漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 552

2024-10-19 06:09:50 | 貫之集

やまかけに つくるやまだの こがくれて ほにいでぬこひぞ わびしかりける

山蔭に つくる山田の 木がくれて ほに出でぬ恋ぞ わびしかりける

 

山蔭に作る山田が木の陰に隠れてなかなか穂が出ないように、表にだすことのできない私の恋のなんとわびしいことよ。

 

 この歌と非常に良く似た凡河内躬恒の歌が、新勅撰和歌集(巻十一「恋一」 第648番)に採録されています。両歌には、おそらくは何らかの直接的な関係があるのでしょう。

 

やまかげに つくるやまだの みがくれて ほにいでぬこひに みをやつくさむ

山蔭に つくる山田の 身がくれて ほに出でぬ恋に 身をやつくさむ



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。