レポート・パート「LOVE GUN」からの続きです。
お楽しみください!!~~さあ、いよいよ終盤に差し掛かってきましたよ!
場内に景気よく流れているBGMはウェザー・ガールズの「ハレルヤ・ハリケーン」だ!
14、19:55~20:20
OVERLAP(洋楽邦楽ポップス DISCO)
いよいよ大トリの時間となりましたよ。
早いものだ。
あっという間。
札幌から3年ぶり7回目の出演。
メッセージをどうぞ!
「みなさん!夏ですね~!
いよいよ、OVERLAPも夏全開に突入いたします!
今年のOVERLAPは、ディスコに力を入れちゃってます!
当然ロックも洋楽ポップスもソウルもフュージョンもR&Bも演歌も結局は色々とやっちゃいます!
騒ぎまくって踊りまくって、みなさん、OVERLAPに振り切られないように、そして、皆さんもオーバーラップして一緒に攻撃参加してくださいね~!!」
以前は方々の音楽イベントにて、よく対バンを組んでいたのに、やはりコロナ禍によりとんと会わなくなっていたのは寂しい限りだ。
最近は曜日違いのニアミスなんて言う時もあったけどね。
まあ、いずれにせよ、相変わらずメンバー一同元気そうで何よりさ。
会った途端に再会を祝して肘タッチしたよん!
(2019年7月20日の土曜日、ここ浅草橋以来!!(´∀`*))
実はジュリーとSTAマサは、数年前G-HIPライブにて初共演した仲なのです。
OVERLAPは2003年の夏に結成。
実力派のOVERLAPはオールマイティの構えでライブに臨みます。
常連の不動メンバー5人組バンドで、この日はダンス・ナンバーをたっぷりと見せつけてくれました。
イメージチェンジとばかりに、あのオシャレなハットを排し、髪の毛を後ろに束ねて、いつもとは一味違うワイルドでクールな魅力を振り撒いてくれた、女性シンガーのクボッチを取り巻く男性バックバンドは・・・・ローランド:ジュピター2段積みキーボードの魔術師ジュリー(先の沢田研二COVERクラブバンドも出演。そちらでは憧れの大野克夫氏に扮して超ご機嫌なプレイを嬉々として披露していたよ)。
ギタリストのシンくんは青のテレキャスターを使用(2ハムバッキング・ピックアップをマウント。ROSE指板)。
彼の縦横無尽なテクニックは折り紙付き。
べーシストのタケくんは驚愕の6弦を所持(ゴールドパーツ。シースルーのブルーカラーでローズ指板。会長とも呼ばれています)。
そしてドラマーのタツくんが加わりガッチリと的確な演奏でまとめあげています。
さて、毎回このバンドの目を見張るようなライブ・パフォーマンスはとっても勉強になりますが、今回もご他聞に洩れずパーフェクト。
感嘆の声しきり。
「コロナ禍、そして某ボーカリストの骨折などもあり幾度もライブが流れちゃったけれども、満を持して3年ぶりに戻ってきました!!」
サイトウ氏による景気づけのアナウンス。
クボッチによる盛大なるMC
「さあ!一緒に歌いましょう~OH!OH!カモン・エブリバディ!
1・2・3・4!」
開巻から思いっきり昭和テイスト溢れるノスタルジック・ソング。
「真夏の出来事(平山三紀の代表曲)」で幕開け。
な、な、なんと1971年5月25日のリリース。
アルバム「希望の旅」に収録
オリコン週間チャートでは最高5位を記録。
タイトルが示しているとおり、この季節のこの時間帯にはうってつけの甘くほろ苦い青春歌謡レパートリーの中で最もライブで人気の高いナンバー。
このバンドにしては珍しいラテン系でミステリアスな含みもある切ない曲。
誰もがクボッチの虜。
ジッとしていられなくなるような、ダンサンブル・アレンジもムード満点。
度々繰り返すキュートなフレーズも、高度なワウペダル・テクニックなしでは達成するのは不可能。
ベースとドラムのソロにもやんやの喝采。
それらを涼しい顔して演じているんだから敬服しちゃいます。
リズム感、スィング感覚が研ぎ澄まされているんでしょう。
「ハロー!
小樽どうもありがとうございます!
はじまりましたよ!
2019年の時、また来年も会いましょうね!って思いっきりステージで宣言したのに、3年という時がアッという間に経過してしまいました・・・・
でも皆さん、元気そうで何よりです!!
