カンボジア経済

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カンボジア オンライン・ギャンブルの廃止へ

2019年08月29日 | 経済
 8月18日、フン・セン首相は、オンライン・ギャンブルのライセンスについて、新規発行・更新を行わないことを決定しました。なお、既存のライセンスはそのまま有効としますが、ライセンスの期間は1年間となっているため、最長でも2020年8月にはオンライン・ギャンブルが全面的に禁止されることとなります。
 事の発端となったのは、シアヌークビルの中国系カジノが行っているオンライン・ギャンブルで、詐欺的行為や国際電話を使った特殊詐欺等が頻発したためと言われます。こうした犯罪者集団はカンボジア国内に拠点を置き、ギャンブルサイトを装ったネット詐欺で利用者をだまして負債を抱えさせ、それを返済するよう恐喝しているとのことで、被害はカンボジア国内外の利用者に及んでいます。最近でも、インターネット上でゆすりを行っていた中国人128人が検挙され、中国に強制送還されています。中国ではギャンブルが違法とされているため、犯罪集団はオンライン・ギャンブルを合法としているカンボジアに渡り、被害者らを脅していたとしています。
 プノンペンで独占的にカジノを営業しているナガコープでは、「以前からシアヌークビルにはコンプライアンスおよび規制上の弱点があると気が付いており、政府が規制環境の改善に介入し、現地の犯罪問題に対処することをうれしく思う」としています。ナガコープもオンライン・ギャンブルのライセンスを取得していますが、コンプライアンスと規制上の懸念によって長い間関わらないようにしてきたと述べています。
 シアヌークビルの中国系カジノは、様々な犯罪の温床となり、治安の悪化の原因の一つとなっているとして批判が高まりつつあります。カンボジア政府の厳格な対応が望まれます。
(写真は、中国化が進むシアヌークビル。記事とは直接関係ありません)



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