英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

宮部みゆきミステリー『パーフェクトブルー』 第2話

2012-10-15 23:56:53 | ドラマ・映画
 初回があまりの出来だったので、今回はまともに感じた。
 でも、良く良く考えると、やはり………。

やはり、ずけずけと入り込んでくるヒロイン・加代子(瀧本美織)
・当たり前のように検証現場や警察署内に入り込んで、事件情報を悪びれることなく訊ねる
 べらべら情報を漏えいする藤永刑事(渡辺哲)も問題だ。
・単なる噂や想像の域をでない聞き込み情報を鵜呑みにして、動物虐待犯を絞り込み、徹底マークし、不用意に近づき話しかける。
 マスター(寺脇康文)の他の可能性もあるというせっかくのアドバイスもスルー(無視)
 犯行の曜日や時刻、場所や凶器など分析することはたくさんあったはず

・佳境に入ると、完全に単独行動。犯人など当事者と相対し、追求や説得などして、盛り上がるというのは、このドラマのお約束なのだろうか?

警察は最初だけ?
 だらだら情報を漏えいするのも困ったものだが、一連のホームレス狩りと藤堂治夫(住田隆)の傷害致死事件との区別ぐらいつけて欲しい。
 ここの警察って、先週も最初だけしか登場しなかった気がする。

その他の感想や突っ込み
①公久(平岡拓真)の父を思う気持ち、特に智之(根岸泰樹)が父・前島文成(山崎一)を庇うのを見て、振り上げたナイフを下ろすシーンは良かった
②「そんなことも分からないのか」と言われて切れた前島だったが、本当に「そんなことも分からないのか」という言葉を浴びせたくなるような人物だった
③同じ公園で同時刻に、親子で動物虐待と傷害致死事件を犯してしまうって……
④猫ってそんなに簡単に捕まらないと思う


【ストーリー】番組サイトより
 蓮見加代子(瀧本美織)がマサ(犬)を散歩に連れて行く水上公園で、深夜に1人のホームレス風の男がゴルフクラブを持った人物に襲われた。襲われた男は逃げる拍子に転び、打ち所が悪くそのまま帰らぬ人となってしまう。
 その光景を、離れた場所から手に血まみれのナイフを持った影が目撃していた。
 翌朝、加代子はマサと共に警察の現場検証に遭遇する。
 しかし、マサの興味は現場検証とは別の木陰。無理やり加代子がマサに連れられて訪れた木陰には、猫の無残な遺体があった。
加代子は現場検証に立ち会っていた刑事の藤永(渡辺哲)と宮本(水上剣星)に、このところ頻繁に起こっている動物虐待事件を訴えるが、ひところ騒がれたホームレス狩り事件と思われる捜査にやっきの警察は取り合おうとすらしなかった。
 そんな折、蓮見探偵事務所に「家出した息子・穣太郎を探して欲しい」との依頼者・生駒澄子(吉田幸矢)がやってきた。
 話を聞くと穣太郎とは、澄子が息子のように育てているペットの猫。
 加代子は澄子が持っていた穣太郎の写真で、動物虐待被害の猫と断定。
 澄子の強い要望もあり、犯人を見つけ出す調査依頼を受けることになった。
 調査を進める中で、夜中にいつも出歩いている中学2年生・藤堂公久(平岡拓真)の名前が上がり、張り込みで公久の行動を探ることになる。
 一方、ホームレス狩りの被害にあった男は、藤堂治夫(住田隆)・無職だとテレビのニュースで知った加代子と蓮見探偵事務の面々は、ホームレス狩り事件との関係を睨み、慎重に調査を進めることになる。
 藤永刑事の話から、公久は複雑な家庭環境だと聞かされた加代子は更に深く事件へと関わることになる。
 しかし、公久がホームレス狩りの参考人として警察で事情聴取を受けている最中に動物虐待事件が起こり、加代子の調査は振り出しとなってしまう。
 人間の大人たちの思惑と事情で振舞わされる子供たちと、ペットたち。
「動物も、人も同じ命を持っている」という加代子の信念が、真犯人の謎解明と、荒んだ犯人の心にジンと染み渡る。
コメント
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A級順位戦 谷川九段×羽生二冠 その6

2012-10-15 17:50:31 | 将棋
 前記事から1週間以上過ぎ、数少ない読者さんも忘れてしまっているかもしれません。

【参考記事】
「A級順位戦 谷川九段×羽生二冠 その5」(10月7日記事)
「A級順位戦 谷川九段×羽生二冠 その4」(10月6日記事)
「A級順位戦 谷川九段×羽生二冠 その3 ~第17期竜王戦第7局と同一~」(10月1日記事)
「A級順位戦 谷川九段×羽生二冠 その2」(9月30日記事)
「A級順位戦 谷川九段×羽生二冠 その1【追記あり】」(9月26日記事)

