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世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

技術に溺れるな

2012年10月22日 | 人生
家電業界が、ボロボロだ。

シャープ、ソニー…。


技術で勝ってビジネスで負けたと嘯(うそぶ)く幹部もいる。


これが今の日本の姿だ。

職人ニッポン。



日本が生き残るには商人(あきんど)ニッポンにならなければならない。


日本人は、どこかお金を汚いものと見がちだ。

お金に執着するものを蔑む傾向にある。


士農工商と言われた時代から商人は見下されてきた。


だが、その時代も実権を持っていたのは、

武士より商人だった。



なぜ日本はガラパゴス化し

世界から見捨てられようとしているのか。


それは、技術開発力には優れていても

それを売る術を知らないからだ。


どうだ!こんないいものを作れるのだ。

黙っていても売れないわけがない。


欲しかったら、取に来い、的な殿様商売を未だにやっている。




一方、海外のビジネスは商社マンが作ってきた。


ところが、

日本の技術が評価されメーカーは、

商社にコミッションを取られるより、

メーカー自らが売り込んでも売れると勘違いした。


大工さんが不慣れな家の営業までやってしまったものだからうまくいくはずはない。


セールスはセールスのプロに任せるべきだ。

大工さんは、セールスマンが取ってきた契約を忠実に実行して

立派な家を建てればイイ。


だがその大工さんも、海外で家を建てなければならなくなった。

さて、どうする。


オレは職人だ。

言葉なんて必要ない。

作品を見せりゃ、説明なんて必要ない。


こんな驕りがどこかにあった。



片や競争相手は、

技術力より言葉巧みに販売攻勢を仕掛けてきた。

しかも低価格で。


これではどんなに腕が良くても

胡坐(あぐら)をかいていたらひとたまりもない。

かくしてノミを研ぐことも忘れてしまった。



―――――――――――――――――――――

活路はあるのか。

ある。


営業力をつけることだ。

営業力とは、コミュニケーション力に他ならない。


営業は、売ってナンボではない。

売って、フォローしてナンボなのだ。


きめ細かいフォローをしてこそ、また買ってくれるのだ。

消費者は、商品だけを買っているのではない。


売る人も一緒に買っているのだ。


同じ商品を買うのなら、愛想のいい人、面倒見の良い人から買うのが当たり前だ。

そういう人なら、ほかより少し高くても買うだろう。


その人の進める商品なら、進んで買うだろう。


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通訳を介した会話にどれだけ説得力があるだろうか。

恋をするのに、いちいち通訳をつけるだろうか。


「ビジネスと恋は同じ感覚で」 と説いた。

魅力をアピールする力が無くては、どんなに商品(人)が良くても人は買ってくれない。


そもそも魅力がなければなおさらだ。

人間も商品も同じなのだ。

性能が良くて、長持ちして、見かけもよいものを人は好む。


そして、その良さをアピールしなければ分かってもらえない。


競争相手は、「嘘も百ぺん言えばホントになる」 ことを知っている。

そんなやつを相手にしなければ、飯は食っていけない時代なのだ。

プライドだけでは荒波を乗り越えることは出来ない。


いつまで過去の成功体験に酔いしれているのか。

ウサギとカメの、ウサギになるつもりなのか。


そんな危機意識すらに職人国ニッポンにはない。



今からでも遅くはない。

営業力を磨け!

そして走れ!