英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season21 第17話「定点写真」

2023-02-17 00:59:07 | ドラマ・映画
私が苦手な芸術家の話。よく分からなかったなあ……

よく分からない大塚あゆみ(大野いと)
1.師匠・澤田洸平の共生創作活動
・大塚あゆみはデビューこそ煌めいていたが、その後、行き詰ってしまい、澤田のタイトル、テーマ、アイデアなどに頼っていた
・あゆみに言わせると「評価されないだけで師匠の方が才能がある。表現の機会に恵まれない師匠の代わりに、自分が師匠のモチーフなどを再現している」と

《疑問》
・モチーフは師匠のモノだったとしても、モデルを生かす対話、彩光のセンスやピントなどの技量に依るものもあるので、100%師匠の作品の再現とは言えない。それが、《単なる“模倣”の域を出ていない》か、《彼女の作品として昇華していたのか》はよく分からない。(世間の評価には、彼女が“若い女性”という要素も加味されていたかもしれないので、余計ややこしい)
・あゆみが評価されているのが、《澤田のモチーフによるもの》なのか《彼女の技量に依るもの》なのかは分からない。澤田も《自分には才能がない》と思っていたようだ。
・「美写紋賞」に何度もノミネートされていたので、才能もあり、評価もされていたのではないだろうか?
・右京は、二人の作風に共通点を見出していたが、模倣・模写と評価していたのかは不明

2.あゆみがリスペクトする奥山幹太(寺田心)
・ずっと同じ建物を撮り続け、SNSにアップしていた
・あゆみは、幹太の写真に才能を感じ、《撮りたいものを撮る》という素直な心をリスペクトしていた

《疑問》
・幹太の写真は“作品”と言うよりは、ずっと変わらないように見える被写体を撮り続け、その中での変化などを感じたいという“観察”
・《撮りたいものを撮る》というのは、創作の原点・動機・原動力そのもので、芸術活動をする者にとっては普通の事。(尤も、生活の糧を得るために、自分の目指す創作活動ができていない芸術家は多いだろうが)
 その初心を幹太によって思い出すことができたのなら、審査員を買収しようとは思わないはず
写真家というよりは詩人?
・上述したように写真家というよりは観察者っぽいが、「これが恋愛って言うなら、どれだけ汚いものかって思うよ」と幼馴染みの杏子に吐露。
・「ただひたすらに、シャッターに指が押されるのを待つ感じ」とあゆみに語る
・(写真を見せてくれない訳をあゆみに問われて)「写っちゃいけないものが、写っていたから」と。あゆみの返しも面白い「何それ?怖いモノ?」
・「その気がなくても、シャッターはあゆみさんの指に押されるのを待っています」と特命係に託したあゆみへ伝言

3.独りよがりのあゆみの行為
・師匠は注目されれば、その才能が評価されるはずと思い、イベントプランナー・浅野に「美写紋賞」の審査員の買収を依頼した。(あゆみのマネージャー・柴山に浅野を紹介してもらったが、二人は詐欺のコンビ)
・「話が違う」と怒った澤田が、弾みで浅野を殺害してしまう。現場に駆け付けたあゆみが自首しようとした澤田を止める
・あゆみが殺人現場を訪れたのを目撃していて、写真も撮っていた幹太。その画像をあゆみに見せ、事実をを確認しようとたが、「殺していなくても、終わってしまう。私は私だけで成り立っているわけではないから…」と言うだけ

《疑問》
・審査員を買収しようとしなければ、殺人は起こらなかった。
・授賞式の場で、浅野に食って掛かったのは軽率
・自首する澤田を止めなければ、傷害致死、うまくいけば、過失致死。さらに、情状酌量も付いたはず。
・幹太に謎かけのような「私は私だけで成り立っているわけではないから…」しか言わなかったので、幹太は勘違いして柴山に殺されそうになってしまった。

 ストーリーも平たん
 番組サイトのあらすじの「うたい文句」の
《少年カメラマンがひた隠す秘密 定点写真に刻まれた真実とは!?》
が、割と早めに明かされたのが意外といえば意外。(まあ、想像は容易なので、引っ張るほどのモノではない。オプションの柴山と浅野のツーショットも弱い)
 で、《幹太が庇うあゆみも真犯人ではなく、誰かを庇っている》というのも、刑事ドラマの定番(保身の意味もあったが)。

【面白かったところ】
「至急、携帯電話の位置情報を調べてください」(右京)
「え?誰の携帯のですか?」(伊丹)
「幹太くんです」(右京、真顔で) 
「はっ?かんた君?」(伊丹、声が裏返る)


第1話「ペルソナ・ノン・グラータ~殺人招待状」(初回SP)
第2話「ペルソナ・ノン・グラータ~二重の陰謀」
第3話「逃亡者 亀山薫」
第4話「最後の晩餐」
第5話「眠る爆弾」
第6話「笑う死体」
第7話「砂の記憶」
第8話「コイノイタミ」
第9話「丑三つのキョウコ」
第10話「黒いコートの女」
元日SP第11話「大金塊」
第12話「他人連れ」
第13話「椿二輪」
第14話「まばたきの叫び」
第15話「薔薇と髭と菫たち」
第16話「女神」

【ストーリー】(番組サイトより)
少年カメラマンがひた隠す秘密
定点写真に刻まれた真実とは!?


 イベント会社経営者の撲殺遺体が、死後3日たって発見された。被害者は、出資金だけ奪うあくどい商売をしていたようで、恨みによる犯行と思われた。
 現場を訪れた右京(水谷豊)は、一人の少年がその建物にカメラを向けていることに気付く。調べると、数年前から毎日欠かさず同じ建物の写真がSNSにアップされていた。興味を引かれた右京は、薫(寺脇康文)と撮影ポイントへ。カメラを手にした奥山幹太(寺田心)という高校生から話を聞く。幹太は何か隠している様子だが、上手くはぐらかされてしまう。その直後、今度は幹太の幼馴染みだという杏子(幸澤沙良)に話し掛けられる。彼女もまた何か知っている素振りを見せるが…!?
  そんな中、捜査一課が出資金の件でもめていた男を連行。犯行は否認したものの、被害者には詐欺仲間がいた可能性が浮上する。いっぽう右京と薫は、写真を通じて幹太と交流がある大塚あゆみ(大野いと)という人気カメラマンからも事情を聞く。と、右京は彼女について、あることが気になって…!?

幹太は何を撮ってしまったのか!?
人気女性カメラマンにも裏の顔が…
定点写真が事件の真実を写し出す!

ゲスト:寺田心 大野いと 幸澤沙良

脚本:櫻井智也
監督:守下敏行
コメント
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