THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

sculpture(chicago)

2020-03-17 05:59:10 | CHICAGO

説明

彫刻とは、木、石、土、金属などを彫り刻んで、物の像を立体的に表すこと。または、それらの表面に書画や図版などを掘り込むこと。あるいは美術的な鑑賞を目的として、様々な素材を用いて立体的に制作された芸術作品のこと。また、その表現領域を指す。以下では西洋美術の概念における、芸術作品としての彫刻について述べる。 ウィキペディア

masa's art chicago logo respect gallery

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VOL,174 白石LIVE HOUSE PIGSTY(PART,5)STA後編

2020-03-17 04:49:13 | Live Set List

残響音が不気味に果てしなく支配する。

その余韻を引き摺る様に

「ラストです!・・・・・今は何時くらいかな?(チラッと時計を見る)いい時間帯だな・・・・・・それでは正真正銘のこれがラスト、極上のお約束ミッドナイト・ソングで締めくくってみたいと思います」

この時、すでにニシヤンはギターを掲げて小刻みに震わせつつも唸りを発する・・・・・「ウィ~~~~ン・・・・・・」

マサは前傾姿勢で、モニター・スピーカーに左足を乗せたまま「泣いても笑っても最後です!いきます!盛大に盛り上がっていきましょうー!松山千春の曲ではないですよ(笑)・・・・・・25or6to4!!!」(EDIT VER)

マサがニシヤンの方向を左手で指差すと、「ギュイーン!」のスライディングから

「ガガガガガーン!」

メンバー全員が「ヘイ!ヘイ!」

「会場後ろの方も一緒に!!HEY!HEY!」

驚いたことにメンバー全員がそれに連動して、ノリノリに手拍子を交えている。

その上、しきりに楽器を振っている。

ギターも、これ以上ないほどに過激に攻め立てる。

マサも一緒にメインリフを弾き始めると、ヤスも問答無用にシンバル類総出で

便乗する形にて熾烈になぞってくる。

疾風のごとく耳をつんざくホーンセクションの狭間に、西やん交えてリズムの鬩ぎ合い!

あるバンドは「STAはスーパー・スペシャル軍団」

あるギタリストいわく「ニュー・ギタリストは上手いし、いい音を出していますね~!」

あるパーカション奏者いわく「STAはレベルが高い」

あるトランペッターいわく「STAはブラス殺しのナンバーばかり・・・・」

あるミュージシャンいわく「STAは歴史と伝統あるバンド!」

マサは1フレーズごとにステージフロント右から左に並べられているモニター・スピーカーに左足をのせながら移動。

ニシヤン&マサが両サイドのフロントにて陣取り。この躍動感あるロックなコントラストが長年の理想形だったのさ。

ギターがスポットライトを浴びる場面になると、必ず最前列に飛び出してきて自己主張。

白熱するホーン隊も拳を突き出すタイミングが絶妙。

誰言うともなくメンバー達が合間を縫って

「イェーッ!!」観客も「イェーッ!!!」のコール&レスポンス要求で半狂乱。

もうこれが本当にラストだと察してか、余力を振り絞って全員グチャグチャでどこもかしこも総立ちです。

STA全員が右手を何度も振り回しての熱演。

更にはブラス隊の目前にまで駆け寄って、コミュニケーションをはかる。

ヘッドバンギングにて中央で両膝ついて、気迫のヴォーカルを続行。

ニシヤンは、虎視眈々、隙間という隙間をびっしりと雷鳴のごときソロで埋めつくすほどに我を忘れて、ギターの鬼と化しています。

でも、起承転結のメリハリはバッチリ!!!

ありとあらゆるテクニックをぶち込んでいる様は、まるでギターの教科書、お手本を提示しているかのよう。

締めはエフェクター設置スペースにもどって、ワウワウペダルを踏み込む艦砲射撃で爆発寸前。

そしてクニが近年ギターソロの後半でやりはじめた、シカゴ・ライブバージョンでのブラス・フレーズをニシヤンの合図を待ってホーン隊全員が吹き込む。トドメはきっついハイノートで息の根を止める。

ウォルター顔負けなアルト・サックスで対等に渡り合うオカッチ。完成の領域に到達したのではないか!?

マサが3番を歌いながらベースのネックを観客方向に突き出す。

これもライブでなければ味わえないハプニングのシーンだ。

メンバー達が色めき立ってきた・・・この状況。

どいつもこいつも、ビックリするぐらいに凄い奴らばっかりだ。

何が飛び出して、どんな展開になるのか。我々にも皆目見当がつきません。

まあ、こういったスリリングな崖っぷち綱渡りパターンもSTAトラの穴(クニ曰く)ならではの持ち味のひとつだね。やはり役者が違います。

マサが自分の楽器を垂直に突き上げて、揺すりまくるの図。

尚もニシヤンのソロは轟き渡り、ホーンセクションは管体が破裂するんじゃない!?と、思えるほどの気迫プレイをクローズ・アップ。

照明もSTAのメンバー達を追うのが大変な作業だ。

エンディングではベースギターを天高くに突き立てホップステップ。

ベースギターを肩からはずして、マシンガン乱射のポーズ。

そしてベースを掻き毟ってもらうように観客に向けて突き出す。呼応するように我先にとベースへ群がる観衆。

ノリが最高!やはりこうでなきゃあね。

ダメオシでモニターやPAスピーカーめがけてベース本体をワイルドに擦りつける。

片足上げて思いっきり床に振り下ろした。「YEAH!!」一礼して、マサがジャンプ一閃でTHE END!!!

「ありがとうございました!」

温かい拍手に感謝です。

すかさずヒロリンの雄叫び

「アンコール!はじめからやれ〜!はやくやれ!(笑)」

「よしよし、わかった!それではお言葉に甘えて。

ヒロリンを怒らすと怖いからなあ!あ?!ヒロリンももう1ステージやるかい?(笑)」

ヒロリン「……(シュンとうつむいてしまう」

大爆笑!

「これからやる曲は5大ブラスロックの一つでシカゴの強力なるライバルとも言われた一発屋の悲劇バンドの作品。ダンサンブル・ビートがもてはやされた、アイズ・オブ・マーチで・・・・ヴィークル」

 これも、「イントロダクション」「長い夜」に引き続いてのエディット・バージョン。

 観客席から出てきたヒロリンとチャーリーも、STAと共に両手を高々とあげ、全身全霊を込めて大歓迎のジェスチャーを掲示しながらも拍手で合流。

最早いても立ってもいられない、といった様子での参戦だ。
好き者にとっては極め付けとばかりに、血液逆流しそうな炎のナンバー。

文句のつけようもないくらいに、ヒップなアタック感で熱狂。

伊達男ジュン、ここでもテナー・サックスとボーカルの二刀流。

彼はライブごとにアルトだったりテナーだったりと、よくもまあ混乱をきたさないものだね。

それでも十八番だけに、まるで自分のオリジナルソングのように捲くし立てるボーカルが優雅で圧巻。

熱唱に次ぐ熱唱という構成。

今回のライブセットリスト構造はマサ、ジュンとでボーカルを2分するというシステム。

ホーン隊は体を仰け反らせて、渾身の吹き込み。

マサは、ネックをグルグルと上下にひねり回し振り上げてのピッキング。

後ろへ振り返ったり、お馴染みのブレイク・パートではドラムセット前にてクルクル。

前後左右にと行き来しながらキックをぶちかます。

一時たりともジッとしていません。ロックバンドのライブはやっぱりこうでなきゃあね。

それだけにとどまらず、何度もドラムセットまで駆け寄って右足をバスドラムに乗せてシンバルを蹴りまくる。

ヤスもダニーセラフィンばりの連打で対応。

調子にのりすぎてマサの左肩がぶつかったシンバルスタンドが、傾いて倒れそうになるも、グイ~ンと元に戻った。

ジェームス・ブラウンのマイクパフォーマンスさながらの状態にマサとヤスは苦笑いさ。

長年ライブをやっていると予期せぬ突発的なことが起こるというもの。

後日に気付いたんだけど、この曲中マサはベースヘッドをメンバーのスコアにぶつけて床に落としてしまったのさ。丁重なる謝罪をしたら彼らは許してくれたよ。本当に申し訳ない・・・・。

それはともかく、時折ジュンとマサが向き合っての相乗効果を煽りあう、火花散るインター・プレイも微笑ましい。

ジュンが「ギター!!」とシャウトしながら、ギターソロへと橋渡し。

時代を反映してか、サイケデリック臭を狙ったかのようなニシヤン渾身のギター・ソロは確実に的を得ているね。

フロントにまで飛び出してきたマサはこの手の曲でも、的確なるリフワークの度に腕を突き出して盛りたてる。

そこへといっせいに群がるオーディエンス。凄まじき光景。

ギター・リックも伸びやかなるサスティーンも一際異彩を放ち、ここでも獅子奮迅。

決めのブレイクタッチ・フレーズでは、メンバーと観客達が何度も大合唱。

観客の中にはプレイ・スタイルを真似ている輩も出現。

エンディングにおける一瞬の空間を突き破るがごとく、目一杯にエモーショナルなひねりもきかせて喉を振るわせる官能的でブルージーなジュン絶叫ソロボーカルパートでは自己陶酔!

このひとことで観客達が「ヒューツ!!」と大歓声。

プレイしている我々でさえも、手前味噌ながら震えがくるほどの高評価を下したくなるほど。

皆が皆、一様にエキサイトしていて、万雷の拍手が鳴りやみません。

これで全ての工程を終了。

マサが恒例の対バンを紹介!

一つ一つを読み上げてお礼を述べる。

対バンも律儀に立ち上がって手を振り返す。

何度見ても美しい光景だね。

もちろん沖野オーナーと、スタッフのアンリちゃんにも温かい拍手を送る。

世間ではライブハウスから新型コロナウイルスの感染者が出たからとやたら危険な場所扱いしているけど、もっと注意しなければならない所が沢山ある。

我々ミュージシャン達は微力ながらもこれからもずっと応援し続けるからね!

頑張ってくれよ!絶対!

そして一日もはやくコロナウイルスよ、終息して。

 

very special thanks to…okinokun&annachan&coca-cola&calpis water&barley tea&paper mask&disinfection&roko&SOGO&polar bear&MISATO&charlie&hippo&IKU&kei&ONA KISS&BREMEN CLUB BAND&POWER FUNK SECTION&JUMBLE DECTET&sweet tea‼️

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VOL,174 白石LIVE HOUSE PIGSTY(PART,4)STA前編

2020-03-16 19:35:54 | Live Set List

****いよいよ満を持してこのブログの主役でもあり、「リブレーション52」の企画バンド、THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY(S・T・A)オオトリの出演時間となりました!****

5、20:40~21:10

ここのところ、STAは何故だかライブ・ハウスとのゴタゴタが連発して(別に事件性のものではありません・・・)なかなかスムーズに事がはかどらなかった経緯があります。

そんな時、いつも温かい目でサポートしてくれるのが,オキノくんが経営している白石区ピグスティ。

いつもいつも彼には助けられていますよ、本当にもう。

というわけでして、大好評を受け、またまた去年の4月に引き続きピグスティで早くもお世話になることとなりました。

これもご恩返しだ。

STA企画「リブレーション」が、ごく短期間で同一会場にて開催されるのは珍しい事!

今回も前回同様、ご機嫌なサウンドを奏でてくれるバンドばかりが集結したから、とっても刺激的で楽しかったよ。

素晴らしい観客、対バン、オキノ君はじめスタッフのアンナちゃん(音響&照明)に大感謝です。

なんとSTAは都合で会場リハを行うことができませんでしたが・・・・・・

結果ですか?・・・・2020年最初の白石区ライブ・イベント「リブレーション」は成功の内に幕となりました!
当初はこの日、札幌のあちこちでライブが行われているとのことで、集客を多少は危惧していたのですが、いざ蓋を開けてみたらば最初からアットホームで和気藹々の大盛況!全くの取り越し苦労でした。
尽力してくれた皆、ご協力ありがとう!^_^
持つべきものは頼もしき仲間達だね。
会場に流れるBGMがマサ持参の思い切りドツボにはまる洋楽CD「シカゴのアルバム、ホットストリート」で、これがすこぶる好評。中々なムード盛り上げに一役かっていました!
そしてスタッフの女の子、アンナちゃんがめちゃくちゃに可愛いくて性格もナイス!
これはポイントが高い。久し振りの再会でお互い喜びを分かち合っていました。


ピグスティ・ライブまでのドタバタ奮戦記・・・・・・・

STAライブ史上最大のピンチ。
まずは私が2月からずっと喉の調子が悪く、嫌いな耳鼻咽喉科通い、マスク着用、ノド飴常に持参、吸入器を引っ張り出し、ハチミツドリンク、パイナップルジュースを飲んで、喉スプレー、終いにはボーカル・レッスンの中古本をたくさん買ってきた。
とても心配で夢まで見ちゃった。
マサは「あまり体調思わしくなくふがいない・・・」と語っていたんだけれど、「そんなこと微塵も露呈していなかったよ。」とヤスは優しく励ましてくれました。

ところで、最近のSTAは懐かしい面々が次々と復活。ついこの間はベテラン・トロンボーンのミツが他の管楽器ソロまでをも見事にこなし、孤軍奮闘の果てには秘密兵器まで飛び出す始末だったけど、

今回は心強き超多忙なダイちゃんが参加して、トロンボーンが轟き光明も射してきた。

しかも、ノリノリダンスで余裕の表情さ。

ブラス・ロックの魅力が即座に理解できるなんて将来有望だよ。「好きこそモノの上手なれ」を正に地でいっているパターン。(スタジオ・リハは1回のみ。彼は忘れた頃に合流してくるのです。元気一杯の姿で帰ってきたよ。・・・笑)。
ターミネーターのようなファニーは2バンドの掛け持ちで大奮闘!

