第1日終了時点では望みが薄く、暗い気持ちで床に就いた。
2日目午前中も想定通り羽生九段の飛車が追われる手順。しかも、お互いの着手が早く、終局までの道のりを淡々と歩んでいるように思えた。
評価値もじわじわと差がついているようだ。ただ……
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/1b/c5e287389a78a36ee7df16d0ad1fe2e5.png)
第4図は藤井王将が決めにいった手。
後手玉に迫りながら、金桂両取り!……しかし、取りを掛けた6五の桂は△7七桂不成で金を王手で取られる手がある。さすがに「やり過ぎだったかも」という藤井王将の感想があったが、それでも事前手クラスで、評価値も大差を維持していた。
この踏み込みの強さが藤井王将の強さで、《やはり、藤井君は強いなあ》と実感した。
でも、金を1枚ポロッと取れて、しかも、その桂が先手玉への足掛かりとなっている。評価値的には大差でも、藤井王将が1手でも間違えると、勝負は分からなくなる……そんな期待が出てきた。
その後、藤井王将が厳しく迫るが、羽生九段もギリギリの受け手を繰り出す。そして、藤井王将に緩手が出て、先手の攻めが一息ついた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/75/2556359d93fcf61cd6882acfafc09244.png)
羽生九段、待望の反撃。
藤井王将の玉頭に火の粉が掛かり、一気に緊迫の度が高くなった。玉が5七に引っ張り出される手段が生じたのが大きい。藤井王将の龍が6二の悪い位置にいて、△8四角と王手龍取りが掛かる筋が生じた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/b6/69890e2bb532e7648626bf5e0dbd92e5.png)
この局面が運命を分けた。
控室でも有力とされていた△5七銀と打ち込むべきだった。以下▲同銀△同桂成▲同玉△8四角と指せば、後手の羽生九段に分のある将棋だったように思う。もちろん、これで勝ちかというと、そんな簡単にはいかないであろう。
実戦は△5一銀打と受けに回ったが、ここで銀を手放したのが大きく、一気に形勢は藤井王将に傾いてしまった。
一気に傾いたと言っても、そんな簡単なものではなく、いくつかの分岐点があって、それをクリアしなければならない。羽生九段も、《ここは一旦、受けに回って、それから…》と考えたのだろう。しかし、それからの後がなかった……
この将棋を観て、《羽生九段は恐ろしく強い》と改めて感じた。しかし、《藤井五冠はこの上もなく強かった》
(その辺り、余力があれば書くつもりです)
2日目午前中も想定通り羽生九段の飛車が追われる手順。しかも、お互いの着手が早く、終局までの道のりを淡々と歩んでいるように思えた。
評価値もじわじわと差がついているようだ。ただ……
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/1b/c5e287389a78a36ee7df16d0ad1fe2e5.png)
第4図は藤井王将が決めにいった手。
後手玉に迫りながら、金桂両取り!……しかし、取りを掛けた6五の桂は△7七桂不成で金を王手で取られる手がある。さすがに「やり過ぎだったかも」という藤井王将の感想があったが、それでも事前手クラスで、評価値も大差を維持していた。
この踏み込みの強さが藤井王将の強さで、《やはり、藤井君は強いなあ》と実感した。
でも、金を1枚ポロッと取れて、しかも、その桂が先手玉への足掛かりとなっている。評価値的には大差でも、藤井王将が1手でも間違えると、勝負は分からなくなる……そんな期待が出てきた。
その後、藤井王将が厳しく迫るが、羽生九段もギリギリの受け手を繰り出す。そして、藤井王将に緩手が出て、先手の攻めが一息ついた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/75/2556359d93fcf61cd6882acfafc09244.png)
羽生九段、待望の反撃。
藤井王将の玉頭に火の粉が掛かり、一気に緊迫の度が高くなった。玉が5七に引っ張り出される手段が生じたのが大きい。藤井王将の龍が6二の悪い位置にいて、△8四角と王手龍取りが掛かる筋が生じた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/b6/69890e2bb532e7648626bf5e0dbd92e5.png)
この局面が運命を分けた。
控室でも有力とされていた△5七銀と打ち込むべきだった。以下▲同銀△同桂成▲同玉△8四角と指せば、後手の羽生九段に分のある将棋だったように思う。もちろん、これで勝ちかというと、そんな簡単にはいかないであろう。
実戦は△5一銀打と受けに回ったが、ここで銀を手放したのが大きく、一気に形勢は藤井王将に傾いてしまった。
一気に傾いたと言っても、そんな簡単なものではなく、いくつかの分岐点があって、それをクリアしなければならない。羽生九段も、《ここは一旦、受けに回って、それから…》と考えたのだろう。しかし、それからの後がなかった……
この将棋を観て、《羽生九段は恐ろしく強い》と改めて感じた。しかし、《藤井五冠はこの上もなく強かった》
(その辺り、余力があれば書くつもりです)