漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0699

2021-09-28 19:00:12 | 古今和歌集

みよしのの おおかはのへの ふじなみの なみにおもはば わがこひめやは

み吉野の 大川の辺の 藤波の なみに思はば わが恋ひめやは

 

よみ人知らず

 

 普通に思っている程度だったなら、こんなにも恋しく思うことがあっただろうか。

 第三句までは、第四句の「なみ(並み)」を導く序詞。万葉集第858番の歌(作者不詳)を踏まえた詠歌とされています。

 

わかゆつる まつらのかはの かはなみの なみにしもはば われこひめやも

若鮎釣る 松浦の川の 川波の なみにし思はば われ恋ひめやも

(万葉集 巻第五 第858番)