よろしくお願いします!!」
女性シンガー・クボッチにピッタリなヒット曲「どうにもとまらない」に勢いよく突入。
1972年6月5日リリース。
山本リンダのそれまでの舌っ足らずでチャーミングなお嬢様アイドルから、ガラッと真逆の小悪魔風イメージチェンジはデビュー7年目、まさに衝撃的だった。
阿久悠・作詞、都倉俊一・作曲
オリコン週間チャートでは最高ランキング3位を記録。
レコードの売り上げは40万枚。
リミックスの美人シンガーのメメ嬢に、強烈なるライヴァルが出現した瞬間!
筋金入りの大人の女性クボッチが貫禄たっぷり山本リンダに徹するんだから、こいつはたまったものではありません。
クボッチも本家並みに切れ目の入ったパンタロン、赤いブラウス、へそ出しルック、過激すぎるほどの振り付けアクションでのぞんでみてはいかがかな!?
その様が目に浮かぶようだ。
一発目のカウベル連打音で、すでに「オーバーラップ」独壇場と化す。
しかしこの人数での圧倒的破壊力と重量感はどうだろうか。
イントロから情け容赦なく繰り広げられるベースのバッキング・グルーヴが興奮を更に煽る。
ゆとりをもって生み出される、ウネリともとれる情熱的なフィーリングは参考にしたいところ。
これでもか!というほどに一世一代の超絶メロウ極めつけの様相。
タフでへヴィーでグラマラスを呈している。
味わい深いセクシームードに満ち満ちたメロディがターニングポイント。
早くも会場のあちこちでは思い思いのダンスに興じている人達が多数見受けられます。
「イエイ!ハーイ、今日は雨があがりましたね。
オーバーラップの夏は小樽・浅草橋を中心に回っています。
今日も最後まで張り切って盛り上がっていきましょう。」
3曲目も山本リンダで「狙いうち」
1973年2月25日リリース。
全曲同様、阿久&都倉のコンビによる悩殺作品。
オリコン週間チャートでは最高ランキング14位を記録。
フューチャリング・クボッチはスレンダーボディーで長身だからなのか、いつも素足でステージに立っていました。
怪我防止のために今は廃止しちゃったけど‥‥・ステージの足元には色々なも物が散乱しているから危険なんだよね。
数年前までは屋外だとサングラスまで着用してグッと観客の目をひいていたけど、今夏は比較的ラフなスタイル。
それがまた嫌味なく、よく似合っていますよ。
十分に見栄えは抜群。
ずっとこの日を待ち望んでいた固定ファンも大勢いるんだよ。
「ウララ~ウララ~♪」と、歌いこなすのがメチャクチャに難しそうなこの曲を、独自のものに消化して演じきっているところなんかは脱帽モノですなあ。
熱視線込めて、バッチリと決めまくってくれました。
野球のあらゆるテーマや「ちびまる子ちゃん」挿入歌でも有名。
しかしこのバンドの音造りは完璧。
バランスやトーンのまとまりがビックリするくらい上手いのです。
「どうもありがとうございます!イエー!」と最前列の観客とハイタッチを繰り広げる中、キーボード・ジュリーが力強いビートにのってアップテンポのコードを弾き出した。
4曲目は聞き覚えのあるフレキシブルなリズムだ!
温故知新の極めつけ「狂わせたいの(三度1972年9月5日発表、大胆路線の山本リンダ!!)」
選ばれる曲がいずれも、時代に着実な足跡を残している激しいファンキー・ミュージックばかりなところが特徴でご機嫌。
その後のピンク・レディなどにも多大なる影響を与えた先駆けソング。
大胆でアグレッシブな所なんて憎いネエ。
特にイケイケなレディ達に大受けで旋風が吹き荒れる。
ここは思い切り乱入してきた男性陣を攻めまくって、誘惑しちゃいましょう!
主軸を置いているボトムのグルーブも充実していて、燻し銀のごとく光っています。
エフェクター操作で余裕シャクシャク。
このバンドは巧みなキーボード処理で,何の違和感もなく緻密に再現しています。
ネオン・スティックを振りながら名物ダンサーのケニーさんが、何やら書き込まれたプラカードを掲げて猛然とアピールしているよ。
観客がホイッスルをピーピーと吹き鳴らす。
クボッチはドリンクを一飲みしながら
「あ、いいなあ・・・・・その笛が欲しい!
