たれこめて はるのゆくへも しらぬまに まちしさくらも うつろひにけり
たれこめて 春のゆくへも 知らぬまに 待ちし桜も うつろひにけり
藤原因香
御簾をおろして家に閉じこもり、春の行方も知らないでいるうちに、待っていた桜も散ってしまった。
体調を悪くして、風にあたらないようにと御簾をおろして(=外の様子がわからない状態で)過ごしているうちに、心待ちにしていた桜が散ってしまったという歌。
作者の藤原因香(ふじわらのよるか)は平安時代の女官。古今集には、四首が入集しています。
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