一昨日紹介した「旧釧路停車場」跡地からも近い所にある小さな公園。
「幸町公園」という、市民の憩いの場ですが、ここもまた、鉄道と縁のある場所です。
これは、何かな・・・?
何かの記念碑?モニュメント?
これは、「鉄道千マイル記念碑」というもので、1916年(大正5年)に、北海道内の鉄道の総延長が一千哩(一千マイル=約1,609km)に到達したことを記念して建立されたものです。
当初は、1927年(昭和2年)に、春採湖側の春採公園に建立されましたが、1972年(昭和47年)に現在地に移設されています。
この碑が釧路に建立された理由は、北海道庁の初代鉄道部長にして、当時国内でもトップクラスといわれた土木技術者であった田辺朔郎博士が、鉄道の敷設計画を立てた際に、北海道東部の鉄道の起点を釧路に決め、実際の工事も釧路からスタートしたという経緯があったからだとされています。
田辺博士にとって、釧路という町が、北海道における重要な拠点として位置付けられていたということが分かります。
同じ公園の中に、何やら興味深いものが展示されています。
「シゴハチ」の愛称で親しまれた「C58形」蒸気機関車。
北海道の開拓に果たした鉄道の役割を象徴する記念物として、この地に保存されています。
こういう形で紹介されていることもあり、鉄道ファン、とりわけSLが好きな人達にとっては、たまらない人気スポットとなっているようです。
当時この公園内には、列車を回転させる「転車台」が設置されていたそうで、そのことも、歴史重視の鉄道ファンにとって大変興味深いものとなっているようですが、残念ながら、観光地としての知名度は今一つのようで・・・。
実はこの「幸町公園」のある場所は、旧釧路停車場の広い構内の一角であったとされ、鉄道の引込線が敷設されていました。
そして、この先には、以前は大規模な鉄道工場がありました。それも、1996年という最近まで。
これらのことから、「幸町公園」は、正式名称よりも「鉄道公園」の名前で、市民に親しまれているのです。
「幸町公園」の場所はこちら。