ピグスティには何かと縁があるベテラン中のベテランだけに、当初ツイントランペットだったところを2人分の吹きこなしでも涼しい表情。
ホーン隊のイニシアティブを掌握しているのです。
ジュンちゃんに至っては、すでに重鎮的ポジションを担っていて頼もしき存在。

待ってました!の心強きリズムセクションの相棒、ヤスはいついかなる時にも頼もしきドラマーでして、ニヒルでハードボイルドにおすまし。

そして世界中で猛威をふるっている新型コロナウィルスがとうとうSTAの活動にまで影響を及ぼしてきたのです。
紅一点のアルトサックス奏者でもあるミキティが、感染予防のために急遽リタイア。
マサがそのことをファニーに相談したところ、即座に参加決定してくれたのが懐かしきオカッチ!
もう10年以上前に、やはりファニーの紹介によって加入した若者オカッチだ!
あの時には2ステージのみだったけど、全然変わらない姿で現れてくれました。冗談抜きにこの日この時がくるのを、首を長くして待っていたんだからねえ。
スコアや構成の段取りの殆どは、ギリギリまでファニーが請け負ってくれて大助かり。(マサは数曲のスコアを用意したのみ)なんたってまだ30代なんだからねえ。怖いものなしだ。
彼はジャズやビッグバンドからの影響を多大に受けているから、正直な話、キツイことはキツイんだけど、日に日に目つきが変わるほどに熱中していましたよ。だってさあ、ライブ後もずっと頭の中でシカゴの強烈なるホーンセクションが鳴り響いていたそうだよ。最早クセになるほどにはまりまくっている御様子(彼もスタジオ・リハは1回のみ。あとは個人練習)。
しかしこれで問題が解決したわけではなかった・・・。
そうだとしたら考えが相当に甘い。
それだけコロナ騒動は深刻な状態。
今度はギターのクル氏が、コロナ感染を危惧して出演NGに。
ミキティもクル氏も、職場から厳重に通達されたわけだから断腸の思い。
で、ここでパーカッションのニシヤンだ。
彼がマルチプレイヤーなのは、仲間内では有名。
本業パートはギタリストなので、時々スタジオ・リハでもいきなりの依頼にも関わらず嬉々として弾きまくってくれていた。
そこで今回の件をマサが伝えたところ、2つ返事で快諾。
彼は元々シカゴが大好きな男。
だからホイホイと気軽にこなしてくれましたよ(もちろん逐一コードの確認は怠らなかった)。

今回、ギターによるSTAライブは初だけど、パフォーマーとして十分に研究済みだから気合も十分・・・・・とまあ、こんな感じでした(彼もスタジオ・リハは1回のみ。つまり3人が1回のリハ)。

さてさて、当初は8人体制だったのですが、なんとかかんとか総勢7人編成に落ち着き本番に臨みました。

セット・リストも決定済みだったので、新規参加メンバーらには各パートの責任者が密に連絡を取りあって、調整を図り事無きを得ました。

強烈なる布陣の構成上、ほとんどを濃密なるブラスロックのレパートリーで一大網羅。

ピグスティ初のメンバーも多く、昭和テイスト満載の作りに驚きと感動を覚えたそうですよ。とても新鮮にうつっていた模様。そうでしょうね。素晴らしいハコだ。

そんなわけでしていつものように紆余曲折を経て、奇跡的にここまで辿りつきました。どうです!すごいでしょう!ただただ感涙の嵐です。

この顔ぶれ。さあて、鬼が出るか蛇が出るか・・・・・。

結果はアンコールまでいただきました。
開き直りバンドの面目躍如。今回も炸裂!
見たかあ!の逆転劇。 

それではたいへん前置きが長くなったので、ここからは詳細なるSTAライブ・レポートのはじまり、はじまり~!。

パワーに満ち溢れたロッカー達のパフォーマンスを思い切り目前で堪能させてもらいながらも、STA各メンバー達もウォーミング・アップ、チューニング、そして熱心に黙々とイメージ・トレーニングに勤しんでいます。

タイム・テーブルちょっと押し気味に進行する各バンドがライブをこなす中、

十分にホール内の空気も温まってきて、STAの出番が遂にやってまいりました。

このホールは、ステージ・サイドにミュージシャン用の階段通路があり、かなり本格的。

トリ前ちゃーりーの後を受けて、いざ出陣。

マサと入れ替わりにエキサイトしながらステージを降りてきたちゃーりーが開口一番「頑張って!!」とほっこりエールを送ってくれて大盛り上がり。

おお!貫禄満点で偉いなあ!

徐々に立ち位置、並び順も決まり軽く音出し。とんとん拍子に固まってきたよ。(ニシヤンは指慣らしとばかりにお気に入りフレーズをなぞっています。ワウペダルも軽く踏み込み)。

トップバッターを務め上げた歌姫ヒロリンも、猛烈なるラブコールを送ってくれる。
セットアップ完了で賑やかになってきたステージ上。

ご機嫌な洋楽ロックのBGMが爆音で流れる中を、マサが一人一人に「オーケー?」の確認。

アンナちゃんとマサとのやりとりでサウンド調整。
トランペットのみ音出しを終えてバランス完了。

いつのまにやら、ステージ最前列にはきたるべきその瞬間まで待ちきれないといった感じのホーンセクションが、ズラリと陣取っているではないか!?

無駄のない軽快なフットワークで黙々と作業をこなしながらも、ミキサー卓に戻ったアンナちゃんと、マサはアイコンタクトを送りあいながらヘッド・セット・マイクのチェック。

(SWを入れ忘れていて、指摘されちゃったあ・・・・・)

そのかたわらMCもこなします。

「もう少々お待ちください。はい、早いものでもう最後のバンドとなりました。大所帯、しかも迫力のホーンセクションを要するバンドの登場です。ブラスロックを展開してみたいと思います。」「イヨッ!!」「ハイ(笑)、もうちょっと待っててね。」「イヨッ!オーッ!!」「イヤア、嬉しいよ。最後まで皆よく残っていてくれました。前の皆もすごかったね。どこにあんなスタミナがあるのか・・・・俺たちも負けてはいられない。こんな物騒な世の中ではありますが盛り上がっていきましょう。そろそろ準備完了です。熱く締めくくってみたいと思います!さあ、いつでもいきますよ。よろしくお願いします。HEY!HEY!」「イエーッ!」マサからヤスへゴーサイン!!

***SET LIST***
1、INTRODUCTION・・・CHICAGO
2、SUPINNING WHEEL・・・BLOOD SWAT&TEARS
3、LONELINESS IS JUST A WORD(孤独なんて唯の言葉)・・・CHICAGO
4、MAKE ME SMILE(ぼくらに微笑みを)・・・CHICAGO
5、TO BE FREE(今こそ自由を)・・・CHICAGO
6、KNOCK ON WOOD・・・THE BLUES BROTHERS
7、GET IT ON(黒い炎)・・・CHASE
8、25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO
===ENCORE===
9、VEHICLE・・・IDES OF MARCH
***MEMBER***
MASA・・・B CHO CHO
NISHIYAN・・・G
FUNNY・・・TP
JUN・・・TS CHO VO
YASU・・・DR
DAI-CHAN・・・TB
OKATCH・・・AS

両手でリズムをとりながら口ずさむマサのアイコンタクトで、ニシやんのギターが徐々に唸りをあげて、うねりまくるサウンドに追随する形で、ヤスのハイハットが小刻みに打ち鳴らされる。スペイシーなSE役。

これはいやが上にもプログレッシブな興奮を呼ぶ。

それに便乗するかたちでギターが、剃刀のごときミュート・カッティング。

ギター・コードを豪快にぶちかます。

この辺で早くも期待に胸躍る雰囲気作り大成功。

これから繰り出されるS・T・Aワールドに興味津々のオーディエンス。

「S・T・A~!S・T・A~!!」とシュプレヒコールを叫んでいる人も散見。

マサによる洒落た口調での・・・・・・ナレーション開始。

「たいへん長らくお待たせしました。いよいよはじまりますよ!

時間となりました。(拍手があちこちから打ち鳴らされる)

華々しくこれから開演です。

濃厚なる大所帯バンドが登場します。

札幌発ブラスロックバンド!

賑やかに、ド派手なホーンセクションの熱きサウンドを心ゆくまでドップリとご堪能ください!メンバー一同この日この時この瞬間を心待ちにしていました!それではヨロシク!THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY~!!」 

マサは腰を低く落としてスタンバイ。

「アーユーレディ!カモン!!」

ジャストなタイミングで「1・2・3~!!」

波状攻撃へと、火蓋が切って落とされました。

猪突猛進の「イントロダクション」。

(四入囃子のGASくんもお気に入りソング)

さすが、このメンツだけに迫力が桁違い。

いつもの倍近い勢いを感じます。それは気のせいではなかったようで友人のバンドマンらにも同様の感想をいただきました。

プレイしている我々でさえ自分たちの音にエキサイトして、アドレナリンの噴出が止まらない。

数ヶ月ぶりの野郎集団ゆえに、骨太でワイルドこの上ない。

普段はクールなヤスもスティックを手にスィッチが入ると、ドラム・ビーストに豹変するのです。

彼の今回のいでたちは、スポーティに動きやすい黒のジルジャンTシャツ姿。

渋くシックなロック系で統一。

一昨年の4月にマサが東京で観て来たCTAの土産話が相当に感動的だったらしくて、今だに刺激を受けている御様子。如実にドラミングの随所でそのダニー・セラフィン成果が現れていますよ。!

ヤスの卓越したツイン・ペダル連打が、速射砲のごとき爆音で後方から襲いかかってきます。

全身リズムの権化と化して、力強いサウンドが轟き渡る。

イントロが飛び出した途端にいつものお馴染みブラスセクション・フレーズが、ドッカーンとステージ全体を我がもの顔で支配。

皆さん、この変拍子の連続やコロコロ変わる変態的なリズムに、よくもまあピッタリとあわせてくれますねえ・・・と舞台上から失礼ではありますがしばし見とれてしまいました。

もうどれだけの回数この曲をオープニングでプレイしてきたことでしょうか。メンバー一同愛してやまないじゃじゃ馬のような曲。その中でもこの日ほど圧倒的完成度を誇ったことはなかったのでは?!出色の出来と自画自賛。

うるさ型のマサでも、絶賛していたくらいだから驚きです。

しかし、何度も言いますがメンバー全員、あの少ないリハ期間で、よくもまあここまで纏め上げたものだ。

結局、フルメンバーによるリハは叶わなかったけど・・・・(泣)。

各自は多くを語らないけれどね。

特に先述どおり10年以上ぶりに合流したオカッチは、さすが何の遜色もなく打ち解けているよ。

もう何年もSTAでプレイしている古参のような佇まいを醸し出してもいる。

多分この日ギリギリまで各人念入りストイックなまでに詰めへと没頭していたのだろう・・・・痕跡がビシビシと伝わってきます(本当にそうだったらしい)。

それぞれに責任重大なるミッションが課せられていたんだよ。

長らくご無沙汰だったダイちゃんも、すでに風格さえ漂わせています。

モニター・スピーカーに片足乗せて、マサが野獣のごとく吠える(ミキサースタッフのアンナちゃんに頼んでヴォーカルのリバーヴを深めにかけてもらいました。タイバン曰くマサのベースラインによるヴォーカルは異常だあ!!とのこと。モダンタイムのマスター・タケさんにも同じ事を以前言われたなあ。あれ普通は歌えるようなベースフレーズではないと)。

ジュンはアグレッシブなる卓越したプレイで、色気も振り撒いています。

エフェクターを駆使して周到に計算されつくしたニシヤン独特なるシャープなセンス良き音色のギターバッキングが、ヤスの冴え渡るパワフルなドラミングに絡みつく。

看板ともいえるホーンセクションのリフは、益々厚みを増してきましたね。

舞台両サイドからの弦楽器達による絶え間ない猛追。後方サイドからは、ドラムが遠慮なしにボトム構築しながらの進撃展開。

会場をまるごと覆いつくすかのような、ホーン隊による異次元空間模様の高鳴り。なんという高揚感であろうか。

鉄壁を誇るホーン・アンサンブルが稲妻のごとく吹き荒れて、全体をリズム・セクションが引き締めるという構図が近年のおおまかなる課題。

マサの知人3人が正面に座っていたんだけど、STAの強引なまでの音像に圧倒されっぱなしだったそうです。

さてさてライブの魔物はどこに潜んでいるのかな?・・・・今回は一体全体何を仕掛けてくるのか??

縦横無尽で、空間を縫うように駆け巡るアンサンブルは相変わらず天下一品。

去年の8月からSTA合流して数ステージを経験してきただけに、初ギターの西やんにも遊び心が芽生えて、随所に思わずニヤリとしちゃうようなエッセンスが盛り込まれてもいます。

ファニーによる包容力ある心地よいトランペットの響きは、安心印。完成の領域に達した感あり。

さあ、第一関門の不気味なリズム地獄にガッシリと突入だ(2番の歌詞をエディットする本番チャレンジは、もうすっかりと染み渡ってきたね)。

先月共々に見事クリアでワクワクゾクゾクだ。手堅く突破した後に待ち受けていたのは、ブレイクによる一瞬の静寂。切り込み隊長ダイちゃんによる鋭きトロンボーン・ソロが食い気味に吹き鳴らされて場面転換。

見事クールにこなしたのです。

しかも、やる気満々のガッツポーズで構える。

大した度胸の持ち主だ!(ヤスとの度重なるミーティングが功を奏した感アリ。

最近は多方面で吹いているという百戦錬磨の達人だからこそ成しえる技。何事もなかったかのような表情で振る舞っていたよ(ヤスと西やんによる縁の下の力持ちも忘れてはいけない)。

さりげなくジャジー・フレイヴァーのファンファーレ風アドリブを散りばめているところも、彼の凄いところ(ジュン&マサ談)。

能あるタカは爪隠す!とは昔の人もうまいことを言ったモノだねえ!

