THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,178 小樽雪あかりの路オールディズライブ13(PART,6)パーティーズDX編

2021-03-01 17:06:57 | Live Set List

****さてさて、ここからは後半戦だ。いよいよもって佳境に差し掛かってきましたよ。

さあ、益々にぎやかにいきましょう!この日のために組まれたスペシャルユニット!どうぞよろしくお願いいたしまする。乞うご期待!!****

 

会場内に流れるBGMはザ・ビートルズで「ペニーレイン」、ティアーズ・フォー・フィアーズ「ルール・ザ・ワールド」

5、3:20~3:40

5番手に控えしは・・・・・・・って、今更説明するのも野暮ってなあもんですなあ。

パーティーズDX

地元の小樽が誇る、なんでもあり、問答無用。お祭りバンドが満を持しての登場。

去年の12月、地元の運河プラザ「お気楽ライブ」以来だね。

バンド名を見て「????・・・・」と思った方も多いと思います。

そうなんですよ。DXが付いているのさ。

先述、12月の時にはベーシストのテヅカ君だけが欠席。だから今回、彼は来ているのかな?・・・と尋ねようと思っていたんだけどいざ蓋を開けてみたらば4人編成!!もっと人数が減っているではないか!?驚きだ。一体全体どうしちゃったのさあ・・・・?

こんなパーティーズは初めて見た!ある意味では貴重なんだけど。まあ、これはこれで輪郭が鮮明に捉えられるから新鮮だし。

よってアコースティックユニットでの初ライブお披露目となりました。だからいつもはロック形態とシャネルズ・カバーバージョンで2回出演するのが定番のパーティーズなんだけど、寂しいことにこのアンプラグドのみ。でも内容のほうはいつものようにご機嫌でしたからご安心を。

コロナ禍やらなにやらで皆、スケジュールの調整が難しくなってきているんだね。

ましてや今回は延期での開催なんだから・・・・。更には直前になって多くのバンドが都合が悪くなりキャンセル…とトラブルが情け容赦なく何度も襲いかかってきました。

それでも何とかかんとか一応はここまで辿り着きました。ライブならではのエピソード。これぞライブ。とりあえずはもう一息だ。一致団結して頑張ろう。

 

もはや毎度お馴染みのメンツだけれども、改めてメンバー紹介だ。

パーティーズの編成は・・・・後方カウンターの司会者から素早く着替えたリードボーカルに主催最高責任者のサイトウ氏。オシャレにトレードマークのハンチング帽を被っている。

全ての運営、司会進行、トラブル処理、会計などなどを取り仕切りながらのパフォーマンスするんだから敬服しちゃうよ。

ご苦労様です。(奥様が先日パソコンで検索したら、必ずLA&ソウル・オリンピックの柔道で金メダルをとった同姓同名の故・斎藤仁氏が出てくるのだそうです)。

ギターはマスター。

何故そう呼ばれているのかといえば、今は無き小樽・伝説のライブの殿堂「エンペラー」前にて経営しているミュージック・バー「モンプチ」のマスターだから。

皆さん、ごひいきにしてね。

いつもは愛器フェンダーUSAブラッキーことエリック・クラプトンのストラトキャスターを軽やかに操っているんだけど今回はじっくりと椅子に腰をおろしてエレアコギター(ブラウンサンバーストのタカミネ)を華麗にプレイ。

12月の時には長時間の演奏が祟ってマスターがピッキング中に爪を割ってしまったっけ・・・・(今回は余裕で楽しんでいたから大丈夫だよ)。

パーカッションの担当はエルビス・プレスリー崇拝者でもあるミナガワさん。

ありとあらゆる打楽器を虎視眈々、曲調に合わせて次々と見事な手さばきで駆使する姿は惚れ惚れするほど。

最早手慣れたものでバリエーションも豊富。 

黒いパンツルックに真っ白なシャツを粋に着こなしています。これがすこぶる似合っていて若々しいんだよね(オフステージ時では、シュアー骸骨マイクのデザインがいくつも施された黒トレーナーをサラッと着こなしていました)。普段はとてもにこやかで優しいナイスガイ。縁の下の力持ちジェントルマン。