リンダさんのシリーズはいかがでしたか!!??
それでは懐かしい曲をもう1曲お届けしたいと思います。
一緒にいっちゃいましょう!」
歌のお姉さんが紹介します。「後半に差し掛かってきました!
「ヘイ!ヘイ!後ろの人も一緒に歌って~!シックで・・・OH~~お洒落フリーク!!(全米1位を獲得!)」
奇妙キテレツ、どうやったらこれだけの爽やかで歯切れのいいギターカッティングが弾けるの?
サウンドの核ともいえるボトムラインとリズムの鬩ぎ合い。
1大ブームを巻き起こしたミュージックシーンの、中心バンドの極めつけといったらこの曲だもんね。
overlapの日本人離れしたノリに誰もが釘付けだ。
単純明快なコード配列なんだけど、淡々と進行していく構成が何故だか不思議な魔力を秘めているのですよ。
「YEAH!!
時間はまだまだたっぷりとあるので、熱く盛り上がっていきます。
ドナ・サマーで・・・・HOT STUFF・・・1・2・3・4!!」
7枚目のアルバム「華麗なる誘惑」(1979年)に収録。
ジョルジオ・モロダーのプロデュースにより
1979年4月13日シングル発売。
ビルボード・ホット100では1位を獲得した。
ボーカルには臨場感増幅のために深めなリバーブがかけられていて、オリジナル音源ソックリ。
随所に至るまで事細かな手腕がほどよく音作りに発揮されていて、感心しきり。
ステージの左右を、ファッションモデルのように威風堂々と闊歩する姿も様になっているよ。
まさに女性シンガーの鏡、お手本といえるもの。
会場中が一体となって両手を左右に振る光景は圧巻。
ベストショットを虎視眈眈と狙う撮影隊も一挙に合流。
ギター・ソロではここぞとばかり筋金入りにへヴィー・メタリック。
あちこちからクラッカーがパンパンッと爆発!
王道の洋楽ディスコ・ソングを、貫禄たっぷりに見せつけてくれました。
本日の日本人版ディスコ・クイーンは、クボッチに満場一致で決定!
カモメ達も天高く優雅に舞っていましたよ。
「皆さん、楽しんでいただけましたでしょうかあ!?
さあ!それでは、一緒に歌いましょう!!お約束の・・・・君の瞳に恋してる!!。」
この小樽ライブイベントでは数多くのバンド達がこぞってカバーしている、最も人気の高い珠玉の大盛り上がりスタンダードなダンス・ナンバー(オリジナルは1967年フランキー・ヴァリが発表した楽曲。ビルボード・ホット100では最高チャートランキング第2位を記録した。でも今の世の中のテイクはほとんどがこちらのボーイズ・タウン・ギャング。あちこちのクラブでもてはやされていたね
キーボードのジュリーが壮大なるイントロを奏でた途端に、皆の脳天ヒューズが火花散らせてスパーク。
レッドゾーン一気に振り切れた。
オーヴァーラップのバージョンもこの編成だとは思えないくらいに、ゴージャスな音圧で迫ってきましたよ。
もちろんステージ手前のダンスフロアは、踊りまくっている観客達でごった返しています。
誰もが若き頃にステップを踏んだであろう、あの振り付けを思い出しているのかなあ。
ディスコでフィーバーしなくたって、ここで十分にエンジョイできるというもの。
ダンサーへと豹変した人々の表情も、一際若返っていますよ。
賑やかでキラキラと輝いていた、あの時代に一気ワープ。
ミラー・ボールがないのがとっても残念だけど・・・・。
メドレーで
「ありがとうございました!
サンキュー!!
ラストの2曲です・・・・・・まずは、キャッチーなアバをお届けします。
ダメ押しの・・・ギミー・ギミー・ギミー!」
何を歌っても様になるクボッチ。
カバーでもオリジナルのように誇らしげな歌唱力で消化してしまう手腕。
ただひとこと、お手上げです。
因みに去年、突然世界中の音楽ファン達を驚かせた「アバ再結成、新曲とニューアルバム&ツアー!」の報。
まあ、詳細については色々取りざたされていますが、この選曲はそれに対する祝砲の一発かな!?
「久しぶりに、はしゃげて楽しかったですよ!
