英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

“色とりどり?”の将棋界だが…その2「珍事件・珍出来事」

2023-02-12 12:43:32 | 将棋
★「初手」反則負け……千田翔太七段
 近藤誠也七段-千田翔太七段戦(順位戦B級1組、2022年12月22日)
 後手番に決まっていた千田が初手に飛先の歩を突いた。
 順位戦は予め先手後手が決まっているが、千田七段は先手と思い込んで、準備(研究)をして対局に臨んでいたとのこと。珍しい反則負けだが、過去にも、2007年7月のC級2組2回戦▲東和男七段(現八段)-△有吉道夫九段戦(有吉九段反則負け)などがあるらしい。
 《対局規定第8条「反則」規定により反則負け》という事らしい(“2手指し”に該当)。

 ところで、マスク事件(佐藤天彦九段、日浦市郎八段)の時も思ったが、連盟は対局規定(全文)を連盟サイトで公開してほしい。(“抄録”らしきものは公開されている)


★対局場を間違え不戦敗……藤本渚四段
 神谷広志八段-藤本渚四段戦(竜王戦6組、2月6日)
 藤本四段が対局会場を勘違いし、不戦敗となった。対局場は東京・千駄ヶ谷の将棋会館だったが、関西将棋会館に姿を現した……
 藤本四段は四段昇段後(プロ入り後)六連勝の負けなし。初の黒星が不戦敗となった。

 健康や事故などではなく、不注意などによる不戦敗は、時々ある。
 私がよく覚えているのは、2016年10月30日の叡王戦準々決勝・久保利明九段-豊島将之七段戦(段位は当時)。東京で14時から対局開始の予定だったが、久保九段は19時からと勘違いしていたとのこと。不戦敗確定までに、勘違いに気づいた久保九段が会場に間に合わない旨を連絡をしたと記憶している。確か、対局場に対戦相手の豊島七段が、不戦勝確定まで座っていた……

 対局通知に気づかなかったり、場所や日時を勘違いの他に、寝坊して間に合わなかったという例も少なくないらしい。
 過去には郷田九段もあり、将棋連盟あてに謝罪文を提出し、罰金として竜王戦関連の収入から50万円を返納するよう勧告、指導対局などのファンへの奉仕活動1日を科されたという。
 その他の令を含めて、詳しくはYAHOO!ニュース(文:将棋ライター・松本博文氏)をご参照ください。

★大頓死……服部慎一郎五段
  服部慎一郎五段-本田奎五段(叡王戦準々決勝、2月6日)

 図では、服部五段が勝勢と言うか、”勝ち目前”。
 ここで、▲7七玉と逃げたのが大失着!

 この手を見て数秒後、自信満々に(←そのように見えた)身体を前後に揺らしていた服部五段の動きがピタリと止まり、しばらくして、天を仰いだ後、投了。(身体を前後に揺らすのは、読みに没頭している時のクセのようだ)
 ▲7七玉では▲7八玉ならば先手玉は詰まず、勝ちだった。
 服部五段も▲7八玉で勝ちなのは分かっていたが、▲7七玉でも勝ちだと思ったのだろう。もちろん、投了図の△8八銀も見えないはずがない。では、なぜ?……
 想像するに……《△8八銀には▲8六玉で大丈夫》と。
 しかし、全然大丈夫ではなかった。大丈夫どころか、▲8六玉には△8五飛以下の詰み!
 この△8五飛が盲点に入っていて、▲8六玉に△8五歩や△8五銀を考えていたのではないだろうか。
(もちろん、真相は本人に聞かないとわからないが)
 
 痛い、痛い頓死だった。
コメント (2)
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