スポークスマンでもある、いつも陽気なミナガワさん曰く「パーティーズの練習はギタリスト&マスターのバー、モンプチでやっているんだよ。店の営業中にね。で、お客さんが入ってくると演奏を一旦ストップするんだけど、この間なんか、そのお客さん達が・・・・いいからもっとやれやれ!と盛り上がってしまって即席ライブになっちゃったさあ!」とのこと。

宣伝も兼ねて、商売繁盛だし、景気のいい証拠だね。

小樽観光はここ数年冷え込み気味でちょっと深刻な状況なんだけど、「モンプチ」に限っては全く心配いらないようです。

キーボードには笑顔の素敵な癒し系紅一点のナオちゃん。

パーティーズのアイドルとして長年チャーミングな癒しを与え続けている。ファン数も膨大。

でもその腕前は男顔負け。要所要所にアクセント的な音色でバリエーションを膨らませてくれています。

頼りになる存在でもあるのだ。(ローランドJUNOーdiを使用)

 

メッセージ「今回も、いつものようにみんなで一緒にパーティーズとおおいに楽しみましょう!!!」

全くそのとおりだ。異議なし。了解です。

このイベントの仕掛け人でもあり小樽音楽界のご意見番、サイトウ氏率いるパーティーズ。

名に相応しいバンドだけに、一切気兼ねしないでお任せして身をゆだねていきましょう。

 

先にライブを終えたメンバー達は、ステージから降りて観客たちと雑談を楽しんでいる。

STAのメンバー達とミナガワさんも和気あいあいと和む。

矢沢永吉ソロライブで最初にオフィシャルソフト化された「スター・イン・日比谷」そして「2018年の東京ドーム」のDVDーRをミナガワさんがミキティ、マサにプレゼントしてくれたよ。ありがとう!嬉しいなあ。他にも面白可笑しい話題で花が咲く。

お互いを写真撮影したりして、すっかりと打ち解けている。リラックスムード全開だ。心底愉快痛快なるお方だ。

全然年上風を吹かさずにフレンドリーな振る舞いで接してくれるんだから恐縮しちゃう。

そろそろサイトウ氏がステージからメンバー達を呼ぶ。

「おーい、マスター!やるよ~~!!」

ミナガワさんはすっかりとオーディエンスになっちゃってる(笑)

こそっとミナガワさんがマサに耳打ちしながらも・・・・・「了解いたしましたあ!!」

まずは、サイトウ氏がマイクを手に改めてこの日のイベントについての趣旨、注意事項、感謝の気持ちなどを切々と語りパーティーズの近況報告も兼ねてご挨拶。

「ワイワイガヤガヤと騒いでもらいたいところではありますが、このような状況ゆえにグッと我慢しつつもノッてください。観客席も1つ2つおきに座ってもらっております。運営してくれている小樽教育委員会の職員の皆様、ご苦労様です。広い会場ですからディスタンスもバッチリ。

おそらく今年いっぱいこの環境はあまり変わらないと思います。今後も運河プラザ、そして夏の7月8月と5か所ほどで少しずつライブイベントを開催していく予定です。さあ、それではまいりましょうか!」

休憩もたっぷりと取ったことだし、そろそろライブ軽快にスタートだ。

実質的にざっと7曲を披露したんだけど、この際だから今までに演奏してきたパーティーズのナンバーも後半に補足的に付け加えておきました。

全てが気持ちいいくらいに、いつもどおりのオールディズ等々で網羅されている。なんたって多種多様なるレパートリーが膨大故に、30分の枠では到底収まりきらないという嬉しい悲鳴をあげています。

