私が長年にわたって観てきた海外アーティストやバンドのライブの中でも、我ながら超貴重だなあ…と思うのがY&Tのオリジナルメンバーでの渋谷公会堂(今ではデイブメニケッテイだけが存命)、ゲイリームーアの初来日、イングヴェイお披露目のアルカトラズ、巨大なメタリオンを導入したジューダスプリースト、そしてなんと言っても一回きりの来日のラッシュ武道館!
カナダが誇る超絶技巧派トリオ。複雑に入り組んだプログレハードロックをライブでスタジオテイク同様に再現する様は圧巻。
結局は日本での人気やセールスはそれほどでもないと判断したバンドサイドは、それ以降アルバムリリース後ツアーを発表しても来日する気は全くないらしいです。
で、メンバーらの家族の不幸や健康上の理由で、実質的に今ラッシュは終わったも同然らしいです。
まあ、レコーディングや単発ライブとかはあるかも、との事ですがスケジュールは白紙の状態。もうラッシュではやりきったとメンバーらも語っています。
ギターのアレックスライフソンが1996年にプライマスのメンバーらと結成したプロジェクト「ビクター」のアルバムは11曲入り。
開巻からダークに重くうねりまくるサウンドからして、もしやグランジ系?と思わず戸惑ってしまいそうになりますが、ギターの繊細なる旋律やトーンやコードが鳴り響くと、これは間違いなくアレックス節!とホッと胸をなでおろしました。
あの中性的なヒステリックハイトーンシャウトが炸裂した瞬間は「盟友ゲディリーがゲストで歌ってるんだ!」と思ったんだけど、違いました^_^。
ドラマーのニールパートは家庭優先で引宣言したけど、偉大なるラッシュの歴史は永遠に輝きを失う事はないでしょう。
ドリーアシアターはじめ多大なる影響を受けた、今をときめくバンドやミュージシャンは実は膨大な数にのぼるのですよ。
ラッシュ、とにかく凄いバンドです!
CHASE
GET IT ON
邦題「黒い炎」2:59
ビル・チェイス テリー・リチャーズ作
記念すべきデビューアルバム「追跡(chase)」1971年3月29日(日本では8月)に収録。
そしてデビューシングルでもあるこの曲は、日本でも発足したばかりのエピック・レーベルの第1弾シングル。
イギリスでヒットしたT-REXの同名異曲がアメリカではタイトルを変更せざるをえなかったほどにこの曲は大ヒット!(まあ、T-REXのほうも今では有名ですが、パワー・ステーションのカヴァーもヒット)
アメリカでは24位どまりであったが、この曲はインパクト絶大であった。
現在でもバンド名や曲名は知らなくてもイントロのパワー溢れるへヴィーなリフにハイノート炸裂のトランペット群の旋律で「ああ!!知ってる!!」という方、いるでしょう。当時のロック界を席巻していたブラスロックの代表格といえばBS&T,chicago。
この両者を脅かすほどの存在感たっぷりに登場。
ウディ・ハーマン、スタン・ケントン、メイナード・ファーガソン等のビッグ・バンドでその才能をいかんなく発揮していたビルは当時の状況に満足できなくなり、ビートルズでロックに開眼、ラスベガスでの仕事中にひらめいたアイディアを元に「チェイス」の構想を現実化させたのである。
ロック編成としては、ややもすると危険なトランペット4本という他に類をみない特殊な形態も実力あるメンバー達による類まれなるテクニックの応酬で見事に素晴らしいサウンドを築きあげシカゴ、BS&Tに追いつけ、追い越せとばかりにロック界を荒らしまくった。
リーダー、ビル・チェイスの名前からつけられたバンド名ではあるが、4本のトランペットが互いにプレイで「追跡」しあうという意味合いもあるそうだ。
いずれにしてもカッコイイバンド名。
鳴り物入りでデビューしたこのバンド、リーダーはすでにジャズ界では名声を博していたが他のメンバー達は全くの無名揃い。
しかし、そこから噴出される演奏は恐ろしいまでのテクニシャン揃い。
(その後もほとんどのメンバー達は消息がつかめないままという不思議さ・・・)
1971年度の音楽誌におけるランキングでも他の大物を押さえて上位を総なめ、独占。
