漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 553

2024-10-20 05:21:04 | 貫之集

もゆれども しるしだになき ふじのねに おもふなかをば たとへざらなむ

燃ゆれども しるしだになき 富士の嶺に 思ふなかをば たとへざらなむ

 

いくら思いを燃やしても叶う気配さえもないのに、私たちの仲を、まるで富士山の火のようだなどと喩えないでほしい。

 

 当時、富士山が現に噴煙をあげていたことがわかる歌ですね。古今和歌集の仮名序にも、「富士の煙によそへて人を恋ひ、」との一節があります。



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