あふれ出る意気込みが全身からビシビシと伝ってくるようだ。

そしてマサが「STAのバディ・リッチ」と言わしめた手数王から、リム・ショットに切り替えてのヤスが期待通りに猛然と先導しつつ、お次はとうとうファニーの出番。

スポット・ライトを全身に浴びる瞬間が訪れた。

そこへの架け橋ともいえるベースによるピッキングタッチラインがオリジナルライブ音源に入っているのですが、STAでは今までにも、そこをマサが、再現しているのです。

慎重にヤスが注視する中、マサが丁寧にプレイ。

マサとヤスは阿吽の呼吸だけに、おかげさまで綺麗に入れた!

ヴィヴラートまで加えて、また一つ前進だ。

西やんは「現在自分が大好きなシカゴを演奏しているなんて信じられない!」と大喜びしているのです。

その西やんは巧みに曲の要所要所ヘストロークを織り交ぜて、バリエーションを膨らませる。

ファニーのソロは熟練の極致なので、大船に乗った気分に浸れます。

意外にもエモーショナルで、色香漂う艶かしき音色もナイス。感嘆の声があちこちから漏れていました。

本人は照れからなのか苦笑いしていたけれど、不安要素なんて微塵も露呈していなかったよ。

安定感抜群で、時折ヒステリックなハイノートなどもヒットしてニンマリ。

ヤスはことあるごとに遠慮気味な振る舞いが多いんだけど、ここぞという場面では見事バッチリ勇ましく決めてくれるね。

バッキングによる強弱のサポートも効果覿面で鳥肌が立ちっぱなしだ。

もうこのあたりにたどりついた時点で会場中の空気は一変。

なにやら恐ろしいことがステージで起こっているぞ・・・てな感じですでにかぶりついている。

それにしてもファニーは、いつでもどこでもナイスガイ。

そのファニーに指をさされた第3の男、ニシヤンのギターが火を噴く。

しっかりとオカッチとダイちゃんは彼のために花道をつくる。

いきなり過激なサスティーン・ピッキングが導入部分で一気呵成に飛び出して、益々進化したアヴァンギャルドなるソロを、これでもかあ!と言うくらいにぶちかます(よくもまあチューニングが狂わないねえ)。ただひたすらにテクニカル。

序盤はテリー・キャスに敬意を表して、ラインを奏でる。

へヴィーなサウンドは、これだけにとどまらずフィードバックにより加速。

音数がドンドンと増していき、とどまることを知りません。身をのけぞらせての恍惚状態。

チョーキングなどを交える際にはギターを揺さぶって身をよじる。あれだけのプレイだけでも引き攣るところなのに、オリジナルMXR(!?)エフェクター操作での効果もすこぶる大きい。

テリー・キャスのギター・ソロをリスペクト込めてほぼ忠実にコピーしちゃったんじゃあないのかい!?ビブラート、グリッサンドに至るまでバッチリ。

色々な本家の動画やら、マサから送られたキーボード・コード譜なども研究資料の一環として相当参考にしたらしいです。

それは現在でも進化の途中なんだよ。ストイックに決して妥協を許さないその真面目すぎる真摯な姿勢は誰もが見習うべき。

リズム・セクションはここでも全身全霊込めてのバックアップ。

極めつけはヤスが、紆余曲折を経て第2期JBG時代のコージー・パウエル直伝による力漲る究極稲妻フィルインで拍手喝采。

サンキュー!(ファニーやYプロのメンバー達は最近ヤスを絶賛していたよ)

マサもヤスのドラムセット手前にまで何度も駆け寄ってコミュニケーションを図る。

いつもは沈着冷静なるヤスもノリノリな様子で、このヒトトキを満喫している。すっかりと脳天ヒューズはスパークしちゃったみたいだ。

エンディングにおいて冴え渡るベルトーンも、ニシヤンを筆頭に見事な連携で流れるような繋がりをみせた。

ニシヤンがまずはピッキングして、ホーンセクションへとバトンを受け渡す。ここで繰り出したニシヤン入魂の1音がジミヘンのようにウォームで破壊力があって戦慄が走りました。これぞまさしくロックの原石。いかなるアクロバティックなテクニックをひけらかすよりも、「ギュウイ~ン!」一発でひれ伏させるほどの衝撃と説得力。

マサとヤスとで取り決めたダメオシ6連打も、去年からヤスのアイディアにより導入。

マサが右手を天井高く掲げてグルグルと回転。ヤスと息を合わせて、トドメはジャンピング・フィニッシュ(タイバンの先輩からは「ムラカミくんはエネルギッシュだね!」とお褒めの言葉を頂戴しました)。

あるミュージシャンに言われた事があります・・・・・「マサとヤスは何かにとりつかれているようだった」と。

めくるめくSTAのスピーディなる音像シャワーを、一身に浴びまくって酔いしれている観客達は身をゆだねるのみ。

ただただ目が点の放心状態・・・・。

「ありがとうございます!

改めまして札幌トランジットオーソリティです…と、言っても、ここにいる皆は知ってるよねー(笑)
本当、無事になんとかこのイベントもトリまでたどり着けました。
これは奇跡に近い事だ。今日は超マニアックなセトリを用意してますよ。

さあ、黄金期のシカゴでオープニングをお送りして参りましたが、次のバンドも、もはや伝説と化したブラスロック三羽烏に数えられるであろう決定版です。

シカゴの強力なるライバルとして常に比較もされていた彼等の、バンド名や曲目名を知らなくてもブラスセクションのフレーズ一発で、あ!あれだ!!と皆さん、すぐにわかると思います。当時ウィークエンダーのテーマリフにも起用されていた・・・・ブラッド・スェット&ティアーズのスタンダードから・・・スピニング・ホィール!」

「オオオ!!」と会場のあちこちから感嘆の声が聞こえてきたよ。そうだろうねえ。これを取り上げるロックバンドって今時いないと思うし。

それが狙いなんだけど。

ヤスがナイス・タイミングで高々と掲げたスティックでカウント4つ打ち。

イントロからガンジガラメなクセモノ。

入り組んだブレイク構成にいつも冷や汗タラリ・・・。

ここでは御大ジュンくんにボーカルを託す。

彼のボーカルはセッキーはじめ周囲の人々に高評価を得ていました。それも当然の事。

以前はサビのボーカルに苦慮していたけど、そこはそれで本番に強い男。この日はアップテンポなバッキングにのってバッチリ堂々と歌いこなしていたよ。

ヤスは序盤に入るカウベルを、機転きかせてトップシンバルのカップ部分打ちにてバッチリと力強いアクセント再現で駆使していたね。

さすがだ。

ファニーのトランペットも嘶きまくり。しかし何度演奏してみても、個性的な傑作です。

決めの箇所に差し掛かるたび、心配そうに各メンバー達が周囲を見回しながら合図を送るので次々と難所もクリアできます。まさに手に汗握るシーンだ。

決してごまかしのきかない曲ばかりだもんね。一旦躓いたら総崩れになること必至。

オーディエンスも、あの一番有名なフレーズが炸裂する箇所に差しかかると一緒に腕を突き上げる。

しかしユニークなアレンジが目白押し。

先の読めないスリリングな進行具合が癖になりそう。

一番脚光を浴びる100%ジャズに場面転換する中間パートへ突入。ジャズ畑のルー・ソロフばりに、ファニーの血液逆流しそうなほどのけたたましきトランペット・ソロ。

それを的確に支えるバック陣も、プレイが冴え渡る。

ダイちゃんもところどころに出没するトロンボーンによるアクセントや、難解この上ない楽曲をスムーズなアプローチで完全克服。

食い入るように見入っている観客達。

この山場を乗り越えたら、メンバー達もかなりリラックスしてきたね。肩の荷が降りたのか、ゆったり気分に浸ってる?いや、STAトラの穴はそれほど甘くないのであった。

いつもならば、ミキティの必殺リコーダーが可愛らしく吹き鳴らされるエンディング。残念ながら今回は不在のため、マサが口笛を吹きながら伝家の宝刀を披露。コミカルなアクセントにシフトチェンジ。

他のメンバー達もそれぞれにルーズな雰囲気そのまま和やかユーモラスに機転をきかせてまるでオモチャ箱をひっくり返したようなムード漂うアドリブ・フェイドアウト。

ヤスのアイデアで初めてシンプルでストレートな幕切れを取り入れてみました。

「OH YEAH!FEEL SO GOOD!!」

 とにもかくにも、メンバー達がオリジナルにはないおかずやフレーズをストイックに投げかけてくるので、その実験的精神に互いが感化されたはず。

コピーだけではつまらない・・・それプラスアルファを常に追求する姿勢が潔し。

追い求める水準が並みじゃあない。

マサが希望提出していたアドリブ合戦にいつのまにか誘われているという、趣向が見事にはまっていたね。

期待以上の効果を盛り込んでくれました。どんな注文もなんのその。

こんな事くらい説明不要!とばかりに、このメンツならばお安い御用かな。

STAライブに対してブランクがあるメンバー達の振る舞いも初々しく映って、古株の我々にとっては眩しいくらい。

苦節14年にして最強のメンバー達がここに結集してお披露目の図といった塩梅だ!

長き旅路の紆余曲折を経て、ついにここへととたどり着いたのだ。

「いつもSTAはスタッフ泣かせの大所帯バンドなのですが、頑固一徹ブラスロック街道一直線に突き進んで14年、最後まで楽しんでいってください!!

先程の村上トリオも採用していた三拍子を我々もシカゴの曲でやりたいと思います。

本家も50年以上ライブ演奏していないのですが、3分足らずで終わってしまう無駄のない曲。

ネクスト・ナンバー・・・・ロンリネス・イズ・ジャスト・ア・ワード・・・・・」

1.2.3.1.2.3‼️

ニシヤンが一番危惧していたこの曲のマイルス・デイヴィス調イントロ。

ヤスの重量感に満ち溢れたビートが噛み合って切れ味抜群。

このコアなシカゴ風ファスト・ジャズ・ワルツは一部の隙もないほどに突き進むマニア受け必至ソング。

ジュンはこの曲をライブでサックスでは体験していますが、ボーカルを初めて託されて、多少緊張気味。歌い出しに遅れながらも、必死にソウルフルな喉を聞かせてくれましたよ。ズレはメンバー達が強引に引き戻した。本来ならばハモンド・オルガン・ソロの箇所をニシヤンは流麗なギターソロを最初から最後まで滑らかなタッチで駆け巡るように弾きまくった。

これは快挙だ!

ここまで爽快にやってくれるとは。

ニシヤンは得手不得手が鮮明ながらも、火事場の馬鹿力は人並み以上だね。

かなりラフな時もチラホラ垣間見えはするけど、計り知れない底力を発揮する。

「次はシカゴ初期の組曲を。7楽章からなる作品。時間の関係でそこから3つの楽章をやります。コロコロと複雑に変化するややこしい曲です。ちょっと聞いてみてください。

お楽しみに!!

NEXT NUMBER ・・・・・メイク・ミー・スマイル!!(1・2・3・4!)」

 ヤスによる軽快なるハイハット4カウントが即座に空間を打ち破る。

 この曲もドテッパラに炸裂する一撃が狂おしいくらいに激しく、やはりイントロが常に豹変、それでいてごり押し感なくスッキリとスマートにまとまっているところがやたらと発揮されていて痺れます。

 実はね、この曲、小樽でSTAがライブのたびに、会場にいる外国人の方達から「MAKE ME SMILE !」とリクエストされていたのですよ。

 あちらサイドのほうにめっぽうウケがいいみたい。

 でもいろいろとややこしい事情があってしばらくお蔵入りしていたんだけど、最近はめでたくそれも解除されて徐々に日の目をみてきたというわけ。

でも再度取り組むからにはグレードアップは常識。

みっともない不協和音も晴れて排除され、無駄のない王道ともいえるパーフェクトな曲ですよね。

 最近のS・T・Aはけっこう、こいつに馴染んできたよ(ダイちゃんにとっては鬼門かな!?だってトロンボーン・プレイヤーが作った曲だからね)。

 この曲でもリード・ボーカルはジュンに受け渡し、マサはバッキング・ボーカルに専念。

 ダンディーなジュンは、なかなか堂に入った喉を男ならではの色香をタップリと漂わせて歌い込む。

ジュンはユラユラと右手で観客を誘惑?挑発??。

 バッキングは疾走感の塊のようなブラスロック代名詞をはかる。

 ヤスは、ここでも千手観音のごとく、相変わらず虎視眈々と大奮闘。

 エンディングではニシヤンによるトリッキーなる16フュージョン仕込みのピッキング・ギター・ソロ。

 ニシヤンのギター音って大きいんだけど、ちっとも耳障りだったりうるさく感じたりしないんだよね。これってやっぱり巧みなる音作りの技。

 血沸き、肉踊る現象とはまさにこのこと。

 各メンバー達は多方面の分野にまたがって八面六臂のフル稼働。

 ブラス隊による緻密に構築されたアレンジの妙が、更なる完成度と緊張感を増幅させつつも第1楽章を終了。

 エンディングのフェイドアウト部分は入念にスタジオで打ち合わせたとおり、テナーサックスの音色が揺らめく中、ニシヤンの流麗なるコードとヤスによるデリケートなシンバルが奏でる残響音の余韻で幻想的なトーンを漂わせる。

マサが間髪入れず「1・2・3!1・2・3!!」のカウントを発する。と共に第6楽章の「今こそ自由を」

ここは1分ちょっとの超変態的リズムを誇る迷路のようなインストルメンタル。

この流れが今回のライブ全員にとっては最大の難関。

ついにやっとここまでとたどり着いてしまった。

序盤の想像を絶するアクセントはニシヤンも指摘していたけど、最大のトラップ。

テンション漲るシーンだ。

何度も訪れるヤスの見せ場だ。ツインペダルによるボンゾスタイルの爆裂的ドラミングに会場中からヤンヤの喝采が沸き起こる。

とにもかくにも、入り組んだ展開が生半可な気持ちでトライしたならば一筋縄ではいかないのだ。

コロコロと景色の変動に忙殺される、正直な話が予測不可能な曲。

究極の場面は後半に訪れるベースとトロンボーンによるユニゾンライン。

これをダイちゃんはものの見事にやってのけたのだ!

