カンボジア経済

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中央銀行 不動産業者による高金利住宅ローンや無認可貸金業者に警鐘

2019年08月06日 | 経済
 カンボジアの中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)は、不動産業者による高金利住宅ローンや無認可貸金業者に注意するよう警鐘を鳴らしました。
 中央銀行のチア・スレ副総裁は、「不動産業者が不動産を購入しようとしている顧客に提供するローン商品は、銀行に比べて高金利であることが多い」と指摘し、不動産購入者に対し住宅ローンの契約前に返済条件をよく確認するよう注意を呼び掛けました。カンボジアでは、不動産業者が提供する住宅ローンへの需要が過去数年間で急拡大しているとみられます。銀行借入の場合は、銀行が信用調査により返済能力を確認した上で、30%程度の頭金(自己資金)を必要としますが、金利は概ね7%から12%で融資しています。一方で、不動産者業者が提供する住宅ローンは、返済期間が30年と長いものもあり、頭金なしとする場合もありますが、金利が18%と非常に高く、返済総額が物件価格の3倍を超える場合もあります。不動産業者は、金利収入も得るために、銀行からの借入を妨害するといった悪質な行為を行う場合もあるということです。
 中央銀行では、中央銀行が認可していない貸金業者にも注意を呼び掛けています。プノンペン・ローン・カンパニー社は、中央銀行からの認可を受けずに、ネットで貸付申し込みを受け付け、高金利で貸し付けていました。また、ウェブサイトに中央銀行のロゴや関係者の写真を掲載する等、悪質であるとしています。
 カンボジアでは、金融リテラシーが一般には浸透しておらず、貸付側の言いなりになったりだまされたりするケースも多いと言われます。金融セクターの健全な発展のためにも、中央銀行認可の金融機関の利用促進や、金融包摂のための金融教育の促進等が必要と見られます。
(写真は、不動産開発が進むプノンペン郊外。記事とは直接関係ありません)



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