1972年の来日公演も、観客の入りは今一ではあったが、白熱のステージングは語り草となっている。
その直後に突然の解散宣言。
ビルのみがエピックとソロ契約を交わすが、1974年、「復活(ピュア・ミュージック)」のサード・アルバムによりチェイス再結成。
新体制によるニュー・チェイスは精力的にツアーを開始。
その最中の1974年8月9日、ミネソタ州ジャクソン空港に差し掛かった彼等の専用機は折りからの豪雨により視界不良に陥り墜落・・・。
ビルはじめメンバー、パイロット達を含め計6人が即死した。
私もラジオでその訃報を聞き、一言では言い表せないほどの衝撃を受けたのだった。
もちろんその時にラジオから流れてきたのはこの「黒い炎」。
タイトルのとおり火を噴きそうなペット群のヒステリックなハイノート。
安定感バツグンのデニス等によるバッキング。
そしてテリー・リチャーズのメガトン級ボーカル。
ビル曰く「トランペット4本だと高音ばかりが強調されるから、ベースがトロンボーン、キーボードにサックスの役をイメージしてレコーディングしてる」とのこと。
3分にも満たない曲なのに、一切の無駄がない完璧なアレンジ。
1秒もだれることなくイントロからエンディングの転調部分、フィニッシュまで一糸乱れずスリリングこの上ない(歌詞の内容は卑猥の一言)。
私のバンド、STAは結成当初からこの曲、レパートリーにありながら当時のメンバー等では具体的な形にできず、ずっとお蔵入り。
まあ、この曲を演奏できるバンドはそうそういないと思われ・・・。
ところが現在のメンバー達が揃った段階で機は熟した。
多方面からの熱いリクエストで遂にお披露目となりました。
ワウギター、ラテン・フレーヴァー溢れるパーカッション。
ライブにおけるかっこいいカヴァーがまた1曲、増えました(補足までに、あの和田アキ子ゴッド姉様は必ず今もライブでこの曲を取り上げるほどのフェバリットソングだそう・・・テレビでも見た方いるでしょう。めちゃはまっていて様になってます。もちろんアルバムにも収録・・・スピニング・ホィールも歌っちゃってます)。
日本のバンド,TOPSもカバーしてシングルカットもしていました。
アナログ盤では両面(!)にヴァージョン違いで収録。
ちなみに女性リード・ボーカルによる日本語詩は爆風スランプのサンプラザ中野くんのペンによります。
ベーシストはバンド解散後に爆風スランプに加入、現在はXY-Z
でも活躍中のバーべQ和佐田。
TOPSのプロデューサーは、これまた伝説のバンド「スペクトラム」のトランペッター&ヴォーカル&リーダー新田一郎氏。
補足ながらスペクトラム、TOPSは、
ビークル、アイム・ア・マン、ストリート・プレイヤー等も演奏しています。
スペクトラムはシカゴへのオマージュソング「クエスチョンズ81&82」までやっています。
アメリカのマンハッタン・ジャズ・オーケストラのブラス・ロック・カバーアルバム、その名もずばり「黒い炎」というタイトルでもオールインスト演奏しています。
もちろんシカゴ、BS&T,EW&F等も収録。
来日公演、テレビ出演でも堂々たる貫禄を見せ付けていました。
トランペットは元BS&Tのルー・ソロフ。
また、ここ日本でチェイスのトリビュート・ライブが以前に開催されたそうです。
メンバーはアース・ウィンド・ファイターズのヴォーカリスト、トランペットはエリック宮城。
マニアックな布陣によるこのイベント・・・・見たかったなあ!!
それにしてもブラス・セクションのエネルギー消耗率がめちゃ厳しい・・・。他の楽曲群も高度なテクニックが火花散る様がかっこいい!
CHASEは、伝説となりましたがベスト&ライブアルバムや、映像がオフィシャル、非公認でもほとんどなく3枚のオリジナル・アルバムが数年前にやっとCD化された程度。
存命中の現役チェイスOBらが現在チェイスの意思を引き継いでライブ活動中!祈 来日公演^_^!
チェイスは、もっと後世の為にも高く評価されてもよろしいのでは・・・・?!
