三平下についた頃には もう7時を回っていたので 人も大分出てきています。
みんな泊まりだったのですね? 今まで誰にも会いませんでした。 お店の奥からは おはようございますの元気で明るい声が 飛び交っています。
さて 水芭蕉
ん? 無い!
二人には 尾瀬と言うとかならず載っているあの水芭蕉の風景が 直ぐにめの前に広がっているものと 勘違いをしています。 何処を見ても無い
それどころか 足もとは雪。 尾瀬沼の向こうに燧ヶ岳が凛として聳えているだけ
どうしよう? 聞いてみたいけれど なんだかあまりに初心者が見え見えで聞きにくい。
もう少し歩いてみよう。
尾瀬沼の周りを木道がしいてあるのに気づいて歩き始める。 向こうの方には人が集まっている。 きっとあっちの方だよ。
水芭蕉はまだ見つからないけれど 早春の風情を湛えた景色は申し分ない。
と足もとに水芭蕉が一輪(っていうのかな?)あるのに気付く。
「陽ちゃん 水芭蕉だよ!」 そりゃ大騒ぎ
良く見るとあちらにもこちらにも。。。
ちょっとやせているのか まだ早いのか 少々黄色がかった 水芭蕉。
だんだんにその数が増えてくる。
それにしてもなんて気高いお姿なんでございましょう? 初めて見たわけでは無いけれど 尾瀬沼や 燧ヶ岳や 雪などを背景として見る水芭蕉は特別美しく感じる。
苦労して上がってきたからかもしれない。
歩を進めるの連れて 水芭蕉の数はどんどん増えてくる。 姿もたくましくなってくる。
何が違うのかな?
そんな時ヘリコプターが頭上を飛んできた。 ロープに大きな荷物をぶら下げて尾瀬沼東岸の方を目指して飛んでいる。
ここでは車が入れないから生活物資はヘリコプターで運んでいるんだね。 当たり前のようだけれど 実際に運んでいるのを見たのは初めてだからちょっとびっくり。 自然を守る為に必要な不便を見た。 私たちは このぐらいの覚悟を持たないと 自然を守れなくなっているのかもしれませんね。
行っても行っても水芭蕉だけれど それに連れて景色も少しずつ変わってきて ここで帰ろうと言う気にはなれない。 何時までも浸っていたい景色だった。
レインコートを防寒着の代わりに来ていたけれど やはり寒い。 7度ぐらいだった。歩いてる間は汗かくんだけれどね。
尾瀬沼東岸の休憩所でおいしい珈琲と 大福をいただいて(変な取り合わせ?)小休止。
朝の様子から見ると嘘のように人がいっぱい。 人に会わないなーと不満げに言っていた息子も 少し安心したかしら?
もう少し もう少し
休憩所の先は いかにも沼という感じの広い場所で 向こう側に島がある。 その真ん中を川が流れている。 子どもの頃歌った童謡の春の小川の感じ。 つい歌ってしまう。
向こうの島からは 沢山の人が渡ってくる。
息子よ くやしいぞー やっぱり一泊二日はいかにももったいないって。
今回は下見って言うけれど こんな良い天気で こんな素敵な景色を 後ろ髪引かれる思いで立ち去るなんて。
途中で一緒に歩いたおじさんは 今年三回目っておっしゃっていた。
宇都宮の方だそうで そりゃ近いけれど 達人は 何度も何度も訪れるんだね
そのたびに違う景色を感じながら・・・ うん今度は 本当にゆっくり来ることにするよ。
はじめに行きたかった至仏や燧ヶ岳は7月1日からだって
初心者だもの どうせ行けなかったさと少し納得してみる。 確かに斜面の雪はかなり残っていた。
かなり無理矢理な行程だったせいか この日の宿水上高原プリンスホテルについたら 3時間ほど爆睡してしまった。 ポリポリ