いよいよ順位戦も佳境に入ってきた。
A級……阿久津は陥落決定。他は大激戦
阿久津八段が、七回戦で三浦九段に敗れ、七戦全敗で降級が決定してしまった。
せっかく、残留の可能性を計算したのに、少しも踏ん張れずに早々と降級が決定してしまったのは残念。
七回戦の結果は次の通り(対局日順、左側が先手番、勝敗は7局終了時点)
●行方八段 (2位・5勝2敗)- 渡辺二冠○(3位・4勝3敗)
○森内九段 (1位・3勝4敗)- 佐藤九段●(4位・3勝4敗)
●阿久津八段(10位・0勝7敗)- 三浦九段○(6位・3勝4敗)
●広瀬八段 (9位・5勝2敗)- 久保九段○(7位・5勝2敗)
●深浦九段 (5位・4勝3敗)- 郷田九段○(8位・3勝4敗)
阿久津-三浦戦を除いて成績下位者が勝利したので(三浦九段にしても成績は8番手だった)、残り1名の降級を巡る争いと挑戦権争いが熾烈になった。
成績を整理すると、
【5勝2敗】行方八段(2位)、久保九段(7位)、広瀬八段(9位)
【4勝3敗】渡辺二冠(3位)、深浦九段(5位)
【3勝4敗】森内九段(1位)、佐藤九段(4位)、三浦九段(6位)、郷田九段(8位)
【0勝7敗】阿久津八段(10位)
渡辺二冠が3連敗から4連勝と盛り返し、名人挑戦の目まで出てきた。強敵揃いのA級で残り2局とも勝つのは難しいが、2敗者は3名もいるので、誰か一人は2敗で踏みとどまる可能性も低くはない。とにかく、誰が挑戦権を獲得するか予測が困難な状況だ。
残留争いは更に混戦。7回戦で敗れると相当首筋が涼しくなった三浦、郷田の両九段だったが勝利し、現在は4人が3勝4敗で並ぶ状況。順位の関係で、郷田、三浦、佐藤、森内の順に危ないが、こちらも2局残っているので、予想は困難。
残りの対戦相手は
行方八段……深浦、森内
久保九段……阿久津、渡辺
広瀬八段……佐藤、三浦
渡辺二冠……三浦、久保
深浦九段……行方、佐藤
森内九段……郷田、行方
佐藤九段……広瀬、深浦
三浦九段……渡辺、広瀬
郷田九段……森内、阿久津
阿久津八段……久保、郷田
敢えて現在の調子から対戦相手を判別すると、難敵…渡辺、易敵…阿久津となる。私の個人的な実力判断を加味すると……
………挑戦権争いは広瀬八段がやや有利、残留争いは三浦九段が不利のように感じる。8回戦の森内-郷田戦は大一番だ。
B級1組……佐藤天七段昇級、もう1席は次局屋敷-木村戦が大一番
佐藤天七段が競争相手の屋敷九段に勝ち。A級昇級を決めた。(八段に昇段)
空き番が12回戦と対局消化が早く残り1局で、最終局に敗れたとしても9勝3敗。現ランクが12位ながらも、現在3敗は屋敷九段と木村八段のみでこの両者の対局が残っているため、佐藤天七段を上回るのは最大1人のため、A級への昇級が決定した。
現在の上位成績は
7勝3敗……屋敷九段(1位)、木村八段(8位)
7勝4敗……山崎八段(6位)
6勝4敗……松尾七段(4位)、橋本八段(7位)
屋敷九段が次局の木村戦に勝てばA級復帰が決定。木村八段が勝てば、昇級は最終局に持ち込まれる。
他の棋士は、屋敷-木村戦で木村勝利、さらに最終局も屋敷九段が敗れないと昇級の目はない。松尾七段が4位と順位が良く、最終局に木村戦を残しているので、屋敷九段が木村8段に敗れると、やる気が出てくる。
私が期待していた山崎八段は、7勝1敗から3連敗(対戦相手は屋敷、橋本、松尾)と失速。
期待していたもう一人の豊島七段も5勝5敗と残念な星。電王戦、王座戦と奮闘した成果が、来期に現れると信じている。
降級は飯塚七段が星に恵まれず決定。
もう一人は3勝7敗の藤井九段(10位)、谷川九段(2位)、4勝6敗の畠山七段(9位)、丸山九段(5位)の順に危ない。
と言っても、次局に谷川-藤井戦が組まれており、藤井九段は破れると降級が決定する。丸山九段と畠山七段は、谷川九段が敗れた場合に降級の可能性があるが、残り2局で1勝すれば助かり、例え2局とも敗れたとしても、畠山七段は谷川、藤井がそろって勝たないと、丸山九段は谷川、藤井、畠山がそろって勝たないと降級はしない。
畠山七段と谷川九段はここ2局に連勝し、藤井九段より有利な状況に持ち込んだ。藤井九段は苦しい状況だが、次局に勝てば視界が開けてくる。とにかく、次の谷川-藤井戦が大一番である。
B級2組……稲葉七段、先崎九段が昇級マジック1
自力の観点で並べると
7勝1敗……稲葉七段(11位)
7勝2敗……先崎九段(4位)
6勝2敗……北浜八段(13位)、阿部隆八段(15位)
7勝2敗……糸谷竜王(21位)
5勝3敗……戸辺六段(7位)、田村七段(18位)
一応、戸辺六段まで昇級の可能性がある。糸谷竜王は9回戦で先崎九段を破って望みをつないだが、順位が悪く届かない可能性が高い。
A級……阿久津は陥落決定。他は大激戦