写真はチェイスリリースの全日本版シングル盤。
元シカゴのオリジナルスーパードラマー、ダニーセラフィン率いる本格派ブラスロックバンド「カリフォルニアトランジットオーソリティ」の初来日公演は大成功でした。
ダニーの盟友であるビルチャンプリンも闘病を経て元気な姿で帯同。
多少痩せて老け込んだ印象でしたが、あの燻し銀のソウルフルボイスは全く衰え知らずで思わず観客全員が唸らされちゃいました。さすがAOR界の大御所だけはありますね。
で、セットリスト中、最も渋いジャジーなコーナーが「ターンユアラブ」を披露した時。
もちろんこの曲は、ジョージベンソンが1981年に発表してタイアップのパイオニアコマーシャルには本人が出演。当時話題をさらったベンソンの代表的なヒット曲!全米5位を記録。
82年グラミーR&B部門最優秀賞を獲得しています。
作者はビルが誇らしげにライブMCで語ってもいましたが、名手ジェイグレイドン、TOTOのスティーブルカサー、そしてビル。
ベンソンは大ヒット、私がオリジナルなのに…と自虐ネタで笑いをとってもいました。
ベンソンのテイクは落ち着いた大人のムードで、まとめ上げられていましたが、ビルのテイクは序盤が切れ味鋭いジャズバージョンで疾走。そして場面転換してミディアムリズムに。ビルのファンキーなグルーヴとバック陣との高度なテクニックの応酬は鳥肌もの。
ビルは1994年に初めてセルフカバーしてシングルカットしています。ビルはソロコンサートでは必ずこれを取り上げていますが、私は初めて生ターンユアラブを目前にて経験できて感動しました。
両曲ともにハイクオリティ!アレンジやボーカルなどなど聞き比べて、思い切り酔いしれてみてください。
私は3代ギタリスト(死語)皆それぞれに好きですが、ジェフベックは別格です^_^。
彼の今のところの最新スタジオアルバムが「ラウドヘイラー」。
らしくない今一なジャケットデザイン…。
メガホンの事をこういうそうです。
11曲入りで、収録時間がこの時代にしてはちょい短め。
今回の参加メンバーの中では、全く無名なる若い女性2人をフューチャー。
ロジャーテイラーが開いたパーティーでジェフベックがぶっ飛んだという彼女たちのライブパフォーマンス。一発で惚れ込んだベック。
即座にこのアルバム制作に取り掛かった訳です。
洋楽ロッカー版パフィみたいな想像をしてしまいましたが、白黒ジャケットや中ジャケットの革ジャン、サングラス、ジーンズ姿の真っ黒い3人を見るとパンクバンド風。一抹の不安を抱えながらも聴いてみると、確かにワイルドでハスキーなボーカルに慣れるまで、ちょい時間がかかるけど、間違いなくギターのサウンドは唯一無二の存在を堂々と誇る全く変わらないジェフベックでありました。
縦横無尽に弾きまくるスタイルは健在。孫とお爺ちゃんとの共演と揶揄されても致し方無しなのに、当のベックは相変わらずお構いなしにやりたい放題。
もうベックの世界は常人の域から遥か彼方に位置するのではないかな。
賛否飛び交うのは必至。
拒絶反応を起こしてしまうファン、めちゃくちゃにはまりまくるファンと完全2分されるであろう問題作。
しかしギターの音に耳を傾けると及第点の泣き、ファンキー、トリッキーな奏法などなど十分に楽しませてくれますよ。
まあ、時折はあれ?聴いた事がある!なあんてフレーズやトーンがチラホラ。
ジェフベックが永遠に一目置き続けるジミヘンへのまるでオマージュだなあ、これは。
70歳を超えてもなお、益々アクティブなチャレンジャー精神のベックはもはや世間一般の求めなど眼中にはないのでしょうね。
男顔負けなバカテクのジェニファーバトン以降から、やたらめったら女性アーティスト達と共演してるベック。
孤高のギタリストとして鋭い眼光とピッキングで数多くの伝説を築き上げてきたベック。今世紀からはコンスタントにアルバムやら映像ソフトの発表。来日も頻繁に実現してくれるのはありがたいと思うけど、ステージ上で鼻の下伸ばしてにやけているベックは見たくなかったなあ…。その部分以外は凄い。いまだに新たな可能性を目指して前進するベックは凄い!
