前にも後にも誰もいなくなってしまったけれど時間は11時半頃。ここから尾根道を左に歩いていく。尾根道だから 少しは楽になるだろうと考えたのだけれど そうでもなかったな。
しばらくは 岩の道もあり 先を知らないので またあの大岩の登りに出会うかもしれないと思うと 不安がよぎる。
落ち葉をカサコソ言わせながら歩くのは楽しいけれど 思ったより起伏が激しい。
行く手が明るい。ああそこまで行けば頂上なんだ もう少しだよ。
そう思って自分を励まして登っていく。振り返る ずいぶん登ったね
あれ?
やっと登りついたと思ったら だだのピーク。 また下っているではないの?
がっかり。 登って登って振り返る。 日の光を受けて紅葉が美しい。私と一緒で盛りを過ぎているのに 脚光を浴びると輝く物らしい。
時々樹間に栗東の町が見える。馬のトレーニングセンターだろう。競技場のような建物が見える。
割合案内の無い山だけれど コールセンターに繋がる電話番号と コールポイントが沢山付けられていた。わからなくなったら ここに聞けっていうわけでは無いだろうけれど 少し安心。
二度ほどおおきなピークを越えてはぁはぁ言いながら辿り着いたのが頂上。
11時50分 まだ昼前。
頂上ではいくつかのグループが食事中。 あの姦し娘ならぬ 姦しおばさんもいる。
私が最後と思っていたけれど 主催者が最後を歩いていた。一緒に腰を下ろしておむすびを食べる。「下りは もうあんな岩下りは無いでしょうね?」
「いえ 長いこと来たこと無いから わかりません」
なんだって~ぇ? そう言えば名鉄のインストラクターは鶏冠山をけいかんざんと読んでいた。きちんと調べたわけでは無いけれど これはとさかやまと読むと思う。 ネットの仲間はみんなとさかやまと読んでいる。
一つ食べたら十分 姦しグループと前後したくないので 帰りを急ぐことにする。どうか 岩下りはありませんように。
暫くは 落ち葉かさこそ 静かな癒しの道。
ゆったりした坂道が嬉しかった。でもこの山そう簡単にくだれるはずはない。
途中から 足もと危なっかしい大下りが待っていた。 落ち葉のしたが見えないから 様子がわからない。
滑って大けがしないように すこしづつ ゆっくり下る。
でも 緊張で大汗。
この道は北谷線と言うらしいのだけれど いつも左側に大きく谷を臨み その向こうに鶏冠山のてっぺんを見て歩く。 谷を回って大きく周回するような感じだろうか?いつもいつも左手に鶏冠のてっぺんを見ているので何時辿り着けるか・・・・進んだ気がしない。
もう一度栗東のトレーニングセンターを見て その先に近江富士と言われる 三上山を確認してから ひたすら降りていく。
ひょこっと張りっぱなしのテントがある林道に出たときには ほっ! 転ばなくて良かった。
右手に不思議な駐車場が・・・ 誰も止めてはいなかったけれど 整備されて 車いす用の駐車場まである。
どこから来るのかな? 車椅子で登れる山では無いんだけれど・・・・
ふと思い当たった。登りでぶつかった分岐はたまみずきの道と言われ とても整備されていた。 この駐車場はたまみずきの道へ行けるんだ。
納得して林道を歩く。あと少しで 駐車場だった。無事に帰れた喜びがフツフツ湧いてくる。
ふと左を見ると 山肌がごつごつ 異様な様子をした山が見える。あ あれが金勝アルプスだ。 きっとそうだ。隣の山だったんだ。
そのごつごつした山容を見て 今度絶対行くと誓った。次の火曜日に ピーちゃんとどこかの山に行く約束をしていたので 絶対引きずり込もうと思った。
不思議な山 湖南アルプス。