「さあ、それではビア・プリーズに負けないようにいきますよ!!」

素晴らしきライバルバンド同志。熱きエールがここに交わされました。切磋琢磨し合って向上していきましょう。音楽って本当にいいものですね(BY水野晴夫)。

まずはポール・アンカが自ら手掛けた曲で「ダイアナ」

1957年7月2日リリース。

2:28

ビルボードにおいて最高2位を記録。

ノスタルジックな雰囲気で胸がキュンキュンと切なくなるほどに、青春時代がよみがえる名曲だ。開巻早々に誰もが経験したであろうほろ苦い思い出が、浮かびあがるね。

これって世界共通なんだろうなあ。素晴らしいことだ。

切々とエモーショナルに歌い紡ぐサイトウ氏。彼の新生面を垣間見たよ。

的確なプレイでそれを支えるバック陣。

サックスがイントロで甘くむせび泣くんだけど、ここではマスターがギターで忠実なるアレンジを施して再現。

さすが百戦錬磨の達人集団。まずは軽くウォーミングアップで名刺交換代わりのナンバー。この勢いで突っ走れ!

ポール・アンカが出てきたならば、お次は、やはりニール・セダカですね。

一転してと「オー・キャロル」

ダイアナの次はキャロルかあ。

こちらもニール自身による作詞、作曲だ。

1959年に発表された極上のロカビリーポップス。同年12月に全米9位を記録。

な、な、なんとお、驚いたことにこのキャロル嬢・・・・学生時代にガールフレンドだったキャロル・キングに捧げた曲なんだってさ。

伝説にはそれなりの偉人たちが絶妙に関わっているのだねえ…と納得した次第。斎藤さん、気持ちよさそうに酔いしれながら歌っている。もうこの際だからナルシストになり切っちゃおう。

ナオちゃんが和製キャロル嬢に見えてきたぞ。

アコースティック・ギターの妙技が断然かっこいい。

バッキングもいぶし銀のアンサンブルだ。

ベースが不在の分、ミナガワさんのリズムセクションが、自ずと責任重大になるんだけど一切ぶれることもなくグルーブを醸し出している。

貫禄たっぷりに安定感も抜群。どこからでもかかってきなさい、と堂々たる自己主張。

当然、味わい深いラテン系のサウンドは折り紙付き。そうこう言っているうちにあっという間に終わっちゃったぞ。

「はい、ありがとうございます!

外はしんしんと雪が降り積もっているみたいです。

なんといってもまずはこれをやらないとね・・・・・悲しき街角」

アメリカのシンガーソングライター、デル・シャノンによる自作自演の楽曲。

1961年2月発表。

日本でも長年にわたって人気を博していますね。

パーティーズはここぞという時にかならずこの曲を披露。日本語カバーも多数制作されていますね。

もしかしたら日本人に受ける要素が多分に含まれているのかも。日本語の歌詞も何の違和感なく溶け込んでいるし。

歌謡曲っぽいメロディにヒントがあったりして。

サイトウ氏はしっかりとパーティション前に陣取って、飛沫感染防止対策もバッチリに熱唱。

このパーティションは最初戸惑いを感じて歌いにくかったけれども、数曲歌っていくうち徐々に慣れてくるものだね。

自分の顔が映って気恥ずかしい部分もあるけど・・・・(笑)

アットホームな雰囲気漂う中での、メンバー紹介をさりげなく挟みつつも・・・・・

「さて、どんどんといきましょう・・・・恋しくて(BEGIN)」

1990年3月21日発売のデビュー曲にして最大のヒット曲。

これはまた珍しい曲をセレクション。

でもサイトウ氏らは相当前からこの曲を取り上げていたらしくて、すっかりとお手のもの。

まずは、ピアノによる抒情的なイントロから一気に観客のハートを鷲掴みだ。ナオちゃんが主旋律を延々と導き出してギターにバトンを受け渡す。意外性を狙ってる。趣向の施し具合が愉快痛快。

むせび泣くギターのトーンも手馴れたものだ。まるで自分達の楽曲みたいにソウルフルにこなしています。

リズミックな落ち着いたムードで、しっとりサウンドを演出するという配慮だ。タイトに決めまくるミナガワさんのパーカッションからはラテンカラーをも醸し出す。

しばらく棚上げ状態だったところを、ここ1年前くらいからこれが復活したのですね。心境の変化っていうやつかな?

