天長元年3月2日は大師が「平城の東大寺において三宝を供養する願文」を草された日です。「平城の東大寺において三宝を供養する願文弟子苾芻空海等三宝に帰命し奉る。法身いずくにかある、遠からずしてすなわち身なり。智体いかん、わが心にして甚だ近し。本より来た無去にして鎮えに満月の宮に住し(もとより無始にして胎蔵界理法身の宮殿に住し)、いま不生にして赫日の台に常恒なり(金剛界智法身の台に常恒である)。摂下の迹 . . . 本文を読む
観自在菩薩冥應集、連體。巻1/6・2/15
二、六観音八観音の事。
六観音の名目は天台の止観二の二に出なり。即ち六道の能化とせり。一には大悲観世音、即ち千手観音なり。是を地獄道の能化とす。手は物を取るものなり。地獄の罪人無量なるを一時に其の苦厄を抜き玉ことをあらはせり。二には大慈観世音。即ち聖観音、正の字作ることは誤り、なり。是を餓鬼道の化主とせり。手より甘露を降らして餓鬼趣に . . . 本文を読む
「權大僧都益信(昌泰三年900)三月二日任僧正東寺別当法務」(僧綱補任)
「長者権大僧都益信〈法務〉三月二日任僧正〈七十九〉去寛平三年眞然卒後僧正の補を被らざること十箇年也」(東寺長者補任)
益信は備後一宮吉備津神社の境内地にうまれ、奈良の大安寺で出家、真雅・宗叡に師事。源仁に阿闍梨位灌頂を受く。石清水八幡宮の初代検校・東大寺別当 . . . 本文を読む
今日は大師が三宝供養の願文を撰せられた日です。「平城の東大寺に於いて三宝を供養する願文弟子苾蒭空海等三宝に帰命したてまつる。法身いずくにかある。遠からずしてすなわち身なり。智体いかん、我が心にして甚だ近し。本より来た無去にして鎮へに満月の宮に住し、いま不生にして赫日の台に常恒なり。摂下の迹息ず。自用の歓びいかんが窮らん。空海等、念雲兎を蔽し、業霧烏を篭む(迷いの雲で胎蔵界の法身を隠し、悪業の霧で金 . . . 本文を読む