カンボジア経済

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大型太陽光発電所が完成

2019年08月09日 | 経済
 カンボジア鉱業・エネルギー省は、プノンペンの北にあるコンポンスプー州ウドンで国内2カ所目となる太陽光発電施設が完工したと発表しました。発電所は、中国とカンボジアの合弁企業であるSchneiTec Renewable社が建設・運営するものです。出力は60MWと太陽光発電としては大型であり、カンボジアでは最大規模の太陽光発電所です。
 2018年は、国内での発電量が85.4%、ベトナム、タイ、ラオスからの輸入電力が14.6%となっています。国内の内訳は、水力48.5%、石炭火力34.5%、石油火力1.9%、再生可能エネルギー0.5%等となっています。カンボジア電力公社は、今後数年間で、太陽光発電の比率を20%以上に高めたいとしています。その背景として、今年の水不足で水力発電の稼働率が落ち、3月から5月まで計画停電が必要なところまで追い詰められたことがあります。これは、ダム容量が不十分で、季節調整能力(雨期に水を貯めて乾季に備える)が不十分なためです。
 このため、水力以外の電源比率を高めて、電源の多様化を進める必要があります。太陽光発電は、水が不足する乾季は晴天が続くため出力が安定する特性があり、水力発電の稼働率低下を埋め合わせるには最適と見られます。このため、カンボジア電力公社では、太陽光発電の投資を増やすとしており、2019年は12%増、更に2020年からの3年間は20%ずつ増加させたいとしています。
 カンボジア政府は、今年7月に4か所、合計140MWの太陽光発電所事業を承認しています。電力の安定供給は、外国投資誘致には欠くことのできないものであり、カンボジア政府がリーダーシップを握った柔軟な対応と地道な努力を続けていくことが期待されます。
(写真は、クメールタイムズ社より)



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