何だかんだいいながらも、相当に思い入れがあるのは明らか。

パーティーズ・レパートリーの中でも、クセになりそうなくらいに定番中の定番。

タメの効かせ方や味わい深い表現力と洞察力。もはや体の隅々にまで滲み込んで血肉と化しているのでしょう。

毎度お馴染みの華やいだ光景ですがね。

今回のパーティーズはロマンティックな路線狙いなの?まだまだスタミナには余裕があるね。

「はい、ありがとうございました。あそこの受付で配布されているパンフレットに我々ザ・パーティーズはジャンル色々と書かれています。

歌謡曲、オールディズ、洋楽、演歌、ロックンロール、ソウル、ディスコ、ブルース、となんでもござれなのですが、次にお送りするのは邦楽の後だから・・・・洋楽へ。

大御所中の大御所ナット・キング・コールで・・・・・L・O・V・E!!」

(2:30 1964年同名のアルバムに収録。昭和39年ナットキングコール生前最後のヒット曲となった。ナット自身の歌唱による日本語バージョンもあるんだよ。一聴の価値あり)

ミナガワさんによるメタルカバサが流れてきた。センス抜群で即座に感動。

思わず感涙にむせびながらも、マサはすっかりと鳥肌が立ってしまった。

この日、一番衝撃の一発。

そのことは後にサイトウ氏にメッセージで伝えたら喜んでいました。

これって超難しい曲だ。特にあの淡々としたダンディで味わい深いボーカル。これをものの見事にハスキーでドスを効かせ再現してくれた。

サイトウ氏は己のものとして消化していたね。

ナオちゃんのキーボードも控えめながらも鮮やかで天晴だ。マスターによるギターソロも絶好調で、さすが匠の技で大満足。

余裕の音色で流麗に紡ぎだす。

「恋の片道切符」で残り時間も僅かとは、いやはやなんとも憎い配慮。

これもニール・セダカの代表曲。ニールにしては珍しく他作者によるもの。

1959年に発表した楽曲。歌詞の中には当時ヒットしていた曲の題名がいくつも織り込まれているひねりの効いた作風。

イントロのドンドンと加速していくユニゾン・リフ。多分これって列車の発車する情景を表現しているのでしょう。ずっと以前からマサはシカゴ「イントロダクション」後半にドラムフィル直前の部分と同じだということを誰かに言いたかった。それをやっとSTAのメンバー達に教えてやると全員がニンマリ。

まったく同じなんだもんね。しかも2回も出てくるし(笑)シカゴは確信犯か・・・・?

かたやロカビリー、かたやブラスロックと、ジャンル違いなのに見事なくらいにマッチしている。でも、狙いがドハマリだ。

職人技だよなあ、これも。

間髪入れずに「ウォント・ビー・ロング(バブルガム・ブラザース最大のヒット曲)」をぶちかましてきた。

1990年、アルバム「ボーン・トウ・ビー・ファンキー(ファンキーでいこう!!)」に収録。

ここ数年パーティーズのレパートリーに必ず入っているけど、よほどサイトウ氏のツボにはまっているのかな?

タイトルを連呼しながらスタイリッシュにダンス絡めて歌うというライブ向けなチューン。

一気に会場はダンスホールへと様変わり(もちろん一定の距離間を維持しつつ)。欲を言えばクルクルと煌びやかなミラーボールが2個ほど欲しいところ(ステージ床のあちこちには設置されているけどね)。