スタジオではどうもシックリと噛み合わなかったんだけど、相当に鍛錬を積んできたのでしょう。

バッチリとパーフェクトに乗り切ったよ。

一緒にプレイしていてもそのカッコイイ姿に戦慄が走ったものです。

ここさえ乗り切ればもうこのライブはいただいたも同然。

次々に襲い掛かってくる落とし穴を、大船にのったつもりで、突破していこう。

まだまだ続くデンジャーゾーン!

メドレーで最終楽章も1分少々の「愛は限りなく」だ(第7楽章)。

初めて聞いた人達ならば誰もが口々に「なんじゃ、こりゃあ!!」と思わず驚愕の雄叫びをあげちゃう拷問のような、それでいて癖になるアート・ロック。

地響きのごときボトムサウンドを打ち砕くようなヤスのフィルインでメインテーマに戻り、想像もつかないくらいのマーチへ一丸となって渾身のプレイ。

気を抜く暇を全く与えてくれない、ひじょうにやりがいのある曲。

最後の1音に到達して終えると、観客達は一瞬我を忘れていたのか無反応状態。一息入れてから拍手が。

どこかから「おいおい、なんまら難しそうだなあ・・・・」という声が聞こえてきた。そうなのです、難しいのですよ(笑)。

大役をこなしきった清々しきメンバー達の満足そうな表情が神々しい。

だってまともに演奏できるメンバーが、過去にあまりいなかったものでね・・・・。

「はい!ここからは後半戦に入ります。

次は唯一ブラスロックではない曲。

シカゴがデビュー前からずっとライブに取り上げていたソウルのスタンダードナンバー。

日本公演ではいまだにプレイしていないのでブートでしか聞く事が出来なかったのですが、50周年記念としてやっと日の目をみたのです。

そこで是非STAでもやりたいなあ、とファニーに去年末にかけあってみたら、正月に2時間ほどでブラススコアを書きあげてくれたのです。

そんなわけでして後はトントン拍子に事が運んで本日初披露となりました。

STA数年ぶりのニューレパートリー。

オリジナルはエディフロイドですが、ブルースブラザーズのバージョンで!

ノックオンウッド!」

ヤスのスティック4カウント。

マサもファニーも感無量です。

長年の念願が叶ったわけだからね。

おいおい、この日のセトリ中、一番出来がいいではないか?!

確かにシンプルな3分程の曲だし、ボーカルがメインだけあってグルーブが半端ない。

少ないコードで淡々と進行する構成ながらも、全員一体化した音の壁がエクスタシィへと誘う。

エンディングの合図を請け負うジュンは責任重大。

事故も無く最終コードへ。

マサはジミヘンのサードストーンフロムザサンのリフをサービス挿入。

「この曲を俺は伝説のブルースギタリスト、バディガイをペニーレインで見た時に演奏していたのを聞いていつかやりたいなあ、思っていただけにこれは快挙だ!

この曲、誰か知ってるかなあ?」

ヒロリン「知ってるよ!わかるよ!」

「あらら、怒られてしまったあ!(笑)」

ダイちゃん達も大爆笑!

「かなり古い曲なのに、知ってる人がいてとても嬉しいです!

それではあまりやらないんだけど、初めての記念すべき編成だからメンバー紹介をば。

人数が多いからちょっと時間がかかるけど、さあてと、どこからいこうかなあ?

じゃあ、後ろから。

気心の知れた相棒ヤスです、よろしく!

今回はテナー担当の人気者ジュンちゃんは新婚さん、よろしく!

ライブ三昧のタフネストランペット、ファニーよろしく!

彼のおかげでバンド平均年齢が下がりました、オカッチよろしく!

トロンボーンさんは味噌田楽でも活躍中!

誰だあ?」

ヒロリン「私の中では有名人!」

「それではヒロリンに彼を紹介してもらいましょう!」

「ダイちゃ〜ん!イエイ‼️」パチパチ👏

「まだまだいるよ!彼との出会いはベーシストだった!でも一番得意なのはギターなんです。ニシヤンよろしく!」

シロクマさん「どうりでうまいと思ったよ!」

「最後に、リーダーを務めさせてもらっておりますマサです、よろしく‼️

ありがとう!

とても励みになりますね。残すところあと2曲となりました!まだまだ続くよ。

毎回、色々なタイプの曲を用意しています。(とここで観客席からシカゴのトドメともいえるリフを口ずさむ・・・・ダダダダダン!と・・・・)なんだ、なんだあ。営業の邪魔をしている奴がいるな。それは、もうちょっと待っててね。

シカゴばかり続いたから次も強力なるライバルバンドのちょっとのりのいい過酷この上ない曲を・・・・シカゴときたからには、このバンドをやらないわけにはいきません。

ブラスロック界における重要なるターニング・ポイントと言われているもの。

それでは、俺たちSTAなりのアレンジで勇猛果敢にプレイ。

このメンバー達でなければできない、メチャクチャに強烈な、ディスコでも人気だったというわずか3分足らずの曲です。ブラック・ビスケッツ風(爆笑)リフ一発で皆さん、わかってくれると思いますよ(これにどよめく会場内)。うちのジュンちゃんが情熱的に思いの丈を込めて歌います・・・・燃え上がってください(と、ここでジュンちゃんの方を指指すと大きく手を振り返す・・・・ジュンはマサにハイタッチ)。」

サイドテーブル席の男性が「黒い炎!」という声が飛んできた(ドキッ!!・・・・)

「そうだ!正解!!(笑)日本歌謡界にも多大なる影響を与えた、すこぶる燃費の悪い曲です。皆、聞いてね!チェイスで・・・・・GET IT ON~~!!!」 

ヤスが、待ってました!とばかりにスティック・カウントで・・・1・2・3・4(マサも)1・2・3~!

アグレッシブな「黒い炎」が帰ってきた。

歌詞の内容は卑猥そのものだけど、火傷しそうなくらいのヴォイス攻め。

このようなやさぐれたボーカル・スタイルのジュンちゃんを聞けるのも激レア。ハードロックも歌いこなせる器用なシンガーには脱帽だ。さりげない仕草が板についてるね。

会場内では大きく手をあげて手拍子を打っている人々の姿が見えますよ。

STA勢も、積極的に観客へ向けて手拍子の要求。

クル氏折り紙つきの、ニシヤンによるジャジーなWOWOWペダルソロがこれまた秀逸。(名器VOXを使用)

ニシヤンはアドリブをこなしながらも、嬉しそうにプレイ。全編にわたって捲くし立てるように掻き鳴らされるストロークも絶妙なるスパイスだ。

ジャズのエッセンスをたぶんに含んだ超絶技巧のアヴァンギャルドなギター・バッキングがドライブしていて光っている。

これがあるとないとでは雲泥の差。

ダイちゃんも常に半身のポーズにてジュンとアグレッシブに暴れまくりながらのプレイが鮮烈だ。普段はポーカーフェイスな佇まいのオカッチも、適材適所に要所要所でしのぎを削るかのように燃え上がる。

ここでもホイッスルが絶え間なく鳴り響いてきて、益々の活況を繰り広げています。

マサは調子にのりすぎて足元に設置されていたドリンクを、途中でステージ床に倒してしまいました。

「ウオー!」とアイドルタレントに対する声援にも似た図太い声が沸き起こる。

マサもヤスの正面にて、煽りをかましてきますよ。

ジュンも頭上高く両手を突き上げて悦に入ってる。

脳天がメラメラと炎上しているようだ。会場内の熱気は沸点に達した感あり。

けたたましきホーンセクションは、バック陣も腰を抜かすほどの威力を確立している。

メイナードファーガソンか、はたまた本家ビルチェイスを彷彿とさせる悶絶なる真骨頂サウンド。

後半のダメ押しに至っては、レッドゾーン振り切れギリギリで命がけ。

ジュンちゃんが必死に会得した転調箇所と、ランニングラインでガッチリと埋め尽くしたマサの捌き方も惚れ惚れするほど。

ジュンを筆頭にホーンがダメオシとばかりに競い合ってピッチを上げるところなんか、ぶっ倒れるんじゃないか?と、これには心配になってしまったよ。

突き抜け感が尋常ではない、ファニーのハイノート・ペットがやはり群を抜いてる。

スタミナ消耗率が激しい・・・・わかってもらえたでしょう。体力の温存が課題だね、ここでは・・・・。

西やんも、一種独特なるSTAワールドに手ごたえを感じているはず。

それだけにやりがいがあり、一度味をしめたら脱出不可能なジャンルでもあります。

なるほど・・・と目から鱗が落ちるほどに、世界観がガラッと変化するのです。

ここでもマサはニシヤンに、バッキングリフとソロという二重苦ともいえる過酷なる試練を求めたのですが、またもやサラッとこなしてくれました(オリジナルはトランペット4本なもので・・・)。実は彼ならば平然とやってくれると信じての、確信犯なんだけどね。

大喜びで受け入れてくれる、輝かしき漢だ。ソロなんてゾクゾクしちゃって、横でプレイしているメンバーさえもが聞いていて鳥肌立っちゃった。

オカッチは、昔取った杵柄とばかりに、ここへきてもスパイスがピリリと効いていて燻し銀の光沢を放っていたのでした。

決めのエンディング目印では更なる進化を遂げたヤスが、目一杯にタメをきかせてフロアタムにてのブレイク。美味しいトコ独り占め。

マサとのリズムコンビネーションも、ピッタリ絶好調。

ブラス隊含めて全員が合図の残響音を轟かせる中、息も絶え絶えな暴れん坊。

燃え盛る炎で焼き尽くされて、真っ白な灰になったかな・・・?

まあ、いずれにしても勇壮なるハードロック直撃弾逆落としは鮮やかだなあ!

※※※さあ、正真正銘の終盤に突入します。もうお約束の展開であれが飛び出しますよ!※※※

 

 

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SAGRADA FAMILIA(chicago)

2020-03-15 23:04:21 | CHICAGO
カタルーニャ語)は、日本語に訳するとカタルーニャ語Temple style="'font-size:">)という正式名称を持つ、スペインバルセロナカトリック教会バシリカ聖家族教会と呼ばれることも多い。
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VOL,174 白石LIVE HOUSE PIGSTY(PART,3)チャーリー編

