漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0775

2021-12-13 19:47:15 | 古今和歌集

つきよには こぬひとまたる かきくもり あめもふらなむ わびつつもねむ

月夜には 来ぬ人待たる かきくもり 雨も降らなむ わびつつも寝む

 

よみ人知らず

 

 月夜には、来ない人をつい待ってしまう。いっそかき曇って雨でも降らないものか。そうすれば、辛くは思っても諦めて寝てしまうのに。

 雨が降れば、愛しい人が来てくれないことが一層確かになって辛い気持ちが増すけれどもあきらめもつく、という複雑な思いです。