THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,199 IWAMIZAWA STRAWBERRY JUNGLE大復活祭(イトシノトシオ 編)

2023-04-26 12:13:29 | Live Set List
7、16:40~17:00
「イトシノトシオ」

前のバンドはハードなジャパニーズ・ロック・ビートが目いっぱいに炸裂していましたが、場面一転しての優しく心温まる癒しの空間を提供してくれました。
この日、2組目の弾き語りです。
トップに出演した「泡沫」は男女でのデュオでしたが、ここでは初めて男性のみのソロ。(写真を参照の事)
しかも全曲が超が付くほどの個性的なオリジナルな・ソングというゴージャスさ。
もちろん私は初めて見ます。
でも、ストロベリー・ジャングルが開店した当時からの常連さんなんだそうですよ。
このお名前からでもお察しがつくでしょうが、「トシオ」さんといいます。
使用ギターはヤマハのエレアコ。
ナチュラル・ボディカラーに1カッタウェイ。
操作性も重視した仕様。
最初から最後までイスに座らず、スタンディングでのプレイに専念。
一時のオアシスへの誘いとでも言えばよいのでしょうかね。
世知辛い世の中で疲れ果てた魂をもそっと包み込んでくれるかのよう・・・・。
そのトシオさんは、見るからに善人という風情。
話してみると、ホノボノとしていて人柄も温厚篤実。
マサとほとんど同年代。
この日のライブ・イベントでは最後まで見ていたそうです。
よってオオトリの我らがSTAも目撃しちゃった!
私は当初、トシオさんはフォークの洗礼を受けた人なんだと思い込んでいたんだけど、以外にも、70年初期の洋楽ロック通だった!!
もうここからはマサとで意気投合。
熱いマニアックなトークが収まらなくなってしまったさあ。
だからこそ、当然シカゴが話題の中心!
もうエキサイトしまくりでオタクなネタが両者共に尽きない・・・。
横にいるアッキーは「またはじまった・・・」とばかりに、半ばあきれ顔で苦笑い・・・・。
それでも止まるわけがないっしょやあ。
滅多にこういう人物と遭遇する機会なんてないもんなあ。
STAのライブの感想も事細かに解説してくれた。
もちろん絶賛の嵐。
この間のゴールドストーンでも対バンのギター君が同じリアクションだったよね(マサの昔のお客さんだった彼)
トシオさんはシカゴに関しては相当な通。
あれだけヒットを連発していてメッセージ色も濃厚なる栄光のシカゴなのに、カバーするバンドがいないのが不思議で仕方なかったそうです。
そりゃあ、難しいからなんだけどね(;^_^A
だからこそSTAを見て「これほどシカゴ愛に溢れていて忠実に再現するバンドがいたなんて」と衝撃を受けたそうです。
「長い夜のギター・ソロなんて全て口ずさめるほどに覚えているんだけど、ちゃんとフレーズを弾いていて思わず嬉しくなっちゃいました」
素晴らしいコメントでしょう。
とことんまでこだわり続けての活動だけに、心底から励みになるなあ。
時間がいくらあっても足りないくらいの感動を共有したよ。
ちなみにシカゴは、デビュー時から「素直になれなくて」までを絶賛していました。

話が多少、脱線気味になりつつも、前置きが長くなったので、さあ、ここからはトシオ・ワールドの開演ですよ!!
パチパチパチ~~!!!


オープニングは「シャケ」
前述のとおり、この店というか故オーナーとは懇意にしていた仲のトシオさん。
上下黒の服装に赤いネクタイが1ポイント。
髪型はビシッとオールバックで上品なジェントルマン。
マスターとは、よほど気の合う相棒同志だったのでしょう。(あ、リョウコちゃんも亡きマスターと演奏活動していたんだよね)
MCによると、娘のユイちゃんがマスターよりもめちゃくちゃにキーボードが上手くがなったものだから、弾くのがいやになったそうです。
で、今度は作詞家に転身。
書き上げるたびにトシオさんを呼んで作曲してもらったのだそうです。
これもその中の入魂の1曲。
いかにも北海道らしいタイトルだ。
どんな料理にしても美味しんだよなあ・・・シャケを嫌いな道産子なんていないでしょうよ。