ユニークな歌詞も伴って中々に評判も反応もいい。

このバンドにもジャストフィットしていて、スムーズに馴染んだ感あり。 

やっぱり愛だろ・・・・・・色々な愛の遍歴をかたどった大人の男女の歌。

ありとあらゆる引き出しの多さには定評のある帝王パーティーズ。

ケニーさんが客席でごく控えめに小さくステップを踏んでいる。

「次は80年代のディスコでも重宝された曲・・・・サニーをお送りしましょう(ボニーM)」 

これも近年導入のレパートリーでしょう。

でもオリジナルは、1966年にソウルシンガーのボビー・ヘブが歌ったもの。

数多く色々なタイプのカヴァーソングが存在します。何度かこれをテーマに映画化もされたし(あれはホノボノとしていて、とってもいいストーリーだったなあ)。

実はシカゴのロバートラムもソロでレコーディングしているのだよ。

だからというわけでもありませんが、マサのお気に入りソング。

酸いも甘いも噛み分けた、人生観が滲み出る悩殺系オーラを発するサイトウ氏は、会場を見渡して心から満足そうに雄叫びをあげています。

転調後のステージ上ではマスターのギターが、マシンガン連射にようにフレーズを弾き飛ばす。

ちなみにサイトウ氏曰く「キーはオリジナルのボビーヘブで、バッキングはボニーM」とのこと。

このように、こだわりどころがすごい。ここではパーティーズ独自のアレンジを施して遊び心満点。

ここからは怒涛のスタンダード特集へと突入!一体全体このバンドにはどれだけのレパートリーがあるの!?それもただ曲数が多いだけではなくどれもこれも琴線をビンビンに震わせる珠玉の作品ばっかりだ。

「70年前後のアメリカンロックコーナーに突入・・・・・・・まずはプラウド・メアリー!」

鉄板中の鉄板ソング。伝説のバンド、クリーデンス・クリア・ウォーター・リヴァイヴァル、略してCCR永遠のバイブルが早速惜しげもなく飛び出した。

ティナ・ターナーも得意としていた有名曲。

老若男女国境を越えて親しまれていますね。

ジャンルを軽く超越して今でも驚きのバージョンでカバーされているし。

イントロ一発で掴みはオーケーだ。これが肝。

1969年1月15日発表。全米2位を記録。これぞまさしくジョン・フォガティ節の真骨頂。

ロックンロール、ブルース、ゴスペルなどの要素を含むジャンルごちゃまぜなところがゴージャスこの上ない。

南部風な歌詞と、印象深いリフがとどめを刺す。

マスターの忠実で軽快なプレイが光っているね。

セカンド・アルバム「バイヨー・カントリー」に収録。

この「メアリー」って女性の名前ではなく、ミシシッピー川に就航していた蒸気船「メアリー・エリザベス」の事なんだそうです。

どの曲もシンプルに短いからあっという間に終了。ビックリ箱をひっくり返したみたいにポンポンとサプライズ進行。

「はい、ありがとうございました・・・・

あのね、パーティーズのいいところは、全てが3分以内に収めているところです。皆さんのことを考えてね。

イエ~イエ~!!

ドゥービー・ブラザースです・・・・・ロング・トレイン・ランニング」

満を持してついに飛び出した。

乾いたギターによる奏法で一気に場面はスパークだ!

1973年3月リリース。3:25.アメリカチャート8位を記録。サード・アルバム「キャプテン&ミー」に収録。

勿論初期の中心メンバーでもあるトム・ジョンストン入魂のアンセム。

ギタリストならば誰もがコピーする鮮烈なるコード・ワーク。アンサンブルによる軽妙なるやり取り。

ワイルドだけどテクニカルなプレイ。このニュアンスが手ごわい。もちろんマスターはあっさりと弾きこなしていたよん。

非常に柔軟性に富んだレパートリーも、このザ・パーティーズの持ち味だ。

そのイベントの空気感やタイバン、イベントカラーに即して迫ってきます。

後半は白熱したミュージック・テイストの連発で一気に攻め込んでくれた。

もちろん手拍子。後半で一旦演奏が鳴りやむところ、再度ギターのリフで再開するのがオリジナル。ところがパーティーズはそのまま終わってしまった…なぜ・・・・?時間考慮の縮小バージョン??

