****ライブレポートは早くも中盤に差し掛かってきましたよ!
何が飛び出すか乞うご期待!!****
この小樽・浅草橋オールディーズライブは、個性溢れるバンド達が馴染み深い音楽を火花散らせて演奏するために、北海道中から大集結するという名物イベント。
今年は初出演も含めて26組がエントリー(土日の2日間で)。
本来ならば去年一杯でこの想い出深い場所の利用は最後だったらしIんだけど、何故だか今年も通常通り同じところで開催された・・・・まあ、お気に入りだから別にそれはいいんだけどね。((´∀`*))
客席サイドには飲食用の露店商も盛大に設置。
感染対策もバッチリに施し、数多くのテーブル席を用意して皆様のご来場をお待ちしております。
7、15:55~16:20
「高島ブルージーンズ」
バンド名が示すとおり、小樽・高島から2年連続4回目の出演となった5人組。
地元を愛する高島北山中学校時代の同級生と、その妻とで結成。
60歳後半のメンバー達が一同に集ってプレイ。
ヴェンチャーズ&寺内タケシとブルージーンズなどなどを中心にベスト・セレクション・・・・・・。
ホノボノとアットホームな雰囲気漂う中で、懐かしのサウンドを豪快に繰り広げてくれたインストゥルメンタルバンド。
ドラム、ベース(ジャズベース、3トーン・サンバーストカラーのボディにローズ指板。フェンダー黒の布製ストラップ使用。フラットピッキング)、そしてツインギター(白のゴールドパーツ仕様ヤマハSGV700ブルージーンズモデル!こちらも黒のフェンダー布製ストラップを使用。もう一人は愛器3トーンサンバーストのボディカラー、ローズ指板のストラトキャスターを弾いています。同じく黒のフェンダー布製ストラップを使用)。
そして紅一点ヤマハのキーボード・プレイヤーは先述のとおりメンバーの奥様。
メンバーは全員がグッとシックなるいでたちで統一。
驚いたことに高度経済成長期の荒波を乗り越えつつも結成52年だとのこと!!(再結成してからは12年目)
気心の知れた仲間達とで延々活動継続していたら、あっという間に半世紀を超えたのだそうですよ!
是非とも、バンドが長続きするコツを伝授させていただきたいものだ。
メッセージ「今や天然記念物になりそうなバンドです。中学時代に高島町内の幼馴染4人で結成したバンドです」
このバンドを見るのは2020年2月9日の日曜日、小樽・雪明りの路以来だ。
その後も同じイベントで対バンだったんだけど曜日違いでのニアミスだった・・・・。
で、せっかくだからその時のライブ・レポートも散りばめて、ここにお送りしましょう!
ちなみにセットリストは初めて聞く曲ばかりでしたよ。
徹底的にこだわり抜いた意気込みを、ビンビンと感じちゃった次第さ。
しかし、世の中にはヴェンチャーズ・カバー系バンドの多い事といったらもう。
大人バンドのライブ・イベントには、,必ずといっていいくらいに出演していますね。
日本中に一体全体ヴェンチャーズなどのコピーバンドはどれだけ存在するのでしょうかねえ!?
おそらくビートルズと1,2を争うんじゃあないかなあ・・・。
それも当たり前といえば当たり前でしょう。
60年代前半、世界中に吹き荒れたエレキブームの火付け役ともいえるバンドなのですから、ヴェンチャーズを神のように崇拝するギター小僧たちが、その後成長しても変わらず追いかけているという気持ちも痛いほどに理解できるというもの。
なんたって理屈抜きに「テケテケテケ~ッ!」のサウンド一発で、皆やられちゃったんだからね(笑)。
さあ、そろそろ準備の方は完了のようですよ。
司会者のヤチヨさんはここでおしまい。
主催者のサイトウさんと役目をバトンタッチします。
「皆さん、こんにちは。さあ!のってきたら遠慮なく手拍子のほどをよろしくお願いいたします!!」
開巻からいきなりハワイアン・ソングの人気曲「サンゴ礁の彼方に(BEYOND THE REEF)」でライブは威勢よくスタート。
この曲は、日本歌謡界にも多大なる影響を与えていたのですよ。
作者はジャック・ピットマンと言うカナダ出身の方で1948年にハワイで作られました。
1950年、ビング・クロスビーがカバーして全英大ヒット。
その後もアンディ・ウィリアムス、エルビス・プレスリー、ヴェンチャーズなど多くのスターたちが取り上げています。
日本では山口淑子さん、バッキー白片さんがカバーしています。
私が中学生の時、友人達と海水浴キャンプに行った際、一日中、ビーチでこの曲が流れていたのを思い出しました。
つまりラジオやテレビ以外にも、海に山に街に車中にと夏の間中、どこへ行ってもひっきりなしに流れていたものです。
去ってしまった恋人がいつの日にか戻ってくるまで待つ・・・という切ない内容。
ゆったりとしたテンポで、明るいメロディーが印象的です。
このグルーヴで思わず胸がグッと熱くなるよ。
灼熱の太陽が蘇る。
思い切りサーフィンをやりたいなあ。
ボードや波に乗るのって、とても難しいんだけどさ・・・・。
これをいきなり聞かされたら、いつどんな時にでも、ハワイが目に浮かんできちゃって、今すぐにでも飛んでいきたくなっちゃう。
特に雪深い土地に生まれた道産子ならば尚の事憧れの島。
ここでは当然ヴェンチャーズのバージョンでプレイしているのでしょう。
ステージでは往年のギター少年2人が、競ってスプリング・リヴァーヴを効かせてスティール・ギター役とノーキー・エドワーズ役を分担。
嬉々として演じています。
羨ましい。
「え~みなさん、こんにちは。今日は雨の中をわざわざおいでいただきましてありがとうございました!前のバンドの方達・・・・今の若い方はテクニックがありますね。凄いな。
私たちは平均年齢が70歳。なんとかこれからもがんばりたいと思います。よろしく!最後までいくぞ~!!
