英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『幽かな彼女』 第1話「先生は情熱ナシでも霊感アリ!?」

2013-04-11 21:55:18 | ドラマ・映画
僕は、幽霊が嫌いです…「怖い」んじゃなくて「嫌い」なんです。
ジメジメしていて、陰気で、自己中で、楽しい思い出の写真に勝手に映り込んだり、家賃を払ってもいないくせに人の家に居座ったり…
世間の人は「幽霊は怖い」とよく言いますが、変に怖がって、あいつらを調子に乗らせちゃいけません。無視するか、塩を振るかしてやればいいんです。
でもある日、僕はおかしな幽霊に出会いました。
ドジで、要領が悪くて、妙に放っておけない雰囲気の女幽霊。
微かに……いえ、幽(かす)かに彼女が気になってきました!
主人公は超霊感体質の中学校教師!相棒は“構ってちゃん”な女地縛霊!!
そんな二人が立ち向かうのは、今の中学に潜むリアルな問題の数々…
人間と幽霊の垣根を越えたコンビが繰り広げるハートフル・ラブコメディ!!
だそうです。
(番組公式サイトには、相関図やあらすじなどはあるのですが、番組そのものの紹介がありません。上記の文は、フジテレビのドラマ紹介ページの番組紹介文です)

まず、登場キャラクター
新任教師・神山暁(香取慎吾)
 教師歴は12年。生徒個人や学校でのトラブルなどには 深入りはせず、一歩引いて対処する冷めた教師。
 霊感体質だが、幽霊に対しても冷めた対応。

地縛霊・アカネ(杏)
 暁が越してきた部屋に憑く地縛霊(部屋からは出られないらしい)。死んだ原因などは覚えていないが、熱血教師だった断片の記憶をもち、現在もその熱さを持っている。

副校長・霧澤和泉(真矢みき)
 民間から登用された副校長。弁護士。
 厳しくて冷静。モンスターペアレントの苦情にも正論で対処する。赴任前に教師や生徒の顔と名前を記憶する実力者(努力家)。

3年2組の副担任・河合千穂(前田敦子)
 話の分かる生徒の良き相談相手というのは表の顔で、教職への理想や信念などは持たない外面の良い教師。


 主要登場人物を見ると、このドラマの方向性「冷めた教師が、幽霊のアカネに感化されて、かつての情熱を取り戻していく。ふたり?を中心に、周りの教師や生徒たち学校全体も変わっていく」は誰もが推察するところだろう。
 ただ、暁も新米教師ではなく、12年も経歴を持っているので、それだけで全話を引っ張るのは無理があると思える。
 一見完璧な副校長・和泉だが、何か過去を持っていそうで、ひと山あるのではないだろうか。また、アカネと暁の恋愛感情も芽生えてくるだろうし、死の原因も裏がありそう。


 ドラマ導入の初回は面白かった。
 アカネが熱い心で冷めた暁の心を動かすシーンや、暁が相田拓途(神宮寺勇太)が不良の高校生たちから抜け出させようと冷静に誠実に説得するシーンはよかった。むやみに熱くならないのがいい。
 拓途を説得するのに、おじいちゃんを出すのは良いが、心霊現象で不良たちが退散するのは安易に思えた。また、拓途を探すのに街中の地縛霊に協力を求めるというのもどうなのだろう。何でもアリになってしまわないだろうか?だいたい、幽霊多すぎ。

 また、アカネとその仲間(不幽霊)との設定や絡みに時間を取られたため、モンスターペアレントと問題女生徒の件が、その親の姿が反面教師となって、改心してしまうのはあっさりというか、都合よすぎ。
 それに、「赴任の挨拶中に携帯電話をいじる」ことと「そのことを全校生徒の前で注意すること」のどちらが非常識なのか、親と他の教師にも理解させなかったのは消化不良。(そもそも、そんなの常識だと思う)
 暁とアカネの絡みがややこしい設定で、しかも、そちらがメインになるので、教育問題の解決はなおざりになってしまう危惧がある。
 しかし、個人的な趣味として、暁とアカネのやり取りがメインの方が面白いので、難しいところである。

 それと、学校ドラマの最近の傾向(最近というより「ずっと」かも)として、
「生徒は若さを甘えや言い訳にして、まるでそれが特権であるかのように、大人(教師や親)を馬鹿にする」
「親や生徒の受けを一番に考える教師が主流」