2020-03-15 17:58:27 | Live Set List
 
***さあ、いよいよトリ前のミュージシャンが堂々の登場だ。思い切り期待しちゃいましょう!!***
4、ちゃーりー
20:00~20:30
これまた超がつくほどの個性的な男が現れた。
彼もまたマサとは古い付き合い(元々はリハーサルスタジオが同じだったという縁)。
この日は久し振りの再会となりました。
ちゃーりーはSTA企画「リブレーション」にバンドでの出演経験があります。
その時には彼の愛娘もメンバーだったよね。
な、な、なんとその娘さんはここピグスティにも勤務していて、お世話になりました。
で、今回は麗しのヒロリンたっての紹介で、初のソロにての出演と相成りました。
マサとチャーリーもこれにはお互いビックリしたぐらいだ。
ヒロリンも、我々が知り合いだったということを知らなかったみたい(笑)。
3人共に驚き。
それにしても、相変わらず元気そうでなによりだ。
ロッカーはいつまでも老け込まないで若々しい。
そして上記掲載写真でみてもわかるとおり、サイケデリックなファッションも健在で嬉しくなるほどだ。
黒のハット、マッシュルーム風なヘアスタイル、ジョンレノンを彷彿とさせる丸型サングラス、そしてトドメは派手な赤を貴重としたジャケットとピンク開襟シャツとチェック柄パンツ!。
どうです、見た目だけでもインパクトは十分。
愛用のアコーステイックギターは、ジェームスという中古品。
1万円くらいで購入したという掘り出し物。
これがまたとってもクリアで、時にはワイルドなサウンドを醸し出していたよ。
弘法は筆を選ばず!をまさに証明しれました。
ストラップは黒の布製フェンダー。
そしてイスに腰掛けて弾き語る曲目も往年の洋楽が中心(オリジナルが2曲)。
ワクワクしちゃうねえ。
それでは早速本番開始だ!
オープニングナンバーはバーズで「エイント・ゴーイン・ナウヒア」
いきなり通受けする選曲だ。
ある程度は予想はしていたけれども、これほどとは・・・・。
もちろん個人的には大歓迎だ。
ちゃーりーの音楽ルーツのほんの一握りが垣間見えた瞬間だ。
もちろんもっと奥深いものが、膨大にあるのでしょうよ。
第一音が会場内に轟き渡った瞬間に、もう気分は往年のアメリカン・フォークカントリー・ロック・ワールドに浸りきってしまいました。
恐るべし、ちゃーりーマジック。
ここでは、ジックリと聞き入ってしまったよ。
チャーリーはギターを掻き鳴らして魂の熱唱。
「今54歳なんだけど、心の中はいつでも15~6歳ですよ。
子供の頃からずっと洋楽ばかり聴いて育って大人になりました。
YEAH!!それでは、次、何をやろうかなあ・・・・?(本当にその場のノリで曲目が決まるのだそうですよ。
自由気ままな吟遊詩人のようだ。羨ましいくらいの才能)
最近はバンド活動をやっていなくて、もっぱらあちこちでブルース・セッションなんかを繰り広げています(ヒロリン、SOGOくんも同様)。
というわけでして、クリームなどをやってみようかな。
白人ブルースロックの先駆者だね・・・・・スーラバー!!」
この曲をあえて演奏するところにも、ちゃーりーの並々ならぬこだわりとマニアックな男気を感じちゃいましたよ。
憎いね。
普通ならば「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」や「ホワイト・ルーム」とかを無難に演ずるところなのに。
涙腺が崩壊しそうなほどの勢いで愛情込めて、ギターコードでリフを再現する姿が神々しいほどだ。
すでにちゃーりーとオーディエンスとが一体となった。
だからライブって素晴らしい。
病み付きになっちゃうよね。
一度でも味をしめちゃうと、抜け出せない麻薬のようなものだ。
クセになるほど。
ちゃーりーも程好く体が温まってきたようで、リラックスモード。
ノリにノッてきたところで更に饒舌に。
「ありがとうございます。
それでは次、オリジナルをやります。僕の日常生活を淡々と歌い紡ぎたいと思います。
今は江別在住なんですが、始発駅で電車が来るのを待っていると、色んな面白い人達がいるんですよ。
人間ウォッチングなどをして楽しんでいます。
これからハイキングに向かうのかフル装備の人とか、朝早くから賑やかに集合している中国人の方々とか・・・・・。
そんな感じで電車に揺られて、1日が終わって家に帰ります。
気が滅入ります・・・・。
あれ!?・・・カポがない?!(と、あちこち探す)
あった!ポケットに入っていた!良かった!!」
会場の皆も何故だかホッと胸を撫で下ろす。
この曲は、古き良きジャパニーズ4畳半フォークソングを彷彿としました。
歌詞の一語、一句がこちらサイドに情け容赦なくグサグサと突き刺さってくるかのよう。
一瞬、札幌のボブ・ディランに見えたよ。
メッセージ色が濃厚。
振り絞るように叫びながら歌うちゃーりーの真骨頂。
妥協なき歌メロに込められた情熱がほとばしり出る。
日々のなんてことのない情景が、目の前にくっきりとクローズアップされるような迫力。
時には叙情的に、時にはしっとりと訴えかけるように・・・・。
これこそシンガーソングライターの鑑だ。
若者達が熱中した基本音楽への原点回帰。
「暗い歌を歌います・・・・・ドアーズの・・・・・・・ザ・クリスタル・シップ」
なるほどねえ。
チャーリーの今回のコンセプトが、うっすらと覗けたようだよ。
温故知新。
時にはシュールに、また時にはバイブルとも言える燻し銀を発掘してきて披露するという狙いかな。
あまり誰も取り上げない原石を、あえて拾い上げて磨き上げる作業を、マイペースに気ままな活動で浸透させていくということ。
これってとっても羨ましくなるくらいなパフォーマンスだ。
ちゃーりーには、こういう面もあったんだね。
まだまだ多方面にわたる引き出しがあるんだろうなあ。
現在の流行なんかには全く興味を示さないで、我が道を貫き通す心意気。
こんなアーテイストが一人くらいいても良いではないか。
札幌音楽シーンをもっとより良く活性化させるには、無くてはならない存在なのだ。
そうこうしているうち、後半戦に突入だ。
「はい!じゃあそのまま1カポ状態でビートルズなどを・・・・・アイム・オンリー・スリーピング(3:01)」
遂に出たね。
1966年8月5日にリリースされた大傑作アルバム「リボルバー」の3曲目に収録。
実質的にはジョン・レノンによる楽曲だ。
歌詞の内容は時間に追われる現代人を、痛烈に風刺したもの。
チャーリーらしいご機嫌なセレクトだねえ。
スタンダードなお手頃ポップスではなく、あえてひねくれた作風が光る隠れた名曲をもってきた。
気だるそうな演出もバッチリと効果テキメン。
ビートルズ博士のカバ君も、予期していなかっただけに驚愕。お口あんぐり状態。
おお!!観客席中央に陣取っていたヒロリンがコーラスに加わってきた。
華麗なるハーモニーが花を添える。
これこそ歓迎すべきサプライズ。
ヒロリン、よくもまあこの曲を知っていたねえ。感心だよ。
年齢をごまかしているのではないかいな(笑)。
突然の妖艶なる歌姫参加に、益々気をよくしたちゃーりーが続けます。
「はい!ありがとうございます。
サクサクと進んでいるようですね。
毎日大変な状況が続いています。音楽好きな皆で頑張って乗り切りましょう。
小さなことにはクヨクヨしないで生きていくのも大切。この考え方、間違ってるかなあ??そんなことないよね。
え~、釧路が実家なんですけど、今では日勝峠経由で札幌まで、4時間くらいで行き来ができますね。
昔は車で6~7時間くらいかかったんですよ。
次も以前バンドで歌っていた曲をやります・・・・・・大いなるおんぼろワゴン!」
このステージ中、一番軽快で明るい曲。
ちゃーりーの青春時代も音楽一色だったんだねえ。
気心の知れた仲間達と楽器満載でツアーに出掛けた道中が、次々と鮮やかに描かれています。
愉快痛快なる思い出が、この数分間に凝縮されています。
物語は最初から最後までロードムービーの様相を呈しています。
もう2度と帰って、こない追憶の日々。
ちょっぴりほろニガで、甘く切ない場面もチラリ・・・・。
「なんかねえ・・・・日勝峠を通らないとメロン熊にも会えないから、冬はわざと高速道路を通らないよ。
さてさて、レパートリーもそんなにないのであと1つ。
本来はベース弾きなんですが、ZZトップで・・・・タッシュ!!」
オオ!ラストはテキサスが生んだ粋な3人組みの、かっこいいアップテンポなリフを思いっきり堪能できる曲で締めくくりかい!
ここでも世界的にブレイクする前の、頑固一徹なハードブギーで攻めまくる。
シンプルでキャッチーな構成なれども、歯切れの良い力強いピッキングにノックアウト。
ストレートでタイトに刻み込まれる定番ラインも、汗臭きフィンガリングも蒸せかえるほどのリックも断然に申し分なし。
ふんだんに使われている、開放弦の響き具合もナイスなバリエーション。
これにボトルネック奏法が加われば最高!
そんなリクエストは贅沢すぎるかな。
なんたってZZトップが聞けるだけでも、至福のヒトトキなんだからさあ。
ちゃーりーも余力を振り絞ってエネルギー全開。
もうこれしかないぜ!とでも言わんばかりの究極なる空間でした。
 
*****これでチャーリーのライブレポートもめでたく終了。
オオトリのTHE SAPPORO TRANSIT AUTHORITYが見参!!*****
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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PATTERN(chicago)

2020-03-14 05:47:08 | CHICAGO

説明

模様とは、ものの表面に自然に発生する、または人工的に表された図、絵、形などのこと。また、なりそうな様子やそのような状況、という意味で慣用句として用いることもある。一例として、空模様などがある。 類義語に紋様と文様がある。 ウィキペディア
masa's art chicago logo respect 

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VOL,174 白石LIVE HOUSE PIGSTY(PART,2)

2020-03-12 21:27:28 | Live Set List
****ライブ・レポートの第2弾です。
ここでまた素晴らしいミュージシャンが登場しますよ。お楽しみに!!****
2、SOGO
18:40~19:10
先述どおり、今回は新型コロナウィルスの影響で、当初出演予定していたバンドが全て本番ギリギリになってキャンセルとなりました。
8バンドほどがラインナップしていたのですが、各バンドのメンバー数人が勤務先からNGを出されたために泣く泣く断念。
皆、この日を心待ちにしていたのですがね・・・・。
STAでさえ、3人が離脱したのですから、イベント開催にこぎつけたというのはまさに奇跡!
これも皆のご協力の賜物。
タイバンやスタッフ達に感謝です。
で、1番目に演奏したヒロリンもですが、このSOGO君も滑り込みで最後に出演を快諾してくれた人。
なんと2日前に決定したんだからね。
本来ならば両手首の腱鞘炎が悪化していて難しい状況だったのですが、そんなこと微塵も感じさせないほどの勢いで華麗なるパフォーマンスを繰り広げてくれました。
SOGO君とマサとの付き合いも古いのです。元々はスタジオリハの際にロビーで知り合った仲。
それをきっかけに何度も「リブレーション」に参加してくれました。夕張ファイブペニーにまで足を運んでくれたこともあったねえ。懐かしい。
あの頃は女性べーシスト&ボーカルのサヨちゃんとのツインプロジェクト「わかば」での出演だったんだけど、それ以降は主にソロワークとセッションに比重を置いた活動を展開しているSOGOくん。
今回は本当に数年ぶりの再会。
相変わらず元気そうで若々しくってパワフルだ。
会場内では、マサと積もりに積もった話題で盛り上がりましたね。
今まで知らなかったSOGOくんのキャリアを聞き改めて衝撃。
ドイツでもアクティブにギタリストしていたんだもんな。
納得だ。
ワールドワイドな修行を経て、今のSOGOくんが存在するわけだ。
エレキギターを抱いた渡り鳥とは彼のこと。
さてさて、ここでは洋楽、邦楽織り交ぜて幅広くダイジェストな展開でプレイ。
とにかく、オーディエンス達は次から次へとはじき出される超絶技巧のテクニックに圧倒されっ放しでした。
ご存知の愛器はストラトキャスター。
30年以上にわたる心強い相棒の仕様は、オリジナルオーダーメイドギター。
ネックはフェンダージャパン(うっすらと虎目入り)。ボディは謎のアッシュ材で程好い重量。ヒールカットは後々に施した。
ピックアップには非売品のレースセンサーをマウント。
ボディカラーは深紫(ディープパープル!)
遠めには黒に見えるほどの濃さ。
ボディ裏のスプリングパネルには、闘魂のアントニオ猪木氏による直筆サイン入り。
ここは当然、消えないように、バッチリとシールド加工するという念の入れよう。
以前にこれを見せてもらった時、あまりにもインパクトがあったから鮮明に憶えているよ。
マルチエフェクターは最新のボスGT-1。
これをワイヤレスへ連結して、縦横無尽に動き回っていました。
事前にミキサーのアンナちゃんとリハを済ませ、準備万端整いましていざ本番!
全曲、合間にMCを交えつつもインストウルメンタルで。
「スピニング・トウ・ホールド」
いきなり掟破りなクリエイション1977年発表の代表作(シングル化は1978年)。
神がかり的な技の数々。
ファンキーなノリに言葉を失っちゃうほど。
ローズ指板上をこれでもかあ、というほどに走りまくるフレーズ。
弦高はギリギリの低さ。これで光速プレイもスムーズに。
マサもギターを手にとらせてもらったんだけど、しっくりくる重さと、テンションに思わず唸っちゃいました。
それと質問もしてみた。
「スキャロップ加工はしてないの?」
すると不敵な笑みを浮かべたSOGOくん。
ハイポジションを指差す。
おお!数フレットがちゃんとえぐれてる。
「やはり削ったんだ!」「いやいや、ナチュラル・スキャロップ!」
マジか!!??
あれほどの技術を得るにはこれだけの鍛錬が必要なんだね、と今もって唸らされちゃいましたよ。
ソロでの演奏ゆえにもちろんバッキング・トラックは、SOGOくんがあらかじめプログラミングしておいた音源を流しています。これも逐一、スイッチング。
ここでのアレンジも秀逸。
ドラムやベースが程よいアンサンブルをかっこよく築き上げていて快感。このサウンドにのってSOGOくんが暴れまくるという図式。
「YEAH!!ありがとうございます。今のはプロレスラーのザ・ファンクスの入場テーマ曲ですね。洋楽のように聞こえるけれども実はロンリー・ハートというヒットもあるクリエイションの曲。知っている人はいるかな?
では、たくさんやりたいからドンドンといきますよ!
プロレス繋がりで、天龍源一郎のテーマソング。これやったことないんだけど、
高中正義で・・・・・サンダー・ストーム!(1981年7月5日に発表した2枚組みコンセプトアルバム虹伝説に収録。ちなみに猪木のサインやオープニング曲といいSOGOくんは無類のプロレス好きなようですよ。
ロッカーには格闘技ファンが多い。マサもだよ)」
ここでも情け容赦なくハードに弾きまくる。
ありとあらゆる奏法を、惜しげもなくてんこ盛りに披露。
チョーキング、プリングオフ、スィープピッキング、そしてお約束ともいえる縦横無尽な速弾きなどなどを賑やかに披露・・・・。
ギタリストのための教科書。
こうあるべきという、お手本になる要素満載。必見だ。
勉強になるよ。
SOGOくんの佇まいは写真で見てもわかるとおり、見るからにロッカー。
ハット、サングラス、ロングヘアー、鮮やかなデザインのシャツ、ジャックダニエルの黒いTシャツ、アクセサリーの数々・・・・。
ギターを抱く姿が様になっています。なかなかここまで絵になる男っていないですよ。
ハッタリだけの見てくれ野郎ならばそこいらにゴロゴロと転がっていますがSOGOくんは筋金入りの本物。
札幌界隈では堂々と名の通ったミュージシャン。
技術、知識、経験、ルックス、個性と申し分なし。
「ギターによるピン・ライブは滅多にやらないんですよ。
自分は凄い性格が悪いものでね、バンドがやれない・・・・・(笑)。
次はギター・インストで世界一有名な曲。
あえてタイトルは言いません。
ええっと・・・準備をしていなかった・・・(笑)
一人で全てをこなしているから大変なんですよ。」
遂に出た!
泣きのフレーズと思いっきりタメの効いた悩殺的官能の極致といえばこれ。
サンタナ永遠の決定版「哀愁のヨーロッパ(1976年発表のアルバム、アミーゴに収録されたシングル)」
グッと場の雰囲気を変えて迫ってくるという憎い演出。
第一音からタップリと身をゆだねて酔いしれてしまったよ。
ラテンの揺れるリズムと、地を這うように流れるビート。
めちゃくちゃに上手いなあ。
そんじょそこいらのへなちょこロック野郎共が、束になって挑んできても叶わないでしょうよ。
一発で消し飛んでしまうのがオチ。
お約束ともいえる例のサスティーンパートも、バッチリと余裕でこなしているではないか。
表現の手法が鮮やか。
一同が釘付けだ。当然といえば当然かも。
徐々にヒートアップしてライトハンドを駆使するくだりでは、ノックアウトされてしまった。
アタックのタイミングがパーフェクトだ。お手上げ状態。いやはや、御見逸れしました。
愛用のギターが良いサウンドを醸し出している。
どんな曲にも対応してくれる頼りになる相棒。
もはやSOGOくんの分身ともいえるほどに、体の一部と化している。
「というわけでして、ドンドンといきますよ。
大好きなイングヴェイJマルムスティーンの曲。
ちょっと待っててね・・・・・(機材の操作)
ちょい暗い展開ですが、タイトルどおり切ない感じの曲です。
クライング・・・・」
インギー1986年発表の最高傑作サード・アルバム「トリロジー」に収録されているへヴィーメタリックなネオクラシカル・ビューティフル・ソング。
そうなのですよ。
SOGOくん、自ら語っているとおり、彼のルーツの一人ともいえるイングヴェイ。
それにしてもチョイスする曲が渋いというか、こだわりが強いというか、ひじょうにマニアックであります。
個人的には大歓迎だけどね。
自由自在に気持ち良さそうな表情を浮かべて熱演する、ギターの革命児SOGOくん。
これだけ荘厳な響きを伴いながら弾けたら、さぞかし爽快でしょうな。
もちろん血と汗と涙の成果だ。
努力は決して裏切らないということを、ここに証明してくれたようなものだ。
能書きばっかりたれている頭でっかちな輩も、少しは見習ってくれたまえよ。
有限実行。
「実はこんな格好をしていますが、クラシックギタリストでもあるのですよ。
ここからはバッハとか色々な曲をそれぞれに1分ほどしかないけれども、3曲ほどやりたいと思います。ちょっと待っててくださいね・・・・いきます。
「カンタービレ(パガニー二)」
ラテン語で「歌う」という意味なんだそうです。
雄大なるメロディにボリューム奏法を絡めてエレキギターで再現するSOGOくん。
やはりタダモノではない。
単なる3コードのロックンローラーには絶対できない芸当。
よほどの自信と実力がなければ、こんな難解なる曲をセレクトしないよね。
場面一転してメドレーで「フグエッタ」
これって、バッハでもビバルディでも、イングヴェイでもない、SOGOくんのオリジナル。
「フゲッタ」に対するオマージュか?!
この曲はリハでも取り上げていたからマサが質問した。
「あれってイングヴェイ?」「いや、オリジナルだよ。
練習用に作った曲」といたって涼しい顔で解説してくれました。
恐るべしだ!どうやったらあんな曲を生み出せるんだい!?
「パラフレイズ」
これもオリジナル?
ある曲のソースを、エレキギター用に置き換えて組み立てた実験作品?
今度、機会があったらゆっくりと尋ねてみようっと。
それにしても貴重な体験をさせてもらってるなあ。
単純なロックコンサートでも、純粋なるクラシックコンサートでも聴くことのできない面白い試みだ。
「これに似たような曲がありますよね(笑)。
どう聞いてもバッハに聞こえる。
オリジナル曲だと言っても、バッハだと言われるんですよ。
時間、余ってるね。35年くらいずっと弾いている曲で締めくくってみたいと思います。
ちょっとやかましいけど、イングヴェイ・マルムスティーンで・・・・・ファー・ビヨンド・ザ・サン!」
十八番ともいえるトドメの一撃が炸裂。これは「わかば」の時にも取り上げていた極め付けのレパートリー。
もうラストはこれに尽きますね。
ギター弾きにとっては恍惚のヒトトキ。
マサも以前によくライブ演奏していたお気に入りの曲だから、心情が読み取れる。
SOGOくんは持てるだけの力を余すことなく出し尽くす意気込みで鬼気迫る圧巻のアクション。
前後左右に動き回って休むことなく、マシンガンのごとく音をタップリとはじき出す。
目にも止まらぬ速射砲のごとき。
ギター魔術師のようだ。
息をもつかせぬ過激すぎる進行に、目まいが襲ってきそうだ。
中盤に差し掛かり、キーボードとのソロでの攻防ではテンション・マックス。
エクスタシーに達した箇所でブレイクの連続。
そこから怒涛のエンディング。ここも一筋縄ではいかない。
熱気溢れる30分のギター・バトルもこれにて終焉となりました。
いやあ!良かったよ。
またすぐにでも続編を拝ませてね!
サンキュー!!