2曲目・・・・・カラーに口紅」
オリジナルはオールディーズのディーヴァ「コニー・フランシス」
彼女の代表作品で、永遠のスタンダードナンバーさ。
1959年にリリースされて大ヒット。
今でも世界中で歌い継がれているよ。
ここではキーボードが優しいメロディで主旋律を奏でる。
癒しのひと時だ。
温故知新。
古き良き時代のグッとくるありがたき言霊。
もちろんこちらは寺内タケシ&ブルージーンズのバージョンだ。
日本が世界に誇るテリーの真骨頂。
この異色の連発選曲にはビックリ。
新鮮なる発想の妙技で構えています。
主役は常にギターが占めている。
バッキングも手堅く見事に纏め上げていますよ。
見事なテクニックで、楽曲を懇切丁寧に再現してくれているではないか!
どのパートも貴重な存在。
まだまだ、情け容赦なき攻防は続きます
「オヤジ&オバン・バンドとして復活!
頑張っていますので今後ともに応援のほど、よろしくお願いします!(笑)
・・・・・ルージュの伝言」
(オリジナルは松任谷由実、1975年発表。アルバム「コバルト・アワー」に収録)
ドラマーがスティックを打ち鳴らしてカウントを発する。
「1・2・1・2・3・4~!!」
間髪入れずにヘヴィーなドラムビートの攻防。
ユーミンの大傑作をカッコよく料理した、この斬新なるアイディアには感服。
マニアも思わず唸っちゃうような妥協なき探求心を垣間見せてくれました。
意外ですね、ここにこれを持ってくるなんてビックリ。
お洒落な和洋折衷とは、目の付け所が一味違うね。
白いヤマハのギタリストが歌メロをピッキングしながら主役を一手に担う。
時には官能的なるアームダウンで自己主張。
ギターからキーボードへ淡々とソロバトルを繰り広げる様も堂に入っている。
チークダンスをしているオーディエンスもいる。
まさに冒険的野心に満ち溢れた「寺内タケシ精神満載」で繰り広げてくれました。
ストラト・ギターの方がMCを担当。
「はい、ありがとうございました。
ここからはクラシックのコーナーに突入ですよ・・・・
まずはクルミ割り人形!」
ほとんどこの手のバンドは王道路線のヴェンチャーズで無難に凌ぐところを、
捻りがふんだんに導入されていて超ご機嫌だ。
軽快に進行するなかで、さりげなく「パイプライン」がグルーヴィーに絡められていてビックリ。
伝説のプログレッシブロックバンド、エマーソン・レイク&パーマーの「ナットロッカー」における強烈なアタックやブレイクを織り交ぜてもいるね。
さりげなくもボリューム奏法までからめるところなんて心憎い限りさ。
別世界の融合は、案外と相性が良いのかもね。
このように60年代ギターミュージックって、若い人にとっては滑稽な感じに受け取られがちではありますが、一度騙されたと思ってトライしてみてくださいよ。
その奥の深い展開に感銘を受けることを保障します。
絶対に間違いなし。
とっても勉強になります。
なんたってロックバンドのルーツとしてありとあらゆる、エッセンスが凝縮されている。
知らない間にいつのまにか随所で影響を受けているものなんです。
「次にいきます!・・・・・・・津軽じょんがら節!」
こちらも寺内タケシ&ブルージーンズの作品。
青森県の民謡だね。
ミスター・テリーの貢献度は絶大だ。
それだけ寺内氏は偉大なる存在なんですよ。
その後のギター小僧達から多大なるリスペクトを受けているギター界の先駆者。
ロシアにツアーで招かれた際には、国賓級の待遇を受けたという話はあまりにも有名で当時大々的に報道もされていました。
しみじみと胸の奥深くまで染み入るね。
ここまで徹底的に突き詰められたら愉快痛快ですなあ。
気持ち良さそうにメロディを奏でている途中で何やらアクシデントが勃発した!
