北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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傾向分析

2017-07-30 19:04:50 | 函館
三日前に書いた「はこだて検定」絡みのイベントとして、今日は、市内で開催された祭典行事に参加してきた。
何をしてきたかと言うと、会場内に「合格者の会」の宣伝ブースを置かせていただき、検定に関心がある方に過去問を解いていただいた上で、8月~9月に実施する、受験される方々の学習支援のためのイベントの宣伝などをするというもの。
具体的に何をするかはその時に書くとして、今日解いていただいた過去問の中から、問題の傾向と、効率的に正解を導き出すための論法として紹介したい問題を一つ。


問  1856年(安政3年)アメリカ発行の「ペリー遠征記」、1857年(安政4年)フランス発行の「イリュストラシオン」の記事には、アメリカ人やフランス人か聞き取った函館なまりの「はこだで」の地名が紹介されている。その表記として正しいものはどれか。


1.HAKODATE  2.HAKODADI  3.HAKODADE  4.HAKODATI



原文ママだとちょっと「?」かもしれないので言い替えます。


開国後、箱館にやってきた外国人の耳には、箱館の人達の発する箱館の発音が「はこだて」ではなく「はこだで」と訛って聞こえたのだが、では、この「はこだで」を外国語(英語)表記するとどうなるか。


この四つの選択肢のうち、明らかに間違いだと思われるものが一つあります。
それは1なんだけど、何でこれが明らかに間違いかというと、これは「はこだて(函館)」本来のスペルと同じだから。
この問題は、「へぇ~、そんな表記をしていたんだ。」ということを前面に出して、そこから関心を深めていただくことが狙いなので、みんなが理解しているとおりの表記が正解だったら、わざわざ問題として取り上げる必要はないだろうということになります。

同じ観点から、3も明らかに違うといってよいと思われます。
理由は、問題文に「はこだで」と平仮名の表記が書かれているのだから、それをそのままアルファベットで表記した3が正解だったら、これまた問題として面白みが全くないことになってしまうからです。

ここまで四つの選択肢が二つに絞れたところで、ではどちらかということになるのだけど、もうここまで来ると、後は素直に考えて、最後の四文字目が濁音になっている2が正解というように絞り込んでよいと思います。
4は、そのままローマ字読みすると「はこだち」若しくは「はこだてぃ」になっちゃうので、これが正解だとすると、「日本語だと四文字目が濁音なのに、何で英語表記では濁音じゃないの?」ってなっちゃうだけですからね。

というわけで、正解はこちらでした。

全部が全部ではないけれど、このように「明らかに間違いと思われる選択肢を見つけて排除する」という論法で答えが出せる問題もたまに出題されますのでご参考までに。
クイズ番組なんかだと、一瞬「何それ?」と思ってしまうような選択肢(この問題で言えば4)を、「これが正解じゃなかったらそんな選択肢思い浮かぶだろうか?」という論法で考えて、実際にそれが正解だったりすることもよくあるのだけど、「はこだて検定」は、(少なくとも初級では)そこまで捻った問題は出題されません。
コメント
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