兎にも角にも、メチャクチャに硬軟織り交ぜたしたたかなるザ・パーティーズ。

一気に畳み掛けるような曲の並びも、最高の効果を発揮しているのではないでしょうか。

サイトウ氏はそれらを一手に引き受けて渋くこなしまくっています。

恐るべし。

「イエ~イエ~!皆さん、ドンドンと盛り上がっていますね。おもわず上手いビールが飲みたくなっちゃうような歌です。次はですね‥‥もうちょっと古い感じのロカビリースタイルで・・・・オー!プリティ・ウーマン(ロイ・オービソン)」

1964年8月29日に発表されたシングル。2分59秒。英米共に1位を記録。映画も大ヒットしたもんね。

これこそタイムリー中のタイムリーな、我が青春の荒々しきオールディズ・ナンバーだ。

生粋のスインギング・ビート轟き渡って炸裂だ。キュートなナオちゃんのキーボードも、華やかな音色を紡ぎだす。

サイトウ氏もこれまでとはちょっとニュアンスの違う歌声で明るくアップテンポに。

暗く沈み切った世の中にパアッと光明が差してきた。

個人的にはグッと感傷的になっちゃうんだけど、去年の秋に他界した永遠のスーパー天才ギタリスト、エディ・ヴァン・ヘイレン在籍のヴァン・ヘイレン初期ヒット曲としてもダブってきちゃった・・・・。ウルウルだ・・・・・。

トリビュートとして捉えましょうよ。

歌にあわせて皆さんもお尻振り振りしたくなっちゃうでしょう。

ギターから繰り出されるシャープなバッキング・アンサンブル。スティックを手にミナガワさんが叩き出す力強きカウベルにも戦慄が走った!

ほらね!ひっそりと感極まっているファンもいますよ。

多種多様なるステージを経てきて、組み立てられたセットリストだからこそ、どこに出演しても臨機応変に対応できるバンド。なるほど、重宝されるわけです。

今度お送りするジャンルは、オールマイティーにはっちゃける内容で網羅!

いつもならば、飲んで歌って踊ってるオーディエンスでイキまくりのぶっ飛びまくりなのですが、今回は感染防止のため慎重かつ抑え気味な各自パフォーマンスです。

もう数え切れないほどにこのバンドの演奏は見てきたんだけど、何度観ても夢の世界に導いてくれるほどに癖になっちゃうよ。

「はい、ここからは昭和歌謡のコーナー。次にお送りする曲は・・・・・コーヒー・ルンバ。歌っているのは西田佐知子さん。あの関口宏さんの奥さまですね。

タイトルにもあるけど、決してこの曲はルンバではないのですよ‥…この当時、ダンスのリズムとしてサンバやルンバが流行っていたので安易にルンバと付けたんだそうです。それでは参りましょう!!」

ルンバっていうくらいだからねえ、老若男女、国境や言葉・宗教の壁をも遥かに凌駕するご機嫌ソング。(これは井上陽水もカヴァーして話題になったね。

ちなみにSTAトランぺッターのファニーのバンド、村上トリオの十八番でもあります。彼らのヴァージョンはインストだけど・・・・)

語りかけるような淡々とした序盤から、一挙にヒート・アップするサビのボーカルを、魂込めてせつせつと歌いこなすサイトウ氏には興奮を禁じ得ません。

それにしてもサイトウさん、さりげなくステップを踏むのが上手でビックリ。

それもそのはず、ダンス教室の経営者でコンテストでは審査員を務めているんだから当たり前なんだけどね。

ここは筋金入りのツワモノ揃い。ミナガワさんの振るシェイカーもさすがに効果てきめん。パーカッション群がここでもひときわフル稼働で映える。次に何がはじまるのかワクワクだもんね。ステージングも万全の体制だ。

古き良き昭和の時代が蘇る。

古風な情景が浮かび上がりますなあ。

気分だけでもタイム・スリップさせてもらおうよ。

合いの手も軽妙に「40年前の曲をお送りします。リアルタイムで知っている人にとっては懐メロ・・・・・・ダンシング・オールナイト(もんた&ブラザースのデビューシングル1980年4月21日発売。オリコン週間1位を記録。ザ・ベストテンも同様)」

