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「IPT対人関係療法でなおすトラウマ・PTSD」水島広子著 ”人との関りがトラウマにもある”

2024-10-23 09:48:48 | 本の紹介
・PTSDへの対人関係療法の適用は比較的新しく、うつ病に対する対人関係療法ほどの豊かなデータがありませんが、すでに小規模なパイロット研究でよい結果が出ています(2011年2月20日発行)。

・PTSDの治療法として、国際的なガイドラインで第一選択肢とされているのは、エクスポージャー(暴露)をベースにした認知行動療法です。エクスポージャーというのは、行動療法的な手法で、トラウマ記憶にわざとさらして「慣れ」を進めて行くものです。トラウマ体験を思い出しても自分は安全であり、思い出すことによって生じた不安や苦痛は、向き合うことによって減じ、やがて耐えられるようになる、ということを学んでいきます。

・エクスポージャーをベースにした認知行動療法の中でもっとも確立した治療法と言えるのは、フォアらが開発した持続エクスポージャーと呼ばれるものです。
 持続エクスポージャー療法では、想像エクスポージャー(面接の中でトラウマ体験を思い出し、語り、それを録音して家で毎日聞く)と現実エクスポージャー(本当は安全であるにもかかわらず、トラウマに関連する不安や苦痛が引き起こされるために避けているものにふれる)の二つを用います。

・エクスポージャ―をベースにした治療がうまくいかない人の特徴としてあげられているのは、
 ①苦痛に耐えて怒りや不安などの感情に対処することが苦手
 ②ストレス下で乖離しやすい
 ③治療関係を維持するのが難しい
 というものですが、いずれも、子ども時代に虐待を受けた人には典型的に見られる特徴です。

・エクスポージャ―が怖くてできない人、現在の「生きづらさ」が一番の悩みである人などにとって(対人関係療法が)よい選択肢となります。また、対人トラウマの場合には特に対人関係が重要なテーマとなります。

・対人関係療法では「医学モデル」をとります。「医学モデル」というおは、その人が抱えている問題は、治療家の負うな病気の症状だとみなす考え方です。
 病気とは何かというと、①本人にとっては基本的に望ましくないことで、なりたくて病気になる人はいない、②ひとたび病気になってしまうとその症状をコントロールすることは本人にはできない――ということです。

・対人関係療法の考え方;四つの問題領域
「悲哀」「役割をめぐる不一致」「役割の変化」「対人関係の欠如」という四つの問題領域のいずれか該当するものを選んで治療焦点とします。

・トラウマを「役割の変化」として考える
 「役割」という言葉はわかりにくいかもしれませんが、簡単に言えば、社会における自分の立ち位置や、身近な人との関係性が変わるような変化、と考えていただければよいと思います。私たちは、社会において、そして、身近な人間関係において、何らかの役割を果たしているのですが、自分の立ち位置が変わるということはその「役割」が変わるということだからです。

・健康に生きていくためには、この「まあ、何とかなるだろう」という感覚がある程度必要です。そうしないと、「次にどうなるのかわからない」「怖くて先に進むことができない」ということになってしまいます。

・トラウマも一つの「役割の変化」ということができます。明らかに、社会における自分の立ち位置や身近な人間関係の性質が変わります。

・「役割の変化」を難しくする条件
 ①変化を境に、身近な人たちの支えがなくなる
 ②変化の中で起こる感情が強すぎてコントロールできない
 ③変化によって難しいことを要求されるようになる
 ④自尊心の低下

・私たちが人に対してストレスを感じるときは、大きく分ければ、「してほしいことをやってくれない」というケースと「してほしくないことをされてしまう」というケースがありますが、いずれも「役割期待のずれ」として理解することができます。・・・
このように見てくると、あらゆる対人ストレスを「役割期待のずれ」としてみることができると理解していただけると思います。

感想
 エキスポ―ジャーベースの認知行動療法は初めて知りました。
「医学モデル」と「社会モデル」の考え方も初めて知りました。

 水島広子さんの対人関係療法の本は何冊か読みました。
「対人関係療法」を知ったのが、会社がEAPの会社と契約していました。
そのEAPの会社が「認知行動療法」と「対人関係療法」の二つの技法で対応していて、知りました。
 対人関係療法は、会社で仲間、上司、後輩先輩とのコミュニケーションをたくさんシミュレーションして学ぶことで、トラブルを起こさない方法です。
 交流分析の、 P(Parent : 親)、A(Adult : 大人)、C(Child : 子ども) 関係の視点などもベースにあるように思いました。
 対人関係療法は”摂食障害”の治療に効果が高いと言われていますが、PTSDの治療にも活用されていることを知りました。

 結局、人間関係が大きいのでしょうね。
 占いでは、若い女性であれば恋愛、服装がみすぼらしいとお金、サラリーマン風なら職場関係、顔色が悪ければ病気など、だいたいあたるそうです。
 何の相談で来られたか分からない時は、「人間関係の悩みのように見えますが?」とかまかけるとだいたいあたるそうです。全て人間関係が関係しているのです。
 占いは観察力、傾聴、コールドリーリング、その人を元気にする言葉など総合力です。筮竹、タロット、水晶玉など何でもよいのです。占いはカウンセリングです。
 カウンセラーが占い師に負けているのです。頑張れ、カウンセラー。
案外、カウンセラーのプロが占い師になると人気の占い師になれるかもしれません。

 私は人間関係について、ゲシュタルトの祈りに出逢えて気持ちが楽になりました。
 心配事は、ニーバ―の祈りに出逢えて気持ちが楽になりました。

 心理やメンタル、哲学、宗教などの本を読んでいると自分を知ることにもなりますね。
 交流分析のエゴグラムで、自分を知り、高いところは頭に入れながら、低いところは意図してチャレンジしてみると、自分の可能性が広がるように思います。




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