大好きな車いじりもあるし、老け込む暇なんてないんだろうね^_^
元シカゴのオリジナルスーパードラマー、ダニーセラフィン率いる本格派ブラスロックバンド「カリフォルニアトランジットオーソリティ」の初来日は大成功でした。事前にダニーとビルチャンプリンが告知ビデオで語っていたサプライズは、なんとドニーディカスが参加することだったのです。
そのドニー君はテリーキャス亡き後のシカゴ2代目ギタリストとして加入する以前には、有名なミュージカル映画「ヘアー」に準主役として出演したり、近年再評価されているモータウンバンド「オデッセイ」への参加や、数々のセッションで名を馳せていた多彩なるミュージシャン。
その中でもドニーが一躍知名度をあげたのが、スティーブンスティルスの片腕として大抜擢された時でしょう。スティーブンスティルスと言えば1967年、伝説のバッファロースプリングフィールドでデビュー。その後は音楽ファンならば、誰もが知っているアメリカンフォークグループ界の大御所CSN&Yを結成。そのグループが活動停止後は、ソロバンド「マナサス」に転向。更にメンバーを一新。そこで迎え入れられたのが新進ギタリストのドニーディカス!
このドニー君はテクニカルなギターはもとより、スティーブンとの共作やボーカルにと大活躍。スティーブンがドニーを高く評価しているのが随所で確認できます。
アルバムはライブを含めて3枚に参加。
「スティルス」の裏ジャケットで仲良く向かい合ってアコギプレイする2人の姿が、それらを如実に物語っています。
コロンビアのアルバムデザインは故ジョンバーグが担当。
各アルバムの参加ミュージシャンも超豪華!
CSN&Yの盟友達をはじめ、ジョージテリー、リースクラー、ジョーララ、そして当時スティーブンの奥様だった美しきシンガーソングライターのベロニクサンソン(ドニーは彼女のアルバムにも参加しています。)
ジョーウォルシュ、チャックベリーのカバーや「クロスロード」なども取り上げていますが、後にドニーがシカゴに加入して再録音した傑作「クローサートウユー」のオリジナルを聴けることが嬉しいですね。
今回CTAでの来日でドニーがスペシャルゲストとして登場した際、1発目にプレイしたのが豪快なるハードポップロック「ターンバックザペイジス」。ドニーのこだわりが垣間見える選曲。よほど誇りに思っているのでしょう。堂々たる変わらないドニーの姿に熱いエールがたくさん送られていました!^_^頑張れ、ドニー!
元シカゴのオリジナルスーパードラマー、ダニーセラフィン率いる本格派ブラスロックバンド「カリフォルニアトランジットオーソリティ」の初来日は大成功でした。事前にダニーとビルチャンプリンが告知ビデオで語っていたサプライズは、なんとドニーディカスが参加することだったのです。
で、ここに紹介する「オデッセイ」CD。
オデッセイはモータウン傘下のモ―ウエスト・レーベルから1972年に発表された白人黒人男女混合の7人編成バンドで、このアルバムはセールス的には全く振るいませんでしたが、そんなケチなことを問題にしないほどにジャンルを超越した隠れた名盤です。残念ながらバンドはこの1枚を残して消滅。しかし90年代以降再評価が著しい作品でもあります。
全10曲収録。全てがメンバーらのペンによるオリジナル。
音はと言いますと、ソウル、ロック、フォーク、カントリー、ジャズ、ブルース、ゴスペル等まさにジャンルレス。貪欲なままに気ままにあらゆる音楽のエッセンスが凝縮されている捨て曲無しの1枚。
オールマン・ブラザース・バンド風楽曲があったかと思えば、キャロル・キングの名曲「イッツ・トウ・レイト」パターンの曲まで飛び出してきます。
私がなぜこのバンドに注目したかといえば、ギタリストとしてドニー・ディカス(裏ジャケットにはドン・ダカスと記載されています)が在籍していたからです。彼こそテリー・キャスの後を受けてシカゴに加入した2代目ギタリスト。
1996年CDショップ・カウンター棚で偶然国内盤で発見して購入。その時が初CD化だったようです。ナイス・プライス・フリー・ソウル・コレクションとしての発売。
時は流れて音楽雑誌にてシカゴ特集が組まれた際にもこのアルバムはジャケット写真付きで紹介されていましたが、現物には自分の所持品以外でお目にかかったことがありませんでした。それが5年前に再発!