でも何事もなかったかのように、手拍子を求めつつも演奏を続ける面々。
この辺は百戦錬磨のなせる技。
普通のアマチュアバンドならば、パニック状態へと陥ってしまいせっかく練習してきた全てが台無しになっちゃう・・・というもの。
いぶし銀の佇まいはさすがだ。
即座にスタッフがステージ上へと駆け寄って事無きを得ていました。
良かった・・・・。
気を取り直してライブは続行しますよ。
残念なことに、先ごろ引退宣言をしたばかりの加山雄三さん代表作品「夜空の星」
やっぱり日本の歌心で網羅。
この曲は故・岩谷時子さんの作詞。
加山雄三さんは「団厚作」名義での作曲。
遂に出た!テケテケテケ・・・・ジャーラア~ン!といえばこれ。
焦らしに焦らした挙句やって来た、定番のギター・サウンドにイチコロ。
ベンチャーズ、寺内ときたからには、絶対に外せないビッグナンバー。
どのパートも耳に馴染みのある懐かしの旋律だから、ついつい口づさみたくなるのです。
他のバンド・ギタリストも我慢ができずに、客席で自分のギターを手に一緒にフレーズなどをなぞっています。
その気持ちは、痛いほどにわかります。
いつまでも幅広く国民に愛される珠玉のお約束ともいえる決定打。
「続いては・・・・・
お次も過激だ!
メドレーで「さらばシベリア鉄道」
これは大瀧詠一の曲をインストルメンタルにアレンジしたもの。
極寒のシベリア情景が脳裏をかすめます。
こいつはちょっとしたサービスタイムかな。
それをギターでジックリ虎視眈々と必死の形相にて、フレット上ポジションを目で追いかけながらのスライディング・プレイ。
歯切れよく小刻みなる鋭いピッキングの繰り返し。
そりゃあ、ヘトヘトになったことでしょう。
しかし言葉少なに怒涛の疾走ライブを、最初に公言したとおり実現させていくのです!
それでも的確でストレートなドラミングを後半でフューチャーして、雄叫びをあげ見事に終演。
このバンド、数年前の夏ライブではちょっと消化不良気味な面も見受けられたのですが、今回はそれとは比較にならないほどに、グッとまとまりがあって一体感を醸し出し成長の痕跡を覗かせていました。
恐るべし5人衆、今も健在だ。
あの熟年世代の肉体の(失礼)、どこにあれだけのヴァイタリティーが湧き出てくるのか?不思議です。
ここでまさかのアンコールが飛び交い始めた!
「ありがとうございます!それでは最後に・・・・いとしのエリー!」
やっとたどり着いたラストでは4カウントの打ち鳴らしを合図に
序盤ではドラムのリム・ショットが炸裂。
ところが一転してインデイアン・ビートに豹変。
いきなり攻撃的なギターがコードを掻き毟ってヒートアップ。
満を持して飛び出したのは、「待ってました!」とばかりのエネルギッシュなドラム・ロール。
ドンドンとまくし立て、スネアを中心に満面の笑みで叩きまくっています。
素早いタムさばきが正確無比で、お口あんぐり状態。
ギターがピックスクラッチ、そしてミュート奏法など、昭和の空気をそのまま運びこんでくれました。
磨きのかかった滑らかなるフィンガリングで、フレットボード上を鮮やかに爪弾かせていきます。
軽快にワウペダルを駆使して、うねりまくるギター・スピリット。
ギタリストの教科書みたいなステージですね。
ベーシストも負けてはなるものか!とハイポジションにて見事なラインを描いて誇らしげ。
昔とった杵柄だけに、演奏しながら無意識に、ほろ苦くも甘ずっぱ~いバンドマン感覚が蘇ったみたいです。
MCも控えめのノンストップ・ライブ。
ダンスに興じるオーディエンスも5~6人からドンドンと膨らんでいきました。
観客席で大人しく観戦していた人々も、アベさんが半強制的に最前列フロアへと引っ張られていきました(笑)
次回ライブではもっとヴェンチャーズの曲も飛び出してきたりしてね!
益々、期待していますよ。
****会場内に流れるBGMは、サム&ディブの「ソウルマン」だ!****