を貫いているね・・・・笑)。
メンバーはツワモノばかりがずらりと揃っています。
ベースのヒロくんはゴールド・パーツで白ボディ脅威の6弦(!!)、キーボードはジーちゃんでMC8、そしてMCも兼任する陽気なイケさんはドラマー、そしてトドメにフロントマンのリーダー・アミさんは愛用のギターYG-1000ブラックボディ!。
さっそく、準備完了のイケさんがマイクを手にニコニコとご挨拶。
「皆さん、こんばんは!バーン初登場の3番目コンセプションです。しかも今年初ライブ!今月から毎月ライブをやるからね~!。こんな素敵な場所で演奏できて幸いです。喋りが固い?ねえ、ナオコリン・・・?!じゃあコンセプション参りましょう!うまくいくかなあ??いくよなあ・・・・いきますよ、絶対に!元気をつける曲!!・・・ファイトマン!1・2・・・!!」
開巻から情け容赦なきチョッパー奏法をビシバシと繰り出す。重低音がドテッパラに響き渡る。
アミさんのシャープなギター・カッティングを合図に、いきなりフルメンバーによるリレー式ソロ回し。
お口あんぐりです、もうこれは。
たまりませんなあ。グッときちゃいます。マバタキ厳禁。
ドラム・ソロから始まり、ベース・ソロ、掟破りのギターによるチョッパー・ソロ(やることが常人離れし過ぎ!)、再びドラム・ソロ、ベース・ソロ、今度はキーボード・ソロ、ドラム、ベース、キーボード、ギター、ドラム、キーボード、ギター・・・・とあちこち目で追うのに戸惑うほどのハヤワザ。観客泣かせで目が回ります・・・・(笑)
演奏面でのアクロバット・バンド。
ココかと思えばまたあちらだもんねえ~~!
しかもただのおざなりで野暮ったいソロに終始するのではなく、それそれが与えられた短時間枠にもてるだけの技量とパフォーマンスを詰め込むんだから。
見せ場盛りだくさんの後に満を持してアミさん入魂のギターソロ、そしてフィナーレはキーボード・ソロ。
凄まじいのひとこと。
「はい!以上で終わりまあす!(笑)。プロレスラーのように息が切れています・・・ハアハア・・・。次の曲ですが、長い曲です。四入囃子と同じ13分!!ではカシオペア・メドレー5曲いきましょう!何があってもご愛嬌・・・・ドミノ・ライン~テイク・ミー~ルッキング・アップ~スウェアー~ゴールデン・ウェーブス!!」
これはトータル・タイムが20~30分にも及ぶ曲達を、アミさんが懇切丁寧に愛を込めて編集した血と汗と涙の力作。
曲の表情に応じて、ミラー・ボールもキラキラと綺麗な光を発して回りだした。
コロコロと目まぐるしく変わる曲の流れは、強引さがなくスムーズで自然です。
5曲が1曲としての作品に感じるほど。時にはダンサブルに、時にはポップに弾けてメロディアスに。ついステップなんかも踏んじゃったりして。
どれかひとつのパートでもぐらついちゃったら、もろくも崩壊しちゃうほどの巧妙なるアレンジなんだけど安定感が抜群。
バッキング・パターンだけをとっても、ひじょうに勉強になります。
「メドレーは私自身も危ういところがありましたが、ここからカミカミで滑舌が悪いながらも・・・ライブの告知&愛情たっぷりにメンバー紹介をします!(イケさんのトークを聞いていると仲の良さが透けて見え隠れします)最後に皆さんもご存知のアサヤケでお別れです!(ウォウ!!)」
アミさんのお馴染み歯切れ良く軽快なギターのコード・ストロークが美しくって、ハッとさせられます。
全員がすでに汗まみれなんだけど、清々しい顔しているんだよね。
アミさん、右手を高々とかざしてコール&レスポンス。もちろん観客もそれにあわせてちから強く拳を突き上げる。
プレイだけでも大変なのに、しっかりとパフォーマンスもこなす。チョーキングやタッピングの微妙なるピッチも正確。
そこから繰り出される速弾きもピッキング、フィンガリング共、見惚れるほどに最高。
この人に苦手なモノってあるのかなあ??憎らしくなるほどです。
最近はシェイプ・アップして益々精悍さも増してきました。
余裕と貫禄のなかで前半の3バンドはここで終了。早くも後半戦に向けての折り返し点に達しました。
ここまで長文、駄文の私によるライブ・レポートを我慢強く読んでくれた貴方に心より感謝します。
*****PART,2に続く*****