【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

【「TBS報道特集2018.11.3」ウオッチング】     櫻井 智志

2018-11-03 17:53:02 | 政治・文化・社会評論
《特集Ⅰ:アメリカ中間選挙》

 アメリカ分断。それにしても他国民の暮らしも人権も無視し損なう、そんな政治家がアメリカのトップにたったこと自体が、驚きと不審とを感じさせる。アメリカは建国以来の侵略・開拓スピリッツと民主主義と矛盾は極限にきている。世界最大の覇権主義国家の動向は直接国際政治に強い影響。

 産業の空洞化。最大の鉄鋼産業の地域が、さびれ失望の住民や労働者に約束したトランプは、経済復興を果たせず、ますます経済は落ち込んでいる。トランプとは、不況下の資本家階級の代弁者として一定の支持で権力を手中に収めた。だがトランプによって変質した支持者層は支持をやめない。

 アメリカ人ジャーナリストは、トランプを真似た政治家が他国に出てくることを懸念した。ブラジルに極右の大超量が登場した。ヨーロッパでは次々に極右が台頭し、ドイツのメルケル首相も辞任せざるを得なくなった。国際的な逆流は、背景に社会経済の国際的共通性を帯びているのだろう。



《特集Ⅱ:厳寒期の災害で・・》

 大災害の頻繁な発生が3.11以来とみに増えた印象が強い。緊急避難に体育館や公民館がよく使われる。厳冬期の停電は考えられないほどの被害者被害をもたらす。厳冬に備えた様々な備えの工夫。床面は0度の寒さ、履物、毛布、「低体温症」暖房シェルターに工夫段ボールで体温保持可能。

 厳冬期避難に、日本赤十字等が創造的に食品、耐寒用品など様々な対策を見せてもらい悲観は少し変わる。現場や実際を知る地域行政担当の皆さん。こういうシステムや取り組みを国全体に携わるお役所官僚が前線に対応してほしいと、切に願う。生活困難者や弱者と言われる国民に必要な政治だ。





【安田純平さんとTBS NEWS23報道】2018.11.2

2018-11-03 00:13:25 | 政治・文化・社会評論
          櫻井 智志


 安田純平さんが非難されるすじあいはない。危険な戦場の事実を愛する同胞に伝えるために被った虐待。それがわかっても「自己責任」などという意味不明な言葉を万能語彙で批判する日本人。世界では、たとえ批判しても帰国したら無事を喜び歓迎する。心身疲労困憊したひとを引き回すか。


 私たちは忘れていない。日本人ジャーナリストがISに捕虜となり、家族の必死の願いも安倍首相は無視して、救出の交渉も働きかけもサボタージュ。戦場ジャーナリスト後藤さんは虐殺。稲田防衛相は虚偽答弁だった、「戦闘は皆無」。こんな安倍政権。平和ジャーナリストを非難できる資格はない。


 星さんの穏やかな「眠れましたか?」の第一声に、ほかの報道バラエテイとは異質の本格的報道の品格を感じる。雨宮キャスターと駒田キャスターは捕囚となった独房の窮屈さを共感的に質問する。事実をあきらかにするために、安田さんが穏やかな気持ちで応答できる環境は必須。


 星キャスターは、報道の役割を、冷静で客観的に、しかも本質に即して、インタビュー後にコメントした。報道はバラエテイと異なるのは、事実をより総合的に伝えているか興味関心に阿って伝えているかだ。事実をありのままに伝えていれば報道は国民を幸福にする。戦時中の翼賛報道の悲劇を忘れまい。