3,MURAKAMI☆TRIO

19:20~19:50

さあ、早くも中盤に差し掛かりましたよ。

STAとのタイバンは4ヶ月振りの3人組みが満を持しての登場と相成りました。

この日唯一のトリオ編成にして、またもやオールインストバンドへとバトンタッチ。
しかもギター&ドラムレスというユニークさ。

2019年11月夕張ファイブペニーズのSTA企画「リブレーション」以来だね。

ジャンルを説明するのがちょっと難しいのです・・・ジャズ・ポップロック歌謡???

オールマイティにカヴァーするという大役を、堂々いともあっさりとこなしてくれました。

2016年の2月「小樽公会堂・雪明かり」やモダンタイムでもSTAとタイバンを組みましたが、ここ数年はキーボードとしてミサト嬢を新たに迎え入れてのライブです(YAMAHAを使用)。

彼女とマサは練習スタジオ・ロビーでムラカミトリオ・リハ時に何度かお会いしていましたが、驚いたことに現在の彼女の職場上司がマサの以前の上司なのですよ!

これは衝撃だ。

今の北海道音楽関連でのマサがあるのも、この恩師あってのこと。ずっと今でも年賀状でのやりとりは続いています。

「ヨロシク伝えてね!」とミサト嬢に会うたびお願いしてます。

さて、この日は彼女しかキーボード・プレイヤーがいないので早々とステージにスタンドごと機材一式をセット!
驚いた事にミサトちゃんは、ファニー曰くライブハウス初体験なんだそうです。
さぞかし新鮮でしょうね。

で、バンド名からもすでにおわかりでしょう!

STAのトランペッター、ファニーのリーダーバンド。

STAホーンメンバーによるプロジェクト。

彼はこの日の出演者中、ただ一人の掛け持ちミュージシャン。

で、このバンドも急遽参戦してくれたのですよ。

STAの強力なる底力を見せつけたラインナップ。

ファニーはつい先月の29日にもピグスティで、見事復活を遂げたヘルハニーズを率いてライブ出演をしたばかり。
短期間でピグスティにて3ステージをこなすという相変わらずの超多忙ぶりです。

アップライト・ベーシストは、おなじみのシロクマさん(アリアを使用。ボディは空洞で、PUはマグネットとピエゾも内臓。ピエゾはオフ状態に設定しているそうです)。

そのシロクマさんは、懐かしき流行歌を聞かせるトリオのウッドブロッカーズとして、今までSTAと何度もタイバンを組んでいます。

その時には黒いサングラス着用というコワモテ姿でウッドベースをスピンさせるという小技まで繰り広げてくれましたが、ここではいたってクールな佇まいで、落ち着き払い黙々とボトムラインを牽引。

この日も早々と一人で愛車を駆使して会場入りした、シロクマさんとマサは挨拶を交わしました。

お互いに近況報告。 近年はスバルが力を入れているエゴイズムラッピンに久留さん共々加入しています。

1曲目は、

「恋のバカンス(ザ・ピーナッツが1963年の4月に発表したヒット曲)」

アッと驚く斬新なる幕開け。

アダルトな雰囲気満点。

ジャンルの壁なんてこのバンドにかかれば一切関係なし。軽く超越しています。

ムラカミトリオ、定番中の定番。
お茶の間でも知名度が高く、各世代間でも親しまれているスタンダードをオープニングに持ってきた。

ファニーのトランペットが昭和歌謡界の情景を渋い響きで描きあげています。

この日のサウンドバリエーションを狙った心憎い演出かなあ。

それに追随するキーボードソロや、シロクマ氏のグリッサンドやミュート・タッチ音が、生々しく弾き出されて効果覿面。

中間部分でのベース&ピアノ・ソロも、本家以上にジャズ・テイスト満載。

4ビートをフルに生かしたスイング感がご機嫌だ。
さすが十八番のナンバーをセレクトしただけあるね。

でも全体的にじらし気味、グッと落ち着き払って抑えているところが心地よきテイストを醸し出している軽快なるミュージック。

MCもファニーが兼任。

「はい、どうも。はじめまして!改めましてムラカミトリオです。宜しくお願いします。

そんな訳でして、この箱は初参加です。
ピグスティはロックン・ロール系が中心のライブハウス故にトゲ付きの革ジャンを着てくればよかったかなあ…と今後悔しています(笑)
暑いね〜…あいつが俺を狙ってるんだなあ(と観客後方中央に設置されている暖房機の熱風噴射口を指差す。沖野君は気をつかって暖房を強めにしてくれたんだけど、ヒロリンも暑い、ともらしていたのでここでスイッチオフ…)

いつもこのような感じで場所によって臨機応変に演歌、映画音楽、スタンダード・ジャズなどを織り交ぜて披露しています。

先ほどの1番目、2番目に出演したソロの方達。凄いなあ。よく緊張しないで演じてるなあ、と感心して見てました。」

「緊張してるよ!…アンコール!(笑)」と早くもヒロリンからラブコールが飛んだ。

「やはり1人でやるのは大変です。プレッシャーが半端ない。間違いをおかすとモロバレ。自分もよくデモンストレーションでソロを披露するのでよく気持ちがわかります。

我々はマイペースに活動していますが、かろうじてピアノのミサト嬢が平均年齢の引き下げに貢献してくれています(笑)。

さて、次の曲はどうしよう・・・と思案しました結果、それならば、じゃあということで・・・元ポリスのスティングをちょっとやってみようと思います。」

「おおおお!!」と会場全体に驚きのどよめきが沸き起こる。

「最近、やっとスティングの良さがわかってきました。そうでもないかい?

ミディアム・テンポでイングランドのイメージをお届けしたいと思います・・・・イングリッシュマンインニューヨーク!!(4:32。1987年10 月にリリースされた2枚目のスタジオソロアルバム、ナッシングライクザサンからのサードシングル。)

よろしくお願いします・・・1・2・3・・・・」

ウッドベースがイントロを円熟のテクニックでキープ。

当然、歓声が湧き上がる。

(これで掴みはバッチリとオーケー!)

マサもお気に入りさ。

スティング節はいつ聞いてもどんなアレンジでも、かっこいいし痺れるんですよね。

ジャズ、レゲエ、ポップ、ロックと贅沢すぎるほどな味付けが施されていて素晴らしい楽曲。何度聞いても飽きがこない。

ファニーここでは、トランペットがメロディーラインを一身に請け負っての独壇場と化す。

帝王マイルスデイビスばりにミュートをかましてよりエモーショナルに。

ムーディーな心地良さに満ち溢れていて、グッときます。

琴線をビンビンに震わす、ナイス・セレクションだね。

観客も、皆酔いしれています。

ピアノとベースは、さりげなくバッキングにまわって盛り立てています。

後半はピアノ・ソロにチェンジして、ブレイクの連発からファニーのしっとりとしたエンディングへ・・・・。

「という感じで、ネットリとした曲をお送りしました(笑)。

はい、いかがでしたか。

私は数年前からコミュニティFM札幌村ラジオで、毎週土曜日午後2時からムラカミアキラの楽しい音には福来る!という1時間生番組をDJ担当しています。

独断と偏見でコレクションの中から音楽を紹介していますが、STAマサさんもゲストで出演してくれたことがありました。で、記念品として粗品もプレゼントしています(欲しい!の声)。ブランド物ゼブラのボールペン(爆笑)!滑り止めのゴムまで付いている!(大爆笑)

世界中でこの番組でしか入手できないという、激レアな一品。

皆さんも是非出演してください。イベント企画、ライブ告知で番組を占拠して30分は喋っていただきます。」

と、ここで誰かの携帯電話から着信音が発せられる。

「あ!?電話だ・・・・あれ、シロクマさんのかい??」「もしもし・・・・今出れません・・・・」

またしつこく鳴る・・・・「しばらく出れません・・・・・こちらから電話しますね。」

その間中、観客はジッと待っている。

「シロクマさんの電話タイムを楽しんでいただきました(笑)

新型コロナウイルス対策として両隣りのメンバーらはマスク姿。さすがに私は奏法上マスクは無理。
いっそのこと、タイガーマスクか月光仮面になろうか?(笑)
今はマスクをつけていないと白い目で見られる嫌な世の中。
私事ではありますが、去年の冬から咳や喘息で困っています。この時期にきてね…!なんとか治りましたが。
村上トリオは色々と面白いレパートリーを用意しています。

次の曲も聞けばわかりますよ。宜しくお願いします。・・・・時の流れの予想図Ⅱ」

キーボードのイントロで、もう納得!

テレサ・テンとドリカムによる、夢のような合体ヴァージョンだあ。なんて素敵なコラボレーション。

もちろんバカ受けしていたよ。

腹を抱えて大笑いさ。

もう皆、リラックスしながらアット・ホームな雰囲気が漂う中、自由気ままにこの空間を堪能しています。

思わせぶりに、自然と連結する「時の流れに身をまかせ」が姿を現すたび、一気に微笑ましいシチュエーションへと場が豹変。

ミサト嬢も弾きながらニコニコ。

それだけにとどまらず、最後は観客全員で大合唱が始まった。もの凄い現象。

演奏だけでも大変だろうに、なんという遊び心。

でもトランペットソロで決めるところはガッチリと引き締める。
ファニーはドリカムサイド、ミサトちゃんがテレササイドを担当。
交互にパートを移る構成も自然でスムーズ!

余裕シャクシャクに繰り広げていきます。

イキなREMIX。一体全体誰のアイデア?!

