『名も無く豊かに元気で面白く』

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30年で激変した「首都圏の私立中高一貫校勢力図」

2018-12-17 08:26:18 | 日記

30年間で日本社会も激変しましたが、中学受験も激変したようです。かつては限られた子供たちの世界でしたが、首都圏では当たり前のように中学受験です。住宅すら一部の地域、一部のマンションしか値上がりが期待できない中、教育に関心が移ったのでしょう。初等教育は子供に対する素晴らしい投資です。公立教育の物足りなさを考えると今後ますます中高一貫校を目指す子供が増えるでしょう。今の人気校は管理教育が年々敬遠されるようになって、自由に伸び伸び個性をや成績を伸ばせる学校です。小学校時代の学校の成績と頭の良さは関係が薄い。偏差値に捉われない学校選びが重要です。

以下抜粋コピー

首都圏の私立中高一貫校の「学校勢力図」が激変しつつある。中学受験塾代表の矢野耕平氏は「存亡の危機にあったような学校が、校名変更などで一流校になるケースが相次いでいる。凋落した名門校もあり、親世代のイメージで学校選びをしてはいけない」と警鐘を鳴らす。私立中の旧名門・新名門の実態とは――。

「中学受験」は、以前は限られた子どもが挑む世界であった。しかし、いまの小学生の親世代は中学受験に対する心理的抵抗が少ないとわたしは考えている。

それは一体なぜだろうか。

1990年度前後に「中学受験ブーム」が到来した。この時期は、小・中学校の学習指導要領が改訂され、そこに盛り込まれた新学力観への賛否が渦巻いたり、大学入試センター試験が導入されたり、公立中学校でいわゆる「偏差値追放」(偏差値による進路指導や業者テストの禁止など)が起こったりした。揺れ動く公教育に対して不信感を抱いた結果、主として首都圏において私立中学入試に挑む子どもたちの数が激増した。

当時、中学受験を経験した世代は、現時点で40歳前後である。つまり、いまの小学生の親世代である。自身も中学受験を選択したのであれば、当然わが子も同じルートで……と考える親が多くなるのは自然なことだろう。

しかし、約30年前に親が受験をしたころの感覚で、いまの私立中高一貫校を評価しようとしてはいけない。なぜなら、この30年で首都圏の私立中高一貫校の「勢力図」は激変しているからだ。表を見てほしい。1985年度と2018年度の大手中学受験塾・四谷大塚作成の首都圏中学入試の偏差値上位校一覧である。

各校の難易度の変化に驚かれたかもしれない。かつては名門校とされていた学校が凋落していたり、「聞いたこともない」学校が難関校として君臨していたりするように感じられるのではないか。同じ東京・豊島区にある巣鴨と本郷という男子進学校を例に挙げてみよう。

本郷は『四谷大塚主催「合不合判定テスト」偏差値一覧表(80%ライン)』の1995年度版によると、偏差値49、その23年後の2018年度版では偏差値62(両年度とも2月2日入試での比較)と劇的にレベルを伸ばしている。

一方、巣鴨は1995年度の2月2日入試の偏差値が64だったのに対して、2018年度は54と10ポイントも下げている。ここから容易に推察できるのは、それまで巣鴨を受験していた層がどんどん本郷の受験へとシフトしてきたことだ。それは一体なぜか。

巣鴨の人気が凋落したのは、徹底した管理教育が年々敬遠されるようになってしまったことが大きいといわれる。たとえば、正月早朝から道場でおこなう寒稽古、褌姿で実施される遠泳、そして校門での「一斉持ち込み検査」(携帯電話の持ち込みは禁止)など、ともすれば「時代錯誤」的なイメージを抱いた受験生や保護者が多かったのかもしれない。

反面、本郷の校風は自由でのびやかなものである。教員たちと生徒たちの距離は近い。そして、授業は生徒たちに勉学を楽しませることで「自学自習」の精神を養っていきたいという思いに貫かれている。

学校とは「生き物」である。時代とともにその形は変わっていく。よって、繰り返すが、親が受験をしたころの感覚で、いまの私立中高一貫校を安易に評価してはならない。ただその一方で、ちょっとやそっとでは変化しない核となる部分が学校にはある。それは何年、何十年、何百年かけて培ってきた学校独自の文化や教育軸(教育理念・教育目標・建学の精神など)である。これからわが子の学校選びをする保護者の方々には、ぜひいろいろな学校の説明会などに直接足を運んでほしい。

そこで耳を傾けるべきポイントはたった一つ。

「中高6年間でどんな子どもたちに育てたいと学校側は考えているか」

これだけである。わが子が多感な中高生活を過ごす上で、学校側がどのようなスタンスで教育をしていくか。高校を卒業するときのわが子の姿をイメージした際に、立派な人間像が思い描けるのであれば、その学校はわが子に「合った学校」と見なすことができるのだ。

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