2、13:25~13:55
「オナKISS」
会場内に流れるBGMはクインシー・ジョーンズのディスコナンバーで「愛のコリーダ」
まずはステージ上に設置されている機材やアンプ類の説明を。
ドラムセットはYAMAHAのダークブルー・シェルが光沢を放つ(グランドピアノと、これのみが以前の機材らしいよ。巨大なドラは残念ながらなくなっていたけどね・・・)。
ベースアンプは万能タイプのごつい奴でビルトイン・タイプ・ピーヴィーだ!!。
ギターアンプは・・・・・
ローランドのロングセラーJC-120。
そしてマーシャルのタイプ違いで2台。
PA関連はミユキ・オーナーによると、同じ市内でライブハウスを経営しているMPホールからの品。
J-POP
まずは、このバンドのギタリスト、ミナミ君が元気一杯に大声でバンドをアナウンスします。
彼はここから徒歩10分のところが自宅だそうですよ。
このバンドとマサとは15年来の顔見知りだ。
オナKISSは方々のライブイベントでマイペースに活躍中!
マサとは、もうすっかりと仲良しさ。
2番手を華やかに飾ってくれるのはリョウコ姫を前面にフューチャーしたオナkiss。
そんな重責も何のそこ。
ライブ前にも関わらず、もうすでに余裕の表情でやる気満々、盛り上がっていましたよ。
このバンドとSTAは、よくタイバンを組んでいた仲。
チョットご無沙汰気味だっただけに感無量の極致だ。
しばらく活動の方は休止状態だったらしいんだけど、ここ数年前から再びアグレッシブに再始動。
でも2022年の7月16日(土)小樽は浅草橋オールディズナイトにて、やっと会えたのです。
感無量の極致だ。
と言ってもSTA、オナkiss共にメンバーは流動的だけどね・・・まあ、仕方のない事。
これはバンド活動における宿命みたいなものさ。
最近カメラマンへと華麗なる転身を遂げたジンさんも、初期オナkissのメンバーだったのですよね。
2019年にはリンドバーグ、その次にはボウイを中心にカバーしてたけど、今回も粋に仕掛てきたよ。
それでは早速メンバーの構成を・・・・・
5人編成で、チャーミングなリョウコ姫がセンターにてヴォーカルをつとめています。
なんまらアクティブで才色兼備だ。
いついかなる時にでも弾けるほどに明るく健康的な女の子。
ドラムにモッチ、ギター&コーラスに南(濃い青のヤマハ・セッションギター。ローズ指板。PUの配列はSSH。ゴールド・パーツ仕様)、ベース&コーラスがRYU(黒ボディのジャズベース。ローズ指板。レインボーカラーのストラップ着用)。
そしてもう一人の美女ユイちゃんがゲストとしてキーボードを担当(ROLANDを使用。JUNO-DI&RD-800&グランドPIANO)。
な、な、なんとこちらのレディはオーナーの愛娘さん。
いつのまにか立派なプレイヤーに成長していて感無量だ。
きくところによると、あまりにも上手くなった娘をみてキーボード・プレイヤーのお父さんが「俺よりテクニックがある・・・」と複雑な心境に陥り、それ以降はあまり弾かなくなり作詞業に専念するようになったのだとか・・・・。
まあ、カエルの子はカエルということでDNAは争えない戸いうことで(-_-;)。
このバンドでの音合わせは当日午前11:30に開場で初だとのこと!!
衝撃的な事実。
恐ろしいほどに自信があるなあ。
その現場を偶然目撃したけど、余裕で和気藹藹に盛り上がっていたもんなあ。
女性2人は写真でもお分かりの通り可愛い。
もうこれだけで癒し度満点。
メンバーもそれぞれにオナKISSロゴTシャツを着込んで衣装を統一(VO&G&B)。
中々にオシャレな連中だね。
素晴らしいシチュエーション。
ちなみにユイちゃんのみ白マスクを装着。
「皆さん、こんにちは!
