英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『幽かな彼女』 第2話「中学生にも経済格差!?」

2013-04-17 16:02:07 | ドラマ・映画
今の学校は、どこにも信頼がない
 生徒の機嫌をうかがう教師 生徒に踏み込めず表面だけしか関わらない教師
 我が子(生徒)を可愛がり、生徒の人権ばかり主張し、我が子(自分)の非を認めず学校に責任転嫁ばかりする保護者
その結果、
 教師を馬鹿にする生徒、ルールを守らない生徒が増える

そういう現状をあきらめていた暁(香取慎吾)だが、

 プライバシーの侵害を盾に、ルールを破っていいわけではない。
 校則は拘束(生徒を縛る)ためのものではなくて、生徒を守るためのもの




いや、それにしても……ドラマで示された教育現場の現状(教師のタブー行為)は酷い
①授業を真面目に聞かない生徒の肩をつかむ
   不用意な接触は体罰
②風紀指導の為、女生徒のスカートの丈を定規で測る
   男性教師が女子生徒に触れるのはセクシャルハラスメント
③話し合うため二人きりで部屋に入り、ドアを閉める
   密室二人きりは監禁

 生徒がルールを破っているのに、教師の行為の適不適が最重要視される。
 この現状で、生徒たちが社会に出たら、どういう世の中になってしまうのだろう。



う~ん、このドラマ、観るのはつらいなあと思っていたが、
その鬱憤を、番組中盤で副校長・和泉(真矢みき)が晴らしてくれる。
 私物持込みの校則違反で香水を没収された女生徒の母親が弁護士を引き連れて学校に怒鳴り込んできて、教師に謝罪を要求。
「ご意見を要約しますと、お嬢さんは法的根拠がなければ常識的なルールを守ることができず、適切な指導に対して全く反省する気もなく、お母様と弁護士を送り込めば学校が言うことを聞くだろうと考えて泣きついた。つまり……「逆ギレ」したということですね」
「我が校則を曲げることはできませんし、京塚さんもそれに従うことができないようなので、双方にとって最善の解決策は………転校だと思います」
「いやいや、ちょっと…そ、そんな、この程度のことでそんな…」
「この程度のルールが守られないことは、お嬢さんの将来にとって大きな問題です。我々は協力を惜しみませんので、どうぞ、ご安心ください」
「副校長、法律の専門家として申し上げますが…」
「けっこうです。私はこれでも元弁護士ですから」
「………………」
(副校長、にこにこ)

中盤に、いったん、副校長が保護者を正論で斬ることでモヤモヤを晴らし、後半に主人公が問題に立ち向かうという図式で行くのかなあ。


「何があっても、先生が守ってくれる」ってそんなふうに思ってもらうことが教師の勤めじゃないんですか?

 理想論だ。そこまで教師に求めるのは酷だろう
 

 ドラマでは、冒頭に挙げた「校則は拘束(生徒を縛る)ためのものではなくて、生徒を守るためのもの」という論理で、持ち物の抜き打ち検査を実施し、ある女生徒の窮地を救う。

 始まったばかりの第2話で、主人公が立ち上がり、真っ向から教育問題に取り組むというのは無理があるので仕方がなく、苦肉の策の末の脚本のように感じた。
 主人公の暁にしても、香奈(未来穂香)が家のお金に手をつけようとしたところまで追い込まれていることを知ったから、今回の持ち物検査を行っただけで、心から生徒にルールを守らせたいという信念からではなく、それを大義名分にした苦肉の策講じたに過ぎなかった。


【今後の展開】
・「卵が先か鶏が先かなんてどうでもよく、親子丼にして食べてしまえば良い」というアカネ(杏)と副校長・和泉が共通の口癖を持っていた。ふたりの接点は?
・和泉が副校長として学校に来た目的は?
・常識を持たない教師、保護者、生徒が大多数で、とても教育現場とは思えない学校だが、今後、どう変わっていくのか?
・その中で、無難に当たり障りのない教員生活を送ろうとする副担任・千穂が、その性悪さをいつ発揮するか?
・霊を見ることができる森野小夜(森迫永依)が、アカネたちにどうかかわっていくのか?

サブタイトルの「中学生にも経済格差!?」は、今回の主題と一致していないと思う。


【ストーリー】
暁(香取慎吾)のクラスの岡本香奈(未来穂香)と京塚りさ(山本舞香)が、体育教師の岩名清二(嶋政宏)に呼び出された。香奈のロッカーから校則違反の私物が見つかり、そのほとんどがりさから預かったものだったのだ。

りさは高価な香水を没収されるが、すぐに取り返せると自信満々。政治家を父に、PTA会長を母に持つりさは、誰も逆らえないのをいいことに校長にまで盾突くトラブルメーカーだった。

その夜、暁の部屋に同僚教師の操緒(濱田マリ)、林(北山宏光)、千穂(前田敦子)が集まり、暁の歓迎会が開かれた。操緒は教師たちの心配の種になっている話を持ち出す。和泉(真矢みき)が、生徒たちに教師の評価を書かせるアンケートを行うと言い出したのだ。何を書かれるのかと戦々恐々の教師たちに、密かに宴に加わっていたアカネ(杏)は違和感を覚える。

翌日、りさの母親が学校に乗り込んできた。娘に落ち度はないと言い張り、謝罪を求める母親。ところが、和泉は「逆ギレ」だと一蹴し、要求を突っぱねる。香水を取り返せなかったりさは激怒し、香奈に弁償を迫る。香奈を助けて欲しいと拓途(神宮寺勇太)に頼まれた暁は、香奈の母親が営む小料理屋へ。懸命に店を手伝う香奈を目にする。

香奈は暁につらい胸の内を漏らす。香奈は小学校でイジメを受けたが、誰も守ってはくれなかった。そこで中学では自分を守るため、周囲を圧倒する派手なグループに加わり、金使いも派手なりさたちと無理をして付き合っているという。

これを知ったアカネは、「先生が守る」と勇気づけてやるべきだと主張。操緒らに感じた違和感は、生徒と教師の間に「信頼」がないことで、互いに信じ合える関係を作ることが教師の務めだと暁に詰め寄る。これに耳を貸さない暁だが、追い詰められた香奈がついに家の金に手をつけようとしたことを知り…。

翌朝、暁はクラスで抜き打ちの持ち物検査を決行。暁の狙いは、岩名から預かったりさの香水を香奈のカバンから取り出してみせ、香奈が弁償したものだとりさに思い込ませることだった。その目論見は成功し、りさは香奈を許すが、暁は「プライバシーの侵害」と生徒たちの反発を買うはめに。しかし香奈の胸には、窮地を救ってくれた暁への信頼が芽生えていた。

そんな折、暁の部屋に生徒の森野小夜(森迫永依)が訪ねてきた。「もう一人いるでしょ?」とアカネに視線を向ける小夜に、暁はギョッとして…。
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