漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0793

2021-12-31 19:34:53 | 古今和歌集

みなせがは ありてゆくみづ なくはこそ つひにわがみを たえぬとおもはめ

水無瀬川 ありて行く水 なくはこそ つひにわが身を 絶えぬと思はめ

 

よみ人知らず

 

 地表には水のない水無瀬川の地下にも水がなくなったら流れが絶えてしまう。そのように、愛しい人の心の奥底にも私への思いがなくなってしまったら、私のこの身も終わりだと思うことでしょう。

 「水無瀬川」は地表には水がなく、地下に水が流れている川のこと。愛しい人の自分への思いを水無瀬川の流れに喩えて、表向きだけでなく心の中にも自分への気持ちがなくなってしまったら、という悲しい詠歌ですね。

 

 さて、2年続けてコロナに明け暮れた年になりましたが、そんな今年も今日でお仕舞。つたないブログにいつもおつきあいいただいてありがとうございます。明日からも変わらず続けていきますので、気が向かれた際にはどうぞ引き続きお付き合いください。 m(_ _)m