おかげさまを持ちまして本日の大復活祭を無事に開催にすることができました。
今か今かと演奏の開始を待ちわびている方々もいるようです。
私たちの他にも素敵なミュージシャン達がたくさん出演します。
多くのファンも詰め掛けていますね。
ところどころに多少ではありますが、スペースも用意してありますので、感染対策もバッチリと施した上で思う存分に踊ってくださいね。」
と、盛大にセカンドアクトの幕開けです。
オナKISSはライブごとにコンセプトを定めていて、ほとんどの曲を入れかえて臨みます。
そのストイックすぎる心意気には拍手喝采だ。
「よろしくお願いします!」
1曲目はICEで「ラブ・メイク・ミー・ラン」
ガッツリの8ビート・チューン炸裂。
素晴らしすぎる疾走感がたまらないねえ。
1990年代の初め頃に一世を風靡した「渋谷系」なる音楽ムーブメント。
日本中を席巻したものだ。
最もCDが売れていた面白くも楽しい時代さ。
その中心に位置していたのがこの男女によるユニット。
ちなみにこの曲は1996年リリースのアルバム「ソウル・ディメンション」に収録。
ジャズやソウルのテイストを含んだ、オシャレで大人な都会的サウンドが特徴だった。
今回、このバンドの楽曲を取り入れたのはリョウコちゃんのアイディアによるもの。
ストロベリー・ジャングル用に特別に取り込んだ。
彼女と故オーナーが一緒のICEをプレイしていたという思い出の曲なんだそうですよ。
「追悼の意を表して歌います」とのこと。
そう聞くと尚更、感無量だよね。
一生懸命に頑張れ!!
故オーナーもニコニコ顔で、これを聞きながらビール片手に上機嫌だよ。
本家にも負けないくらいなセクシー・ボーカルを聞かせてくれました。
そうとうに聞き込んだ痕跡も随所に散見している。
シンプルでキャッチーな、どこか懐かしさすら感じるメロディーラインが印象的。
一度聞いたら忘れなさそうなコーラスのリフレイン。
イメージ・トレーニングもかなり積んだことでしょうよ。
真夜中のドライブに最適だね。
もうこれだけで十分に掴みはオーケー。
間髪入れずにメドレーで「メイビー・ベイビー」
1996年リリースのアルバム「WE'RE IN THE MOOD」に収録。
特徴ある70年代ソウル・ファンクの影響が絶大さ。
今、聞いてもちっとも古臭さを感じさせないところなんて凄い!
相当に先を突っ走っていたセンス溢れるポップ・ナンバー。
オナKISSの真骨頂。
適度に「ダイアナ・ロス」しているかいな!?((´∀`*))
早くもノリノリ。
で、ICEのギタリスト「宮内和之」もすでに故人です。
「あのかっこいいカッティングが聞けなくなってひじょうに残念です・・・」とリョウコちゃん。
この曲の後に宮内氏の死が迫っていたことを考えると、切なくもなってきますね・・・・。
バックを務め上げるメンバー達のロッカー然としたアプローチも超絶品。
その辺の自己主張の匙加減が気持ちよい。
只者ではない。
ICEが現在のJ-POPシーンに与えた影響力は計り知れない。
だからこそ、もっと語り継がれていかないといけないなあ。
オナKISSが、その普及活動にドンドンと貢献できるように今後も陰ながらも応援していく所存です。
~ワアーッ!パチパチパチ・・・・・・~
雰囲気は一転して幻想的なるリフが響き渡る・・・・。
「今日は私の個人的なイベントなのに、こんなにもたくさんの人たちに集まっていただき感謝感激です。
さっきお送りした2曲は、ICE、宮内氏と故オーナーに捧げたお弔いソングでした・・・・」
イントロはモッチくんによるスティックカウントから、東京事変の記念すべきデビュー・シングルで「群青日和」
2004年9月8日発売。
アルバム「教育」に収録。
オリコン週間チャートでは最高2位を記録。
タイトル通り、独自性を秘めた必殺のエナジーが炸裂する。
ちょっとオルタナティブ・ロックっぽくて、歯切れのよい愉快痛快なるアップテンポなリズム。
でも単純明快、安易に収まらないところがしたたかなる林檎嬢。
危険この上なき仕掛けが、あちこちに張り巡らされている。
次々に軽々と鬼門をクリアしてゆくオナKISS。
これってある意味ではプログレッシブ。
リョウコちゃんが速やかにマイクスタンド前に構えて、華麗に舞いながらもその実力をいかんなく発揮。
(初めて見る人たちも即座にリョウコ・ファンになったご様子)
その堂々たるパフォーマンはどうだろう。
ステージ狭しと前後左右を軽やかに、リズミカルに闊歩。
