英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『相棒 eleven』 第4話「バーター」

2012-10-31 23:55:39 | ドラマ・映画
 今回は、裏道を行く捜査だった。
 現場の遺留品や被害者の人となりは調べたが、発見現場や凶器などから犯人にアプローチすることはせず、もっぱら被害者の発信履歴から気になった人物らの交流関係を掘り下げていった。
 正式の捜査できない特命係らしい捜査と言えるが、普段はずけずけと一課の捜査にも割り込んでくるので、通常の『相棒』とは異質なものだった。
 個人的には物足りないが、題材が天下り先の交換なので、その脚本上の都合と言えるかもしれない。

 天下り先を交換するカラクリを暴くのが表のテーマで、真のテーマは、右京の信条「法に抵触していないものを罰することはできない」「法に抵触していないシステムはたとえ理不尽でも認める」なのだろう。
 右京は、世間的にシステムを機能できなくすることで妥協したが、それは一時的なもので、また法の網をかいくぐる別のシステムが機能する事も予見していた。実際、「天下りバーターシステム」を考案した享の父により即座に抜け道を作られてしまった。

 右京の信条に対する甲斐親子の反応が意外だった。
 潮に直接手を出す事が出来ない理不尽さを感じながらも、割とすんなり引き下がった享。
 バーターシステムを機能停止させられた峯秋は、激怒するかと思ったが笑い飛ばした。右京の行動を面白がっているようだ。

 今回のゲストの石丸謙二郎さん、相変わらず憎々しさを感じさせる演技は絶品である。
 今回、峯秋にペナルティを与えられることになり、一回きりのドラマとしては、少しスッキリしたが、あの憎々しさは魅力的で、右京に立ちはだかるキャラのひとりとして活躍して(潰されて)欲しいと感じさせるほどであった。


【ストーリー】番組サイトより
 航空会社NIA人事部の内藤(菊池均也)が何者かに殺害された。NIAといえば、享(成宮寛貴)の恋人でキャビンアテンダントの悦子(真飛聖)の勤務先でもある。右京(水谷豊)は以前、内藤が労働組合の中央委員長をしていたことに引っかかる。2年前の大量解雇や給与カットのときに組合の闘士だった内藤が、なぜ“敵”でもある人事部に異動になったのか…。

 右京はさっそく鑑識課で内藤の携帯電話をチェック。ほとんどが携帯電話の番号であるにもかかわらず、「AP佐久間」という人物だけは固定電話だ。「AP」とは何を意味するのか?

 さらに遺留品を調べると、飲みかけのペットボトルなどを撮影したデジカメが。その中には真っ黒の写真データが。どうやら電源を入れっぱなしにしたまま、何かの拍子にポケットの中でシャッターが切られてしまったらしい。さらに2011年のNIAの手帳カバーをかけた2012年の手帳が見つかった。なぜ今年の手帳に去年のカバーを?その手帳には「2010.9. Barter潮」の記述が。「2010」とあるが、前後を見ると2年前の予定ではないらしい。一体どういう意味なのか?

 被害者・内藤の真実が見えてくるにつれ、明らかになっていく複雑な事件の真実。一人の男の殺人がやがて警察官僚の闇を暴き、警察組織をも巻き込む一大スキャンダルへと発展する!

ゲスト: 石丸謙二郎 中丸新将 菊池均也

脚本:櫻井武晴
監督:東伸児
コメント (4)
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