私も忘れているので(笑)、前記事の最終部分を引用します。

 ここまで進むと、先手の左翼の壁になっていた金銀が働き玉も5七の薄みから逃れ安定したのに対し、後手玉は6、7筋の薄みが気になる。駒損の後手の主張点がなくなりつつあるように思える。△4四桂の狙いの半分の△5六桂打の狙いも消えている。【引用終】

 そこで後手も陣形を立て直しつつ先手の攻めに備え△6三銀。以下▲6五歩△同歩▲7五歩とちょっかいを出されると、左半分の勢力は先手が金銀プラス潜在的に8九の桂と4五の角なのに対し、後手はほとんど銀1枚と言ってよい。そこで、△6二金と応援を繰り出すが、遅れている感じがする。
 戻って第6図、感想戦で
△7六歩▲同銀△7七歩▲同桂△7五歩▲同銀△7六歩の攻めは「いかにも無理そうですが、やってみると案外難しかったですか」と羽生。(中継サイトより)

 確かに普通なら「藪をつついて蛇(銀、桂)を出す」ような手順だが、2四の馬が5七に利いているのが大きい。こう進むのなら本譜より良さそうだ。

 実戦は第6図より、△6三銀▲6五歩△同歩▲7五歩△6二金に▲7六桂。
 ▲7六桂は次に▲6四歩の狙いだがこれが受けにくい。△7二桂のような受け一方の手では、▲7四銀など嵩にかかって攻められる。また、△6六桂と打ってみても、▲8八玉とかわされると却って寄らなくなる。


 どうするのかと見ていると△6四桂(第7図)

 この手は見えなかった。いや、ちらっと考えたが▲6四同桂△同銀と進んだ場合、▲7六桂と打つ前の局面(第七図の2手前)で▲6四歩△同銀とした場合とは1歩違う。つまり歩を使わないで銀頭を叩けたことになるので、ばかばかしく思えたのである。
 しかし、先手から▲6四歩と打たれるのを防ぎつつ先手にプレッシャーを与えられる(後手から△7六桂と動ける)△6四桂は指されてみれば当然の一手だった。
 しかも、この手に▲6四同桂△同銀▲5四角とするのは△5六歩があり難しいとのこと。

 第7図での次の一手の▲5八金が、流石谷川九段という手。後手から△7六桂▲同銀と桂を手にされ、▲6六桂や▲4六桂の両取りに掛かりにいったような手だが、遊んでいた金なので桂との交換ならありがたいというのだ。
 ここで△3四金や△7六桂▲同銀に△6六桂、△3四金、△3五馬などいろいろあったようだが、羽生二冠は△7六桂▲同銀△4六桂とこちらから両取りを掛ける。しかし、手順に▲6八金と4九に居た金を寄せられ、さらに遊んでいた3八の銀に働きかけるのでは調子がおかしい。ただ、後の展開を見ると、この桂打ちは先手の飛車を抑えておくのが目的であったように思える。
 羽生二冠は銀を取らず△3四金と遊び金を活用。谷川九段も角を逃げるはずがなく、▲6四歩と急所に歩を放つ。

【以下中継サイトより】
△6四同銀に▲5四角とさばく狙い。控室の形勢判断は先手優勢に傾いている。
「△6四同銀▲5四角はまずいので△4五金と角を取るしかないと思いますが、▲6三歩成△同金▲6五銀で6~7筋の攻めが厳しいです。こちら側から攻める展開になると2二のと金が生きてきますし、先手玉は2枚の金が非常に堅い。もうこれは先手勝勢に近いと思います」(飯塚祐紀七段)
【引用終】

 ≪えっ、これで先手勝勢なの?≫
 この解説通りに△4五金▲6三歩成△同金▲6五銀(第8図)と実戦も進むが、


 先手も小駒だけの攻め(4八の飛車はまだ眠ったまま。起きる可能性は大)なので、後手玉を仕留めるのはまだまだ大変そう(私の寄せが弱いので、後手玉の寄りが見えていないだけかもしれない)だし、後手の中途半端だった3三の金が4五まで進出して、中央の厚みになりそうだし、先手の4五の角を消すことができた。
 少し前より後手の方がポイントを上げているように私には思えるが、どうなのだろう?
コメント (4)
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