「こんな風に趣向を凝らしてやっております。今後とも宜しく。次は手拍子をお願いします・・・・・・・コーヒー・ルンバをお届けしましょう!(西田佐知子)」

まず序盤はボサノヴァの巨人セルジオ・メンデスの代表作品「マシュケナダ」ではじまるというサプライズなる豪華オマケ付き。アップテンポな鍵盤タッチで面目躍如。

軽快なるラテン系タッチのリズムから本題の昭和歌謡へと繋がっていきます。 

当然メインはファニーが堂々の嘶き奏法。

和気藹々のマニアックな空気感は、このバンドが持ちうる最大の武器でしょう。

通受けを狙ったかのようなしたたかさ、ありとあらゆる箇所にオタク心をくすぐる味付けが笑いも交えつつ施されていて、素晴らしい。

異国情緒あふれる、一種不思議なムードが蔓延。
癖になりそうな世界へと誘う。
狙いは的中⁈

最後はミュートを装着したファニーによる、リアルすぎるくらいのロング・トーンが轟き渡ってフィニッシュ。

「少し受けたね(かなり受けていたよ)・・・まあいいや!よし、今年はこれへヴィーローテーションでいこう!

メンバー紹介にうつります。」

と、ここでファニーが懇切丁寧、敬意を込めつつ2人を紹介。

「キーボードのミサトちゃんはここに来るのに本通りと本郷通りを勘違いしてしまいました!
ベースのシロクマさんはプリアンプが壊れてしまったのでダイレクトにアンプへインプットしています。
そして私がファニーです。
よく自分の紹介を忘れてしまうんですよね。
宴会の幹事をやっているのに自分がお金の支払いを忘れていたりとかね!
イエイ!!そんなわけでして、

去年はよくライブをやりました。

16本!結成5年目で最多記録。この勢いにのっていきますよ。

私事ではありますが、猫を6匹飼っています。

去年また1匹増えました。雉白のマンチカン。もう名前も決まりました。マー坊です。

(クロネコヤマト宅急便のウンチクにヒロリンは感銘を受けてた!)

猫の話題が出たところで、ジブリ映画・魔女の宅急便から・・・・海の見える街(久石譲)という曲をやりたいと思います」

マスクを外したシロクマさんはここでもベースが勢いよく唸りをあげ的確なるイントロを奏でて、ピアノがサビのパートを追随。

普通は四拍子なんだろうけど、ちょい捻りを加えて三拍子のワルツに仕立ててみた。
やっぱり一筋縄ではいかない、したたかなる策士集団。

ファニーがメインの歌メロを、再びトランペットで吹き鳴らしながらも猛アピール。

咽び泣くアレンジセンスが斬新で粋だね。

トランペットとピアノによるアンサンブルも光っている。

心なしかセンチメンタルな気分に浸ってみるのも一興。

「いいでしょ!」とファニーはドリンクを一飲みしてご機嫌。

「はい!え~、さあ、どうしようかなあ・・・

ライブの告知をさせてください。
4月25日ライール。ゴールデンウィークに突入すると厚別春祭りに何回も出演します。
5月17日は小樽ビールイベントにちょっと出よう!
6月は予定が無いけど、7月にはシティジャズ。生ピアノが
ある会場を希望!…と言えば何処になるか、大体わかるでしょ!

あ、そろそろいい時間になってきましたね。最後の曲にいこうかな。今年になってから色々とやった事柄をネタにしながら進行していますが、つい最近というか、去年末にスコアを作りました。ちょっと綱渡り状態ではありますが、アストル・ピアソラで・・・・・liberdango・・・・・

ピエトロじゃないよ。タンゴじゃないよ、ダンゴ。

・・・・お聞きください・・・・」

客席から歓声が沸き起こった。「まじかい!!??」「ワー!!」「大好き!!」

リズミカルなピアノに、さりげなく絡むミュート・トランペットが官能的で、思わず身を乗り出して聞き入っちゃいます。 

オリジナルではアコーディオンが主役のところを、美味しく料理。

この憧れのアルゼンチンタンゴワールドには、誰もが引き込まれてしまいますね。

特に日本人受けが良いようです。

遥か遠くの地ではありますが、共通する古き良き哀愁の旋律に対する想いは一緒なのかも。

温故知新。

しかもだよ、タンゴつながりで洒落た趣向を凝らしてもくれました。

なんと「団子3兄弟」のフレーズが、ミサト嬢の鍵盤からいきなり飛び出した。

このあわせ技には思わずビックリ仰天で爆笑。予測していなかった驚愕の展開だ。

隠し球の連発。

今度は「クロネコのタンゴ」にもチャレンジして欲しいなあ・・・と密かに欲張りなリクエストをしておきます。

しかし、許容範囲の広いこのバンドには、いつものことながらも、敬服しちゃいますよ。

一体全体どれだけ秘密兵器の引き出しがあるの!?

お楽しみが目白押しだあ。

ベース・ソロでスポットライトを浴びた、シロクマ氏も意気揚々と自己主張。

「最初からやれい!」(ヒロリン)

「(笑)今日はありがとうございました」

万雷の拍手を一身に浴びていました。

****これにてpart,2はお終い。

残すところ、あと2バンドです。

これがまたアクの強いクセモノたちばかりだっていうんだから始末におえないよ。

それではまたねー!!!****

 












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ZEBRA(chicago)

2020-03-11 19:53:56 | CHICAGO

説明

シマウマは哺乳綱ウマ目ウマ科ウマ属 のうち、白黒の縞模様を持つ系統である。 数種からなり、それらは単系統をなす。和名はシマ「ウマ」だが、ウマよりロバの系統と近縁である。 ウィキペディア
masa's art chicago logo respect gallery


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VOL,174 白石LIVE HOUSE PIGSTY(PART,1)

2020-03-10 18:44:15 | Live Set List

STA企画LIVE

2020.3.8(SUN)

「LIBERATION52」

啓蟄を過ぎて、遂に本格的な春の到来。ここのところ寒暖の差が激しく体調を崩しがちな日々が続いております。

周囲を見渡してみても具合の悪そうなバンドマンが続出。かくいう私も風邪にやられちゃいましたよ、久し振りに。

ちゃんと注意をしていても、一瞬の隙をついたかのように襲われちゃいました。

ライブの日が近づくにしたがい必死に治療専念。

その結果ですか??・・・・なんとライブをやったらすっかり元気になっちゃいました。あれほど熱、咳、だるさ、体の痛みに苦しんでいたのに。

今までにもこういう経験は度々ありましたが、たぶんバンドマンにとっては最高の特効薬がライブなのでしょうね(笑)。

まあ、何はさておいても、やっぱり健康が1番ですな。

元気な体がなければ何も行動に移せませんからね。S・T・Aのメンバー達も練習はもちろんのこと、その辺もバッチリと管理しつつ3月のライブを無事に迎えることとなりました。

出かけ間際に空を見上げてみたらば天候は良好。

場所は去年の4月21日(SUN)にひきつづき、またまた「ピグスティ」

12号線と環状通りがクロスした所に位置するこの会場は、JR白石駅にも近くて、素晴らしい環境のハコです。

オーナーのナイスガイ・オキノくん、いつも大変なのにありがとう!

ここは元々「白石会館」という映画館だったので、ようく見渡してみると、そこかしこに往年の面影が点在しています。

ロビー正面にある受付カウンター(映画入場券のもぎり窓口だったんだね)は今回閉鎖して、全ての業務はホール受付にて行います。

階段を降りる途中の頭上中央に燦然と掲げられた「白石会館」のミニプレートが神々しい。

左手には楽屋控え室(頭上注意)。

この部屋はかつて映写室だったのです。

だから壁には穴が数個残っていて、そこから映写機がフイルムを回してスクリーンに映像を送っていたんですね(もちろん穴は現在塞いであります)。まさに「ニュー・シネマ・パラダイス」の世界そのまま。

ホール内はイスを取り外した映画館という感じ。(年配の人たちや足腰を痛めている方達は長丁場だとちょっときついみたい・・・)

スタンディング場内の周囲にイスが点在しているというシステム。

横幅のある高いステージ、広々としたアリーナと申し分のないシチュエーション。

照明なんかも綺麗で、ハデハデにカラフルなんですよ。

飲料用自動販売機には懐かしき「ガラナ(残念ながらこの日は売り切れ・・・)」「ドクター・ペッパー」なんかもなんと100円で(!!)売っていて昭和テイスト(皆さんも衝撃を受けてご満悦。カバちゃんもお気に入り)がぷんぷん。

一気に古きよき時代へとタイムスリップしたような気分。

もちろん受付でもドリンク販売を行っています。

練習用スタジオもホールの隣にバッチリ3部屋完備。

で、今回は5バンドの出演ということで、オーナー・オキノくんのご好意によりAスタジオ(廊下の手前)を楽屋、荷物置き場、飲食喫煙場として特別に開放してくれました。

なんという太っ腹なことを。皆、大感謝していたよ。

さて、午後4時からリハーサル開始。マサは早めに到着したのに、もうすでにバンドマン達が楽屋入りしていて賑やか(スタジオ練習のバンドマンもね)!

パーキングもギリギリで満車です。

タイム・テーブルにしたがって各バンド20分程度の持ち時間内で、セッティングとリハーサルを順次こなしていきます。

全5バンドといってもジャンルがバラエティに富んでいてゴージャスな空気感(笑)。

それぞれが様々に個性的なサウンドを聞かせてくれそうで、個人的にも楽しみにしていますよ。

このピグステイはどちらかといいますと、オリジナルをこなすロックンロール、グランジ、オルタナ系からパンク系の若者バンドが中心となって利用しているのです。

これはオーナー・オキノくんの趣味かな?

でもかえって、STAのようなバンドも新鮮で重宝されてもいるのですよ。

特に今回はベテラン・バンド目白押しで刺激的。

ここのところライブイベントといえば膨大な数のバンドが出演、長尺な時間を費やして行われるのが常だったから、たまにはこのようなコンパクトでタイトな流れも、ほど良いペースでこなせるし、観客もじっくりと見聞きできるしで、熱気維持の意味でも好条件だと思いますよ。

当然、実力のあるバンドが集結しての話ですが。

そして、毎日報道され続けている「新型コロナウィルス」
一体全体、地球全体はどうなってしまうのでしょうか・・・?
当初、多くの日本国民達は遠い国の事件くらいの感覚だったはず。
それがあれよあれよと言う間に感染。
あっという間にとんでもない事になっちゃいましたね。
ありとあらゆるイベント、コンサート、スポーツ競技や式典、卒業式までもが中止の憂き目にあっています。
かくいう私も今年のプロ野球ファイターズ戦はオープン戦からガッツリと足を運ぶ気、満々だっただけにガッカリです。
当然、周囲のライブもことごとく中止。
スタジオ練習もキャンセルが続出。
私は様子を見ながらも「リブレーション」開催の方向で動いていました。
賛否分かれるでしょうから表立った告知はうちませんでしたがね。
STAも3人が離脱。即座にメンバー間の協力で心強いサポートを得て事無きを得ました。
予想はしていたのですが、決定済みのタイバンからも続々とキャンセル連絡が入ります。
大丈夫!楽しみにしているよ、との励ましをもらいましたが、メンバー1~2人が職場や家族からノー!と言われたら断念するしかないもんね。
これは仕方のないこと。
本当に毎日毎日、ネガティブな事柄だらけ。
相当の混乱を招きました。ギリギリまでね。
結局は5バンド体制で固めてタイムテーブルとフライヤーの制作。
それでもSTA以外のバンド全てがキャンセルとなってしまいました。
逐一、タイムテーブルやフライヤーを書き直していましたが、これほどの変更事項は初体験。
何十年もライブ、バンド活動していますがね。
相手がウィルスじゃあ太刀打ちできない。
そこはそれで、ピッタリとピースははまるもの。
おかげさまで懐かしい面々が駆けつけてくれたのです。
異色中の異色なミュージシャン大集合。
これほどバラエティなメンツも珍しい。

結果を述べちゃいます、はい。

今回のライブイベントは最初から最後まで一切だれる事もなく、常にアットホームな空気漂う中で大成功でした。

これも対バンド、スタッフ、そして温かいオーディエンスのおかげだね。

感無量の極致。

詳細はこの後記載していきますよ。

それと忘れ物がやたらと多かったのも特徴。またすぐにでもここへ戻って来たいほどに全員から好評でしたよ。

楽屋、ロビー、地下通路、ホール内とミュージシャン達がリラックスしています。なにせゆったりとしたスペースゆえに、のんびりとした気分に浸れるんだよね。

いつもはオキノくんがほとんどを1人で取り仕切ってスタッフ業務をこなしているのですが、前回、なんとオキノくんは多忙のため、不在との事で、アンナちゃんがミキサー、受け付けはハシバくん、照明はモエちゃんがこなしてくれました。

STAの本番に間に合うよう、律儀なオキノくんは会場へ戻っていましたがね。

ここのスタッフは皆、腕も抜群!今回オキノくんはサポート役に回って中心で音響関連を仕切るのはやはりアンナちゃん。

受付譲のモエちゃんはオヤスミだった・・・・残念。

この子達がこれまためちゃくちゃに可愛くて性格がいい。

バンドマン達の人気者。(今回も前回もハシバ君はお休み)

これはこれで期待しちゃいます。

ホール内では早速そのミキサー担当のアンナちゃんにマサはご挨拶。

この女性は高校時代からここのアルバイトをしていたそうで、想像以上に仕事の要領が巧み。

バンド連中が驚愕していましたよ。

何度もあの高いステージにピョンピョンと駆け上がるしね!(笑)

