「第74期王将戦七番勝負第5局2日目」が、新1万円札の肖像となった渋沢栄一生誕の地、深谷市で昨日に続き本日9日に開催された。ここまでの対戦成績は藤井の3勝1敗。藤井は勝てば史上5人目の王将戦4連覇、永瀬は4月開幕の名人戦挑戦権を獲得した勢いで2勝目を目指す。後手番の藤井王将が2手目に△3四歩と指し、現地では衝撃が走っている。
藤井王将はプロ入り以来、後手番の対局は257局。その全てで2手目△8四歩と突くのが定番だった。だが今局は公式戦で初めて2手目に△3四歩と着手。自身の“定跡”を覆した形になる。その後、先手の永瀬が飛車先の歩を突いたのに対し、後手藤井が角道を開ける「藤井新手」を見せた。2016年(平28)12月のプロデビュー戦以降、これまでは飛車先の歩ばかり後手番257局で突いていた。意表を突かれたか、永瀬は駒組みの段階から慎重に時間を使った。
藤井聡太王将に永瀬拓矢九段が挑む決戦の舞台は、栄一ゆかりの旧渋沢邸「中の家(なかんち)」昼食は、永瀬が地元の名産深谷ネギを使った「深谷ねぎカレーやきそば」、藤井は深谷に伝わる伝統料理で、渋沢栄一も好んで食べたとされる「煮ぼうとう」と「とろろご飯」だった。
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