また来月、ここ小樽・北運河サウンドエナジーで会いましょう!
ありがとうございました。
よ~し、それでは本当にこれが最後の曲です・・・・・・
ひじょうにマニアックなものを開き直って織り交ぜつつ、ガッチリといこうぜい!」
ラストの曲は5大ブラスロックの一つでシカゴの強力なるライバルとも言われた悲劇の一発屋バンドから。
曲調一転して当時はダンサンブル・ビートが大受けしてもてはやされた、アイズ・オブ・マーチで・・・・ヴィークル(STAが最も多くライブで取り上げている曲。だって文句なしに受けるんだもんなあ)」
1970年のシングル。
リーダーのジム・ピータリック作品。
ケニーさんは即座にマサの方に振り返って「ニンマリ」・・・・わかっているんだね。
観客席も威勢のいい輩がエキサイトしているではないか。
共に両手を高々とあげ、全身全霊を込めて大歓迎のジェスチャーを掲示しながら拳で合流。
タイバン達も最早いても立ってもいられない、といった様子での参戦だ。
好き者にとっては極め付けとばかりに、血液逆流しそうな炎の硬派ナンバー。
文句のつけようもないくらいに、ジャジーでヒップなアタック感で熱狂。
ボーカルのクボッチがノビノビとしていて優雅で圧巻。
熱唱に次ぐ熱唱という構成。
今回のライブセットリスト構造は、クボッチのボーカルをフルにぶち込むという強引なまでの強硬システムを導入。
リズムセクションは体を仰け反らせて、渾身の執念漲るプレイで応戦する。
隊長は、ネックをグルグルと上下にひねり回し振り上げる。
後ろへ振り返ったり、お馴染みのブレイク・パートではドラムセット前にてクルクル。
前後左右にと行き来しながらキックをぶちかます。
一時たりともジッとしていません。
ロックバンドのライブはやっぱりこうでなきゃあね。
それだけにとどまらず、何度もドラムまで駆け寄って右足をバスドラムに乗せてシンバルを蹴りまくる。
その様を上手より逐一冷静に見ているジュリー。
手数王タツ君もシンバルの乱れ打ちで対応。
まるで千手観音のようだ。
調子にのりすぎて隊長の左肩がぶつかったシンバルスタンドが傾いて倒れそうになるも、グイ~ンと元に戻った。
ジェームス・ブラウンのマイクパフォーマンスさながらの状態。
長年ライブをやっていると予期せぬ突発的なことが起こるというもの。
それはともかく、時折隊長とシン君が向き合っての相乗効果を煽りあう、火花散るインター・プレイも微笑ましい。
クボッチが「ギター!!」とシャウトしながら、ギターソロへと橋渡し。
70年代初期を反映したかのような、渾身のギター・ソロは確実に的を得ているね。
フロントにまで飛び出してきたシン君はこの手の曲でも、的確なるコードワークの度に腕を突き出して盛りたてる。
凄まじき光景。
十八番のワウペダルをフルに駆使したギター・リックも、伸びやかなるサスティーンも一際異彩を放ち、ここでも獅子奮迅。
タツくんの打ち鳴らす数々のステイックワークや、グッと渋みを増したシン君のコーラスもピカイチ。
決めのブレイクタッチ・フレーズでは、メンバーと観客達が何度も大合唱。
続々と詰め掛けてきた観客の中には、プレイ・スタイルを真似ているツワモノも出現。
エンディングにおける一瞬の空間を突き破るがごとく、目一杯にエモーショナルなひねりもきかせてソウルフルに喉を振るわせるブルージーなクボッチ絶叫ソロボーカルパート。
腰をやや低く落とし気味に構えてもなお自己陶酔の極み!(ミキサーさんが機転を効かせてリヴァーヴで巧みに演出)
このひとことで観客達が「ヒューッ!!」と歓声。
プレイしているメンバー達でさえも、手前味噌ながら震えがくるほどの高評価を下したくなったのではないかい。
****万雷の歓声が鳴りやみません。
口笛ピューピュー吹きならされる・・・・・・なんという夢心地な空間であろうか。
気が付けば、周囲はもうすっかりと夕闇に包まれていた。
皆さん、お疲れさまでした!
泣いても笑ってもSAPPORO TRANSIT AUTHORITYの開演!!
度肝を抜かれること、必至!!
覚悟しておいてね~!!****