という考えが常道となっている。
 ドラマを見ていると、それだけで不快になる。えっ、現状ってこうなのか?ドラマが悪影響を与えないの?
 確かに、昔も学園ドラマには不良はつきもので、教師や親を煙たがったが、それでも、悪いことはこそこそしてやっていた。
 大人は嫌いだが、自分たちはスネをかじっている半人前感があった。

 普通の生活をすることは大変なんだ。親に食わしてもらっているから言うことを聞けというのではない。親だけでなく、独身であっても普通に生活することは大変なことなのだ。もっと大人を尊敬しろ。(尊敬できない大人もいるが)
 変なところだけ、今風の考え方の生徒を出してリアリズムを出そうとしないでほしい。



【ストーリー】
始業式の朝、小原南中学校の3年2組の教室は、新しく赴任してくる担任教師の話題で持ちきりになっていた。その教師が、隣のクラスの副担任・林邦彦(北山宏光)も住むマンションの、よりによって幽霊が出るとうわさのある部屋に越してくるというのだ。学校の噂によれば、幽霊はかつて小原南中に勤めていた教師。生徒とうまくいかず心を病み、学校で亡くなったという。

だが、始業式が始まってもその教師は現れず、3年2組の副担任・河合千穂(前田敦子)らはソワソワ。式の最中、新任の副校長・霧澤和泉(真矢みき)が校則違反の生徒を厳しく注意したことから、教師や生徒たちに緊張感が走る。そんな中、ひょっこり現れたのが、初日から遅刻してきた新任教師・神山暁(香取慎吾)だった。

その夜、暁の前にさっそく女の幽霊(杏)が現れた。幽霊は猛然と襲いかかるが、暁は少しも慌てず、「邪魔すんな」と清めの塩と数珠で応戦。あっけなく幽霊を撃退してしまう。じつは暁は、幽霊が見え、話もできる“霊感体質”。おかげで人恋しい幽霊たちにつきまとわれ、うんざりしていたのだった。だが、自分の姿が暁に見えると知った幽霊は大喜び。この部屋に住みつく地縛霊のアカネと名乗り、構ってもらおうと堂々と姿を現すようになってしまう。

一方、小原南中では、始業式で和泉に注意された生徒の母親が「全校生徒の前で恥をかかされた」と学校に乗り込む騒ぎが。和泉は毅然とした態度で突っぱねるが、母親が教育委員会に訴えると言い出す。
暁のクラスでも、生徒の相田拓途(神宮寺勇太)が学校をサボり、高校生とゲームセンターにいる姿が目撃される。暁は千穂から、拓途が忙しい両親に代わって面倒をみてくれた祖父を亡くして以来、学校を休みがちになったと聞くが、生徒の問題に深く関わる気はないと冷めた態度を見せる。

暁が帰宅すると、アカネが友だちで浮遊霊の吉岡(佐藤二朗)とメグミ(上間美緒)を勝手に連れ込んでいた。3人の話から、暁は生前のアカネが教師だったことを知る。そんなとき、拓途が万引きで補導されたと知らせが入った。

現場に向かう暁。引き取りに現れた拓途の母親と話し合おうとするが、仕事が忙しいと逃げられてしまう。翌日、暁と千穂が新任の副校長・霧澤和泉(真矢みき)に報告すると、和泉は拓途の件を自分が引き継ぐと宣言。「生徒と向き合うことができない先生」には任せられないという和泉の言葉が暁の胸に突き刺さる。

暁が自宅に戻ると、アカネが外に出ようと大暴れしていた。道を誤ろうとしている拓途を放っておけないというのだ。暁は、生徒のために動いても教師が損をするだけだと一蹴。だが、「子どもは、誰かが見守っててくれるって気持ちが必要なんです」というアカネの訴えに胸を突かれ、拓途と向き合う決意をする。

町に散らばる吉岡の浮遊霊仲間の協力で、拓途を探し出す暁。拓途は不良たちに強要され、寺から賽銭を盗もうとしていた。「俺はお前のこと見てるぞ」と真摯に呼びかける暁をまっすぐに見つめる拓途…。翌日から、拓途は登校するようになった。一連の出来事から暁の過去が気になった和泉は、前の学校でのデータを調べて…。
コメント (4)
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