コテコテのムード歌謡曲で、和気藹々。

古くから日本国民に愛されている、これこそまさしくダンシング・ナンバーの極めつけ。

どちらかというとパーティーズのバージョンはシンプルだけど斎藤氏の個性的な泥臭いヴォーカルを反映してか、多少アクの強い拳や節回しを強調しているようです。

もちろんそのほうが即座に勢いも増し、決め所がふんだんに散りばめられていて正解だよ。

ステージも客席も見慣れた面々ゆえに、いい意味ユルユルでの空気感が素敵だ。このバランス感覚は最高。

アクセントとしてのミナガワさんによるギロが効果てきめん。

この日のライブでは、選曲にウイットとユーモアをさりげなく加味して世相の流れも鋭く狙っているね。

残り時間をフルに活用してバッチリと燃焼します。

覚悟して臨むように・・・・・

さあ、泣いても笑っても締めくくりの終曲

「パーティーズは各バンドの1番にヒットした曲を選んでいるのですが、それでは、珍しくも1961年11月発表ベンEキングの楽曲・・・・(2分57秒)」

ジョン・レノンによるカヴァーでも有名な問答無用に説明不要の「スタンド・バイ・ミー(アルバム「ドント・プレイ・ザット・ソング」に収録。全米シングルチャートでは4位まで上昇したヒット曲。)」で、再び主役の座に躍り出てきたのはギタリストのマスター。

選曲は地道に一貫している部分があれども、年代ごとの美味しいトコ取りでライブをノンストップで突っ走ります。

ジャンルを超越して、最も世界中で現在もずっとカバーされているギター・ストロークの基本的な代名詞。

ここではリフ・マスターに変身だ。

溌溂とした滑り込むような、3循環コードカッティングの原点かつ教科書のような代表格。

粗削りなギターの妙技は、何度聞いても勉強になるなあ。

ライブでもっとも重複しやすい、危険性も孕んでいる曲です。

まあ、そんなこと全然関係ないけど。

受けちゃえばこっちのものさ。実際、観客の脳みそは沸点に達した感アリ。

空恐ろしいまでのパフォーマンス。ミナガワさんも赤いタンバリンを手に絶え間なく援護射撃で彩を添える。

思いの丈を込めて、全力投球。それもこれも絶対的なる自信の表れなんでしょうね。

ネオンスティックを左右にゆっくりと揺らしている観客もいる。

朗らかなる光景にいつのまにかほだされている。

魂の叫びで大団円。

パワフルで逞しい、骨太の男臭さが満載さ。下手な理屈抜きに脱帽だ・・・・。

それを見届けて「ありがとうございました!ザ・パーティーズでした!」とサイトウ氏。

これにてザ・パーティーズのライブは終了。

本当にお疲れ様でした。

心の底から感謝感激。

個人的にはまだまだたくさん聞きたい曲があるんだけれども、その楽しみは今後のフルメンバーによるザ・パーティーズライブに持ち越しとしましょう。

会場内に流れるBGMはビートルズ「ヒア・カムズ・ザ・サン」

追記・・・・飲食物の持ち込みは自由だからね。どいつもこいつも一丸となって頑張って~~!!

 

****いよいよ残り時間もわずかとなりました・・・・・ちょっとやそっとじゃあ一筋縄ではいかないツワモノ集団のアンクル・キャッツがトリ前を務め上げますよ!!例によって当然のごとくとんでもなく熱いです!!!****

 

****そして大トリに控えしは我らがSAPPORO TRANSIT AUTHORITY。

本来ならば主催者のザ・パーティーズがそのポジションにつくはずだったんだけど、成り行き上こうなった・・・・・つくづくごめんなさい・・・・・****

 

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corduroy(chicago)

2021-03-01 05:29:31 | CHICAGO

コーデュロイ: corduroy)は、綿横ビロード織りしたパイル織物の一つ。

masa's art chicago logo respect gallery

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