キュートな笑顔がはじける女性。

男性たちから大評判でして、一緒に写真撮影しているちゃっかり者も出現。

スタッフ2人が各持ち場を忙しく動き回って

ミキサー、照明、セッティング、販売、受付等全てをこなしています。

ミュージシャンらの無理難題にもクールに対応してくれる頼もしき存在だ。

凄い!頭の下がる思いだよ。

しかも、しかもだよ・・・・本来ならば前売り1000円、当日1200円だったのさ。

それを全て1000円で統一してくれました。

こちらサイドが恐縮しちゃうほどに欲がない。

コロナ対策として喚起、除染、除菌消毒なども徹底して行ってくれています。
カウンターには品不足で問題視されているマスクも希望者にプレゼントするという徹底振り。(買い占めてはいませんよ・・・とのこと・・・笑)どうです。ここまでやってくれるライブハウスなんて、そうそうないですよね。

ピグスティ初出演のバンドが多く(S・T・Aメンバーも初体験者が多数)、皆新鮮なのかあちこちに興味津々。

スタッフやマサがバンドマン達からの質問に逐一対応。

S・T・Aもメンバー7人で綿密な打ち合わせ(久し振りの野郎組だ)。

各バンドがリハーサルの時間内に演奏できる曲を決めて本番さながらに図太い音を轟かせていました。

モニターの返しバランス以外は、ほとんどこれといった問題もなく各自で最終チェック。

いくつかのバンドは結局、リハなしのぶっつけ本番。

マサは全タイム・テーブル表。全バンドの編成表、そしてSTAのセットリストなどを提出。

アンナちゃんは細かなことにも手馴れたもので、マサのワイヤレス2機を即座に対応してくれて安心です。

ワイヤレスの周波数帯域チェックも無事に済ませてくれました。

廊下でウォーミング・アップをする者、ストレッチを欠かさない者、ずっと真剣な表情でスコアとニラメッコしている者、タイバンと歓談をしている者と様々。

飲食物の持ち込みも全て自由なので、弁当を広げてパクついている食いしん坊も出現。

正直な話、この日は、札幌&小樽のあちこちでライブが行われています。

よって多少の不安があったのですが、いざフタを開けてみると開場と同時に気心の知れた連中ばかりゆえに拍手、歓声が絶え間なく送られるという和気藹々のライブ・イベントとなりました。

MASAによる恒例自主企画「リブレーション」も遂に52回目を迎えることとなりました。

このリブレーションというタイトルは、シカゴの記念すべきデビューアルバム「シカゴの軌跡」最後に収録されている長大なるインストウルメンタルから命名したもの。

邦題は「解放」。トロンボーン奏者ジェームス・パンコウによるアドリブ合戦が凄まじい傑作。ロック、ジャズ、ソウル、ファンク、そしてアバンギャルドなジャンルまでジャンルの壁を軽く超越するほどに幅広く導入されたなんでもありの世界!ということで、まさしくこのイベントタイトルに相応しいと思います。

これがすこぶる好評でご機嫌だ。

17:30 OPEN

リハの最中、アンプ接続に時間を要してしまったバンドがいたためにちょい押し目で開場。

さあ!なんとかかんとか準備万端整いましたよ!!

令和2年のSTA企画ライブはじまり!はじまりだあ!!

 いつものようにマサはアンナちゃんが用意してくれたマイクを手にミキサー横の後方よりの手馴れたご挨拶、そしてライブの主旨から注意事項、全5バンドを丁寧に紹介。

早々と熱気ムンムンで期待度大だね。

会場に設置されている機材は・・・・・
ベースアンプヘッドはギャリエン・クリューガーとスピーカーはアンプグ。
ドラムセットはラデイックのバスドラヘッドがやたらと目を引くブルーシェル仕様。
ギターアンプは2台。
お馴染みのローランドJC-120
マーシャルJCM900

BGMにシカゴ「ホットストリート」CDが流れる中、華やかに開演を告げます。


1、ROKO
18:00~18:30
マサによるアナウンスに導かれて華麗に登場したのは、ご存知の歌姫ロコちゃん。
通称ヒロリンだ。
もうこれでわかったでしょう!
そうなのですよ。
あのホーン・セクションを擁する大所帯バンド「マイ・ソウル電気楽団」のソウルクィーンだ。
何度もタイバンを組んで、その圧倒的な歌唱力でオーディエンスを圧倒し続け、多大なるインパクトを与えてくれていた女性。
大ファンのマサは「札幌のアレサ・フランクリンかジャニス・ジョプリン、はたまたティナ・ターナー、そしてスージー・クアトロ!」と密かに且つ声高らかに呼んでいます。
ここ最近、バンド活動からご無沙汰気味だなあ・・・淋しいなあ・・・・・と思っていたら、ちゃんとアクティブに音楽していましたよ。これは嬉しいことだ。
実は彼女長年の夢が、ここにきてやっと開花したのだそうです。
それがアコースティックによる弾き語り。
ずっと知っていたんだけど、中々にスケジュールのタイミングが合わず延び延びの状態に・・・・でもこの日ついに生で体験できました。
めでたし、めでたし。
「チャーリー」という、これまた非常に懐かしい伊達男までをも紹介してくれたよ。サンキュー、ヒロリン!。
さてさて、そのヒロリン、通称ミソデンではコスチュームは毎回煌びやかにセクシー度全開で派手に悩殺しまくってくれるのですが、ここではサウンドコンセプトにそって至ってシックなイデタチ。これはこれで新生面として魅力的ではありますな。
グッと落ち着いた大人の女性モード。
使用ギターは小ぶりなK,YAIRI/SR2Eのサンバースト。
現在では入手困難な貴重なる1本。
責任重大でプレッシャーのかかるオープニング・アクトという大役を本人たっての希望で担ってくれました。
軽く調整がてらに、音出しと歌い込みを終えていざ本番!
いつもはイスに座ってプレイするそうなのですが、この日はスタンディングにチャレンジ。
「皆さん、こんばんは~!」
ニコニコスマイルではじまった。
1曲目はオリジナルで「ミラクル」
愛器を携えて元気一杯の歌唱。
譜面台に置かれたスコアを必死に目で追いながらコードストロークするお姿は、初々しくって感動的ですらあります。
本人いわく「相当に緊張していた」そう。
そんな風には全然見えなかったけどね。
暖かなオーディエンスに囲まれて場数をドンドンとこなしていけば、余裕滲ませてガンガン、ジャンジャンいけるんじゃないの。もうその日もそれほど遠くないような気がします。
そんな健康的なる空気を振り撒くヒロリンに導かれて、自然とどこからともなく手拍子が打たれる。
本人による曲の解説
「趣味の登山で知り合った産婦人科医の方が素敵なことを教えてくれました。
この世に生まれる確立は、宝くじに1億円100万回続けて当たる確立なんだよって。
それは何年も前なんだけど、忘れられなくて歌にしてみました」
なるほどなあ・・・・目から鱗が落ちるようなお話だ。
そうこうしていると、
「あれ!?間違った・・・」とつっかえる部分もご愛嬌。こんな激レアシーンも、ある意味では見せ場の一つだ。
これもヒロリンの人柄が成せる技。
応援の声があちこちから飛び交う。「頑張れ~!」
それにしても迫力ある声量はいまだに健在で衰え知らず。教会で毎週賛美歌を歌っているだけあってさすがだ。
「あらためましてロコです!
マサさんが言っていたとおり、ミソデンは現在活動休止中なんです。
で、どうしてもアコースティック・ギターの弾き語りがずっとやりたくてやりたくて、私のわがままで時間をもらってライブ活動をしています。
私は不器用なもので、バンドとソロの両立ができないのです・・・。
Bマイナーとかもうまく押さえられないし・・・・(笑)。
そんなわけで、弾き語りをやり初めて今日は人生4回目のステージです。
よろしくお願いします!
次の曲は・・・・レイ・チャールズの
ヒット・ザ・ロード・ジャック!」
ここはヒロリンの真骨頂。
ブルースのフィーリングをタップリとまぶした、鬼気迫る歌唱力に誰もが釘付けだ。
でも自ら歌詞を書き変えたのだそうですよ。
その妥協を許さない完璧主義に拍手喝采。
懇切丁寧に愛情タップリかけて取り組む姿勢が素晴らしい。
ヒロリンは「イベント全体のクオリティを下げないように必死」と言ってたけど、どうしてどうしてチャーミングなキャラクターは誰からも愛されるヒロリンならではのもの。
皆が食い入るように見入っています。
それにしてもこの曲は、どこまでも黒っぽくて魂に染み入るなあ。
耳に馴染みのある曲だけに、思わずリズムをとりながら口づさんでいる人もいたよ。
「ありがとございます!
3曲目はキャブ・キャロウェイのミニー・ザ・ムーチャーの歌詞をやはり自分で変えてカバーしました。聞いてください・・・・・コローナ・ムーチャー!」
やってくれたねえ~愉快痛快。
やっぱりライブはこうでなくっちゃあ!
気持ちいいなあ。
歌詞の一語一句に、風刺がピリリと効いていて爽快そのもの。
はい、またまたヒロリンからの解説ですよ
「今、巷をにぎわせている嫌な新型コロナウィルス。
私はそれほど恐がってはいませんよ。
もちろん高齢者、健康上問題のある方は脅威だから気をつけなければいけませんが。
でも例えば今日ここに集まってくれた、健康そのもので規則正しい生活を送っている方達は、必要以上に恐がる事はないと思います。
ちゃんとうがい手洗いをしていれば安心だとおもいます。そんなことを歌にしてみました。
この状況下なので、一部の人達に捧げます。
途中にコール&レスポンスがありますので、よろしくお願いします!!」
あまりにも有名な掛け合いの場面では徐々にヒートアップ。
手を変え、品を変えてのヒロリンに導かれて俄然燃え上がってきたよ~!!
凄いなあ。ついつい笑顔もこぼれるヒロリンのマジカル・ワールド展開。まんまと術中に陥ってしまった。
「4曲目はまたオリジナルです。
・・・・・・迷子の一匹」
ヒロリンは神聖なるクリスチャンゆえに、このタイプの歌には求心力が絶大。
しみじみと響きわたるメッセージがありがたくもあり、ほのぼのと心洗われます。
はっきりと伝わってきたよ。
これもまたヒロリンの別の顔。
ドンドンと新境地を開拓していってね。
解説・・・・「聖書のルカ福音書15章4節にある箇所を取り入れて作りました」
それはそうと、ヒロリンにはちょっとした悩みがあるのだそうです。
内緒の話なんだけど、ピックで弾いているとギター・ホール内にピックを落としてしまうということ・・・・(笑)。
あれって落とそうと意識してもそうそう落ちないとおもうんだけど(爆笑)。
本人が気付いていないだけで、実は相当に器用なテクニシャンだったりしてね!そう言うわけでしてこのライブでは一度もピックを落とすということはありませんでした。
良かったね!
そういいながらも、ちょっとだけ、ピック事件を見たかった・・・なんていうと意地悪かなあ!まあ、それもライブならではの醍醐味ではありますが。
「化学の授業でMOLって習わなかった?!
ああ、知らないのは勉強していない人だね(笑)」
このMCでのMOLには意見が真っ二つに分かれた。
多分世代によってなんだと思います。
ちなみにマサの周囲では知っている人はいなかった・・・・。
1世代前ならば当たり前のようにうなずいていたけど。
「時間の方は大丈夫ですか?」「あと10分もあるよ!(マサ)」
「韓国人のイ・ミンソプ牧師が作詞作曲したワーシップソングで・・・・・君は愛されるために生まれた」
ヒロリンが元気のない時に歌うと非常に励まされるゴスペルなんだそうですよ。
荘厳な歌詞の内容とメロディは、全ての永遠の愛について歌い紡がれてきたスケールの大きい作品。
それにしてもなんという美しくもストレートで安らぎをおぼえるタイトルでしょうか。
神のお言葉としてありがたく、受け取らせてもらいましょう。
さあ、ここいらあたりにきたらヒロリンもやっとリラックスしてきたようです。
肩の力のほどよく抜けて、体も温まり、硬さもぎこちなさもなくなってきたよ。
と思っていたら、あららら・・・・?!ラストソングだ。心底悲しい・・・。
「こんな事では駄目だ!ピン弾きを、いつかやる、いつかやる・・・と思い続けてやっと実現の運びとなった今日この頃(笑)。
誓います!目標は40本のアコギライブ。
なぜかと言うと4月生まれだからですよ!
その時には自分へのごほうびとしてギブソンのハミング・バードか、マーチンを買おうと思っています。
さあ、時間配分が上手な私。次の曲は誰でも知っているでしょう。
ヘンリー・マンシーニの作品で映画ティファニーで朝食を、の挿入歌。
ね、知ってるでしょ。アンディ・ウイリアムスでもヒットした曲。
ムーン・リヴァー・・・・」
締めくくりにはもってこいの憎いナンバーだ。
ヒロリンが徐々にオードリー・ヘプバーンに見えてきた。
あの名シーンが脳裏に浮かんできたよ。
繊細に爪弾かれるアルペジオにゾクッとしちゃった。味わい深き言霊。
ここでも歌詞を変えてカヴァー。無限の才能溢れるヒロリン面目躍如だ。
愁いを含んだ余韻に包まれながらもここで幕となりました。
まだまだ見ていたいけど、それはまたお次のお楽しみとしてとっておきましょう!
ヒロリンも心なしホッとしたのか、終わったとたんに表情もほころんで饒舌になってきたよ!
賑やかなるヒロリンはこの後もマスコットガールとしてずっと場を和らげてくれました。
ひとまずは、お疲れ様でした!
とっても貴重な、良い意味アンニュイで不思議なヒトトキでしたよ。


****ライブレポートのパート1はこれにて終了。引き続きお楽しみください!****








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mahjong(chicago)

2020-03-10 05:35:09 | CHICAGO

麻雀(マージャン、繁体字: 麻將簡体字: 麻将英語: Mahjong)とは、テーブルゲームの一種である。を使い、原則として4人で行われる。中国を起源とし、世界中で親しまれている。

masa's art chicago logo respect gallery

 

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