左脇には隠し玉、キュートなイチゴのバッグという趣向。
愛らしい仕草には、思わず手を合わせたくなるほど。
華麗に身をひるがえす姿だけの一瞬で、オーディエンスのハートを鷲掴みにした。
ありとあらゆるファッションに至るまで申し分なくオシャレ。
低く歌い紡ぐ序盤から、徐々にヒートアップしてヒステリックにシャウトするパートまでに絶妙の流れには思わず唸ってしまった。
林檎嬢の個性的なる声質も巧みにこなしている。
それは全観客が同意見でしょうよ。
まさにパーフェクトな歌唱力と表現力だ。
物おじしない佇まいの瞬間は、好感度高し。
まさに金縛り状態。
これだけを見ていても、リョウコ嬢は相当に椎名林檎フリークのようだ。
リスペクト精神が、そこかしこに滲み出ています。
それにすこぶる刺激をうけたのか、バッキングも不敵な面構えでドンドンと進行。
陰と陽、押しと引き、硬軟織り交ぜた曲調の展開もなんのそのだ。
そして特筆すべき点は・・・・・
その神々しきお姿もポイント高し。
ボーカルとベースによるユニゾンライン・・・・お互いの駆け引きが、切れ味鋭くってスリリングすぎる。
さすがRYUくんは亀田誠治直伝の安定感抜群なパッションを披露。
業師のミナミくんは右腕を天高く掲げつつ、ギターを緻密なエフェクター操作でゴージャスに彩りを添える。
リョウコ嬢はギターソロめがけて熱きエールを送り続ける。
絵になるなあ。
東京事変のカバーバンドはマ・シェリをはじめ、数多く見てきたけど、リョウコ嬢が群を抜いてピカイチなのは間違いない。
この曲を取り入れてからは、まだ日も浅いのに、すっかり自然とバンドに溶け込んでいるよ。
誰もが彼女にかぶりつき、もしくは釘付けだ。
トリッキーなるベース・ソロも鮮やか。
とことんまで研究してところが如実に表れている。
日頃から鍛錬を積んできたモノが花を開いた瞬間だ。
努力は決して裏切らない。
血と汗と涙の美しき結晶。
肝ともいえる疾風のごときドラミングに引き続き、軽快なる鍵盤さばきのユイちゃんが常に引き締め役を一手に担う。
全体をコケティッシュなグランドピアノ(YAMAHA)の響きが優しく包み込む。
オフステージでのニコヤカなる雰囲気も、ここでは完全に封印。
頼もしきキーボーディストに徹しています。
(キーボード同志ということもあってか、ライブ後STAのアッキーに色々と真面目に音楽の事で話しかけてきたそうですよ)
ミナミちゃんの軽やかなジャンプで、エンディングもバッチリと決まった。
壮大なる折り返折り返し点!
「嬉しいなあ。
ありがとうございます!
アララ・・・・ギターの1弦が切れちゃった・・・(´;ω;`)
あそこに飾ってあるんだけど、さっきファンの方からお花をいただいちゃった!!
ありがとうございます。
あとで一緒に写真を撮ろうね・・・・
それでは、次の曲・・・・修羅場」
再び東京事変から。
3枚目のシングル。
2005年11月2日発売。
オリコン週間チャートでは最高ランキング5位を記録。
2006年リリースのアルバム「大人」に収録。
テレビドラマ「大奥」の主題歌。
マニアックなセレクション。
拘り方が半端ない。
これってマ・シェリでも聞いたことがないもんなあ。
揺ぎ無いカリスマ椎名林檎の資質を痛感させられる(ウイキペディアより)
赤裸々すぎるほど病的に詩的で抽象的に描かれている女心を茶目っ気タップリに艶っぽく歌うリョウコちゃんがちょっぴり小悪魔にも見えてきた。
恐るべしレディ・シンガーの性。
ヘヴィーで変拍子気味なアンサンブルも特筆すべきポイントだね。
「メンバー紹介をします」と
懇切丁寧に愛情込めて一人一人を笑いも交えつつ紹介。
「今日は強力なサポートメンバーも迎え入れております」
と、ユイちゃんにもしっかりとスポットライトを当てる気遣いも忘れない。
さあ、そろそろ終盤に突入。
「丸の内サディスティック」
キーはE♭メジャー。
こちらは椎名林檎の楽曲。
1999年2月24日リリース。
1作目のスタジオalbum「無罪モラトリアム」に収録。
シングルカットはされていないけど、アレンジを変えつつ演奏され続けている代表曲の一つで認知度も高い邦楽史に残る屈指の名曲。
憂いと悲哀を含んだミステリアスで難解な歌詞の情景や心情がインパクト大で癖になりそう・・・(-_-;)
中でもサビで連発するユニークな音楽用語には思わずトリップしそうでニンマリしちゃったなあ。
この絶妙なる過激な仕掛けやサーヴィス精神と遊び心の味付けに乾杯!