初回限定盤で格安、嬉しいことに2013年デジタル・リマスター。
R&Bベスト・コレクション、モータウン55周年記念シリーズの中の1枚として再発売。
ちなみにドニーがこのバンドに在籍していたのはシカゴやボズ・スキャッグス、ミッシェル・ポルナレフと仕事をする遥か以前のこと。
時期的に、フルーツガム・カンパニーのライブ要員として来日した直後のことと思います。
数少ないドニー・ディカスの貴重音源。
必聴です。
CTAのライブ直前に私がこのアルバムにサインを頼むと、めちゃくちゃに喜んで事細かな説明までしてくれたのです。
「1971motown」とつけ加えてサインしてくれたナイスガイ!
元シカゴのオリジナルスーパードラマー、ダニーセラフィン率いる本格派ブラスロックバンド「カリフォルニアトランジットオーソリティ」の初来日は大成功でした。事前にダニーとビルチャンプリンが告知ビデオで語っていたサプライズは、なんとドニーディカスが参加することだったのです。
ドニーは懐かしのバブルガムサウンドの代表的なバンド「フルーツガムカンパニー」のコンサートでのみ来日経験がありますが、それだってもう、半世紀近く経過してます。
私も今回の初ドニーディカスに一喜一憂しました!
そのドニーディカスは、かなりのキャリアを誇るギタリスト。数々のセッションやバンドを経て映画「ヘアー」でも準主役として出演。そしてその直後に銃の暴発事故で他界したテリーキャスの後を受けてオーディションの末にシカゴ2代目ギタリストの座につくわけです。ドニー参加のシカゴアルバムは2枚。どちらも名プロデューサーの故フィルラモーンが手腕を発揮しています。ドニーも最初はストレートのブロンドロングヘアーだったのを、カーリーヘアーにしてよりゴージャスなルックスへとイメージアップ!ドニーに「ホットリックス」という愛称もクレジットされています。
1978年発表のシカゴ12作目「ホットストリート」で早速ギターはもとよりボーカル、コンポーザーにと大活躍。シカゴも若いドニーをフューチャーして売り出しにかかります。テリーに捧げたヒット曲「アライブアゲイン」はドニーの軽快なギターカッティングでアルバムの幕開け。新生シカゴを猛アピール。更にそれまでのシカゴロゴジャケットもナンバリングも廃止して、元気一杯朗らかにじゃれあったメンバー達の姿でデザイン。ちょっと違和感ありましたが…。
ドニーのギタースタイルはジミヘンなどから影響を受けたアメリカンロックを基本にソウルフル、ファンキーで時にはフュージョン色も披露したりして楽しませてくれます。
CTAのライブではシカゴのヒット曲ではなく、このアルバムでダニーと唯一共作した佳曲「エイントイットタイム」をプレイ。中々に骨太で重厚なリフが印象的な渋いハードナンバー。ドニーのこだわりとダニーに対するリスペクト精神の表れか。
ベストヒットUSAの番組タイトルやチャゲアスに流用されたかっこいいビルディングジャケットの1979年発表の「シカゴ13」は当時問題作としてファンの間で物議を醸し出しました!オープニングの「ストリートプレイヤー」がディスコ調だったために、当時の音楽シーンにシカゴも遂に便乗か?!などと騒がれたものです。
メンバー達はよりファッショナブルに変身。まあ、それはともかくも、私はこれら2枚のアルバムはお気に入りのアルバムでして、各曲もクオリティ高く、ちょくちょく聴くのですよ。
ところが、そのドニー君。
若気の至りの度を越してしまいBAD ATITUDE!ということで、あっけなく解雇されてしまうのですよ…( i _ i )。あれは、ショックだったなあ。
それ以降はほとんど、ドニーの動向が掴めない状態数十年。まあ地道にミュージシャン活動は続行していたようです。今回ドニーの素晴らしいパフォーマンスを目前で見れてホッと一安心!今後益々の活躍に期待です。シカゴ時代はどうであれ、私はずっとドニーの事は大好きで応援してきました。実際に会った彼は気さくで話好きのナイスガイ^_^。頑張れ、ドニー君!