英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『軍師官兵衛』 第27話「高松城水攻め」

2014-07-06 20:43:54 | ドラマ・映画
 今週は「高松城水攻め」「本能寺の変、直前」の2本が柱。プラス「又兵衛との再会」

Ⅰ.水攻め奏功、和睦と清水宗治を巡る思惑
 秀吉軍は「金は使うときに使わねば価値はない」という官兵衛の「金に糸目をつけぬ策」により、12日で堤を完成させ、毛利軍の援軍が届く前に水攻めを奏功する。
 これにより、信長・毛利和睦の流れとなる。
和睦の条件
①5国を信長へ譲渡
②信長勝利の証として、清水宗治の首を差し出す

 ①は渋々了承
 ②は小早川隆景の清水宗治への思い入れと、忠臣を売っては毛利の信用をなくすと承服しない
  官兵衛も宗治を“命を奪うには惜しい男”と評価、
官兵衛の打開案
 宗治に寝返ってもらう(信長配下になる)
 しかし、忠臣・宗治は信長(秀吉)には付かなことは明白。そこで、隆景に信長配下になるよう命じさせる。

 信長、隆景、官兵衛、宗治の意向をクリアしたなかなかの名案だと思ったが、宗治は生きのびることを良しとせず、自ら命を絶つと言い、拒絶。(これも、官兵衛以外の信長、隆景、宗治の意向をクリア)

 この件の肝となる水攻めの苛烈なシーンが控えめだったのは、「官兵衛、良い人主義」と「津波被災者への配慮」からなのだろう。


Ⅱ.光秀の決断
 家康接待で信長の難癖をつけられたことも謀反の理由のひとつとして描かれていたが、一番の理由は「信長が新しき世を創るため、“天皇制を転覆すること”と悟ったため」であった。

 光秀の人物像ウィキペディアによると
「諸学に通じ、和歌・茶の湯を好んだ文化人であった。また、内政手腕に優れ、領民を愛して善政を布いたといわれ、現在も光秀の遺徳を偲ぶ地域が数多くある」とある。
 ただ、保守主義者ではなく合理主義者という考察が強くなっているらしく、宗教に関しても、門徒を弾圧した信長に反感を持っていたという説も強く推せないようだ。


 さて、今大河『軍師官兵衛』での、光秀謀反の主因は「天皇制の転覆の阻止」であったが、納得していない。
 上記のウィキペディアの見解は別にして、これまでくどいほど「新しき世」を説いていた信長に従属してきた光秀、散々、朝廷を蔑ろにしてきたのを見てきたはず。
 今話の信長の真意を知った時、驚愕し過ぎであろう!



※大した意味がないかもしれない「おみくじ・凶」の考察
 おそらく、多くの視聴者が、≪あれだけ連続して“凶”を引くことはあり得ない≫と思ったはず。
 これは何を意味するのか?
①「このまま信長に従うのは凶」と光秀が解釈し、“神の啓示”と謀反の拠り所にした
②「謀反を起こすのは凶」という啓示だが、それでも、正義のため謀反を起こすと決意の強さを表した
③「信長に従属するのも凶」、「謀反を起こすのも凶」、「その他の選択も凶」という暗示。どのみち滅ぶなら、嫌いな信長を討とう

 ③だと、何度も凶が出たことと合致するのですが…


 今回、Ⅰ.「水攻め奏功、和睦と清水宗治を巡る思惑」に関するやり取りや駆け引きは面白かった。
コメント (2)
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