阿久津八段が、七回戦で三浦九段に敗れ、七戦全敗で降級が決定してしまった。
せっかく、残留の可能性を計算したのに、少しも踏ん張れずに早々と降級が決定してしまったのは残念。
七回戦の結果は次の通り(対局日順、左側が先手番、勝敗は7局終了時点)
●行方八段 (2位・5勝2敗)- 渡辺二冠○(3位・4勝3敗)
○森内九段 (1位・3勝4敗)- 佐藤九段●(4位・3勝4敗)
●阿久津八段(10位・0勝7敗)- 三浦九段○(6位・3勝4敗)
●広瀬八段 (9位・5勝2敗)- 久保九段○(7位・5勝2敗)
●深浦九段 (5位・4勝3敗)- 郷田九段○(8位・3勝4敗)
阿久津-三浦戦を除いて成績下位者が勝利したので(三浦九段にしても成績は8番手だった)、残り1名の降級を巡る争いと挑戦権争いが熾烈になった。
成績を整理すると、
【5勝2敗】行方八段(2位)、久保九段(7位)、広瀬八段(9位)
【4勝3敗】渡辺二冠(3位)、深浦九段(5位)
【3勝4敗】森内九段(1位)、佐藤九段(4位)、三浦九段(6位)、郷田九段(8位)
【0勝7敗】阿久津八段(10位)
渡辺二冠が3連敗から4連勝と盛り返し、名人挑戦の目まで出てきた。強敵揃いのA級で残り2局とも勝つのは難しいが、2敗者は3名もいるので、誰か一人は2敗で踏みとどまる可能性も低くはない。とにかく、誰が挑戦権を獲得するか予測が困難な状況だ。
残留争いは更に混戦。7回戦で敗れると相当首筋が涼しくなった三浦、郷田の両九段だったが勝利し、現在は4人が3勝4敗で並ぶ状況。順位の関係で、郷田、三浦、佐藤、森内の順に危ないが、こちらも2局残っているので、予想は困難。
残りの対戦相手は
行方八段……深浦、森内
久保九段……阿久津、渡辺
広瀬八段……佐藤、三浦
渡辺二冠……三浦、久保
深浦九段……行方、佐藤
森内九段……郷田、行方
佐藤九段……広瀬、深浦
三浦九段……渡辺、広瀬
郷田九段……森内、阿久津
阿久津八段……久保、郷田
敢えて現在の調子から対戦相手を判別すると、難敵…渡辺、易敵…阿久津となる。私の個人的な実力判断を加味すると……
………挑戦権争いは広瀬八段がやや有利、残留争いは三浦九段が不利のように感じる。8回戦の森内-郷田戦は大一番だ。
B級1組……佐藤天七段昇級、もう1席は次局屋敷-木村戦が大一番
佐藤天七段が競争相手の屋敷九段に勝ち。A級昇級を決めた。(八段に昇段)
空き番が12回戦と対局消化が早く残り1局で、最終局に敗れたとしても9勝3敗。現ランクが12位ながらも、現在3敗は屋敷九段と木村八段のみでこの両者の対局が残っているため、佐藤天七段を上回るのは最大1人のため、A級への昇級が決定した。
現在の上位成績は
7勝3敗……屋敷九段(1位)、木村八段(8位)
7勝4敗……山崎八段(6位)
6勝4敗……松尾七段(4位)、橋本八段(7位)
屋敷九段が次局の木村戦に勝てばA級復帰が決定。木村八段が勝てば、昇級は最終局に持ち込まれる。
他の棋士は、屋敷-木村戦で木村勝利、さらに最終局も屋敷九段が敗れないと昇級の目はない。松尾七段が4位と順位が良く、最終局に木村戦を残しているので、屋敷九段が木村8段に敗れると、やる気が出てくる。
私が期待していた山崎八段は、7勝1敗から3連敗(対戦相手は屋敷、橋本、松尾)と失速。
期待していたもう一人の豊島七段も5勝5敗と残念な星。電王戦、王座戦と奮闘した成果が、来期に現れると信じている。
降級は飯塚七段が星に恵まれず決定。
もう一人は3勝7敗の藤井九段(10位)、谷川九段(2位)、4勝6敗の畠山七段(9位)、丸山九段(5位)の順に危ない。
と言っても、次局に谷川-藤井戦が組まれており、藤井九段は破れると降級が決定する。丸山九段と畠山七段は、谷川九段が敗れた場合に降級の可能性があるが、残り2局で1勝すれば助かり、例え2局とも敗れたとしても、畠山七段は谷川、藤井がそろって勝たないと、丸山九段は谷川、藤井、畠山がそろって勝たないと降級はしない。
畠山七段と谷川九段はここ2局に連勝し、藤井九段より有利な状況に持ち込んだ。藤井九段は苦しい状況だが、次局に勝てば視界が開けてくる。とにかく、次の谷川-藤井戦が大一番である。
B級2組……稲葉七段、先崎九段が昇級マジック1
自力の観点で並べると
7勝1敗……稲葉七段(11位)
7勝2敗……先崎九段(4位)
6勝2敗……北浜八段(13位)、阿部隆八段(15位)
7勝2敗……糸谷竜王(21位)
5勝3敗……戸辺六段(7位)、田村七段(18位)
一応、戸辺六段まで昇級の可能性がある。糸谷竜王は9回戦で先崎九段を破って望みをつないだが、順位が悪く届かない可能性が高い。
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