隠し玉はR&Bなどでもよく使われる浮遊感漂う不思議で特徴的なコード進行の世界観。
皆さん、自由きままに妄想、偏愛してちょうだいな。
ところで、ミナミ君はギター弦が切れていようが、なんのその。
涼しい表情で飄々としているではないかあ。
大した度胸の持ち主だ。
かえってこの、トラブル・シチュエーションに、ご満悦しているかのようだ。
「もう、あっという間に最後の曲になっちゃいました・・・・(´;ω;`)
みゆきさん、最後に一言どうぞ!!」
「今日はありがとうございます。
ここはいつでも同じ値段でご利用できますのでよろしくお願いします。(1000円が入場料だよ。
ミュージシャン&観客共にリーズナブル)」
「名残惜しいのですが最後の曲です・・・・聞いてください・・・・・・スキップ・ビートです!!(クワタ・バンド)」
1986年7月5日発売。
桑田自身3作目のシングル。
アルバム「ロック・コンサート」に収録。
オリコン週間チャートでは1位を記録!
ザ・ベストテンでは、なんと6週連続1位!!
ここでこの曲を聞くことができるなんて。
反則技だ。
起承転結が結実した瞬間。
極めつけと言えば、もうこれしかないよね。
サザン・オール・スターズの桑田佳祐氏によるソロプロジェクトのナンバーが豪快に炸裂。
彼のお得意とする日本語をいやらしく英語風に織り交ぜる巧みなる芸風を取り込んで爆発的にヒット。
大評判を呼んだ愉快痛快なる発想が面白いよね。
「スケベ、スケベ、スケベ~~!!」が語源。
でもちょっと捻りを加えてリョウコ姫はスーパーフライのカヴァーバージョンで披露してくれたよ。(KEY違い)
そこに目をつけたオナkiss恐るべし。
お上品に仕上がっていて最高に悩まし気だ。
しつこいようだけど繰り返し言わせてもらいます・・・・ラストにはうってつけだ。
いぶし銀のギターとベースも、パーカッシブにリョウコ姫を盛大に盛り立てています。
ユイちゃんも悔いを残さぬべくで、グランドピアノの鍵盤上で滑らかに指を滑らせる。
仲の良さが見ているこちらサイドにもヒシヒシと伝わってくるような、微笑ましき光景だ。
情け容赦無きジャジーなブレイクの連発で余力を振り絞ってエンディングに突入。
「ありがとうございました!
オナkissでした!!」
無事に終了での大団円を迎えることができました。
ちなみにリョウコ姫は仕事で世界を股にかけた時の書籍物を出版しているのだそうです。
そうだよね・・・15年ほど前にリョウコ姫が海外ヘ行くとか聞いた記憶が蘇ってきたさ。
「リン姫の世界一周旅行」
完売したそうですが、去年重版の依頼がきたとのこと。
ネット販売では多少の在庫があるようだよ。
八面六臂にワールドワイドな活躍をするリョウコ姫に温かなエールがいつまでも贈られていましたよ。
ホントにお疲れ様でしたあ!!
迫力のライブに引き寄せられるように、入場客の姿も目立ってきましたよ。
フィラデルフィア出身のジョン(アベンジャーズのボーカリスト)も、ご家族をエスコートしながらようやくご来店!
外国人はやっぱりノリが違うなあ。
****ミキサー最高責任者の、長身ヤミーくんも、ずっと立ちっぱなしで一人黙々と音響効果に勤しんでいますよ。
頭の下がる思いだ。
本当にご苦労様です!****