「こんにちは。
それでは早速、2曲目へいきます・・・・・・俺のクルーザー」
ユニークな言葉の応酬。
「見てくれ。見てくれ!」を連発。
妙に耳に残るクセモノのようなナンバー。
この辺をマスターは狙っていたのかも・・・!?
だとしたら成功でしょう。
そこにトシオさんのアヴァンギャルドでシンプルなメロディラインが絡みつくんだからもうたまりません。
合いの手のタイトなアクセントやタイミングも絶妙。
オーディエンス達もニコニコしながらも手拍子を打ち鳴らす。

「はい、ありがとうございます。
今の曲は本当にあったご友人の話がヒントになっています。
(クルーザーなんて、あまり身近に感じないなあ・・・・どんな人なんだろう??)
ウエダ・マスターの鋭い洞察力と表現力には感服しちゃいます。
人間ウォッチングにたけていましたね。
1曲1曲がとっても短いのですぐに終わっちゃいますよ。((´∀`*))
だから、サクサクと進行していきます。
今日は復活祭ということで、ちょっとおしゃれに正装してきました。
どこがだよ・・・と言われちゃあ、身も蓋もありませんが。
・・・・・ママさんダンプ」
これは冬の北海道ではあちこちで見かける光景だね。
もうねえ、曲中ずっと雪かきしている道民の情景が脳裏に浮かんでくる。
それは誰もが同じでしょう。
全身が悲鳴をあげるほどに過酷な豪雪地帯ならではの、汗だく作業。
決して避けては通れない。
そんな事柄もユニークな視点でとらえて、クスっと笑わせてくれるところが度量の大きさ。

「はい、ありがとうございました。
ウエダさんの娘さんが弾くキーボードは、途中でお父さんが腕前で抜かれてしまった・・・・。
それがショックでは、マスターはキーボードをやめてしまったのですよ。
何たって親譲りで、どんなジャンルも弾けちゃうんですからねえ」
それでは・・・・・あと2曲くらいはできるかな?
次にお送りするのは1番最初に2人で作ったインパクトが絶大なヤツ。
・・・・俺の車は改造車!」
クルーザー、ダンプときて、次は改造車かいなあ!!??
てっきり暴走族の派手なイケイケものかと思ったけど、全然違ったね。
だって、普通はそう思っちゃうでしょう。
そこも確信犯的な楽しい采配!?・・・ならば、絶対にやられちゃったなあ・・・・。
下手な屁理屈なんか抜きにして、会場全体一丸となって楽しみましょう。
それもまた一興。

「はい、ありがとうございました。
ちょっと音が硬いですね・・・
(と、手元でギターのトーン・コントロールを調整して横に陣どるミキサーのヤミーくんとアイコンタクトを交わす)
演奏が下手糞な私としましては1人で弾くという行為は無謀であります。(決して、そんなことはありません)
早いもので次でラストの曲となります。
これは、あんたにしか歌えないよ・・・・・というマスターの一言からはじまりました。
そしてドンドンと曲が増えていったのです。
4月くらいに近所を見渡してみると面白い面白いオジサンが現れます。
・・・・・暇人と言う曲で締めくくってみたいと思います」
コミカルな物語です。
一見、地味で素朴な内容ですが、表現力の妙に引き込まれる。
良くできた構成。
だからこそ自然と手拍子も沸き起こるのさ。
私も毎冬思うよ。
放っておけばいずれは溶けちゃうのに、どうしてそこまで必死こいて雪投げや氷割りをやるの、って。
「ツルハシ持って~♪」
北国の寒空に響き渡る歌声に乾杯!!
アッという間に愛しい時間はフィナーレを迎えてしまった・・・・。
ほんのりと大団円での幕がおろされました。
誰もが満足気さ。
お疲れさまでした。


****バンドは30分、弾き語りは20分が持ち時間となっております。
(セットップはアコが5分が、バンドは10分)
ウエダ・マスターも、ちょっとハニカミながら、シンガー・ソング・ライター・トシオさんの晴れ姿に満足げな表情を浮かべていることでしょう。
大好物のビール・ジョッキを片手に持ちながらほろ酔い加減でね。

追伸・・・・今度ゆっくりと時間を作って再びロック談議に花を